コンセプチュアル講座コラム Feed

2019年11月20日 (水)

【コンセプチュアル講座探訪】現場力を高める~「本質に注目したコンセプチュアルな問題解決」講座

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Nwork

◆現場を重視する日本企業と「現場力」
 
かつて日本の企業には「現場は宝の山である」という考え方がありました。ものづくりの原点は製造現場ある、営業の原点はお客様との接点にあるなど、現場を重視し、問題が起こったときには、まず何よりもその現場に立ち戻り、考えようとしました。
 
その背景には、現場を離れて机上でいくら理論や理屈をこね回しても、決して問題解決にはならないという信念がありました。絶えず現場に足を運ぶことによって、問題解決の糸口、生産性や品質の向上、新規受注などにつながる思わぬヒントを見つけ出すことができると考えていたのです。
 
これらを支えていたのは、いわゆる「現場力」です。現場力とは、
 
現場が自発的にやり方を考え、自分たちの製品やサービスに付加価値を与える力
 
のことです。欧米の現場にはマニュアルワーカーしかいませんが、日本の現場にはピーター・ドラッカーのいうナレッジ・ワーカーがいたのです。
 

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2019年11月18日 (月)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCAの時代には「直観」と「論理」のバランスが重要になる

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Conceutual3

◆VUCA時代に注目される直感(直観)
 
VUCA時代の業務やプロジェクトは、
 
「Volatility」(変動性:変化が激しく不安定)
「Uncertainty」(不確実性:問題や出来事の予測がつかない)
「Complexity」(複雑性:多数の原因や因子が絡み合っている)
「Ambiguity」(曖昧性:出来事の因果関係が不明瞭で前例もない)
 
という概念の通り、変化が激しく、発生する問題や出来事の予想もつきにくいものです。加えて、複雑性が高いため、従来のマネジメントでは、アジリティを高めても、なかなか、対処できないという現実があります。そこで、注目されるのが、直感(直観)です。

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2019年10月31日 (木)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCAの時代はこれまでとどのように違うのか

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Conceutual3

◆はじめに
 
今年はVUCA時代への対応を重点テーマに情報発信をしていますが、
 
「イメージは分かるけど、具体的にどういうことなのか分からない」
 
という反応をする方が多いように思います。先日、ある方と話をしていたところ、15年くらい前に作成したプロジェクトとプログラムの比較表の話になり、これまでの時代とVUCAの時代を比較してはどうかというアドバイスを頂き、比較軸について少し、整理してみました。
 
そこで、今回のコラムはビジネスの世界において、これまでの時代とVUCAの比較についてその入り口の部分を書いてみようと思います。

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2019年10月15日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】見えないものを見える化せずに共有する

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Communication

◆ラグビーワールドカップ グループリーグのルール
 
ラグビーワールドカップで、日本は見事にグループリーグトップで、決勝トーナメント(ベスト8)に進みました。グループリーグの仕組みはなかなかよくできており、ティア2のチームが勝つと非常に複雑なことになるような仕組みになっています。
 
グループリーグのレギュレーションは以下のようなものです。
 
・ポイント(勝ち点)制で、総ポイント数の多いチームを上位とする
・勝利チームに4ポイント付与
・引き分けは両チームに2ポイント付与
・負けは0ポイント
・勝敗に関わらず1試合4トライ以上で1ポイント(ボーナスポイント)付与
・負けても7点差以内なら1ポイント(ボーナスポイント)付与
・2チーム(もしくはそれ以上)の総勝ち点が同点となった場合、以下の基準を適用して順位を決める。
(1)直接対決で勝った方が上位
(2)プール戦での得失点差で上回ったチームが上位
(3)プール戦での得失トライ数差で上回ったチームが上位
(4)プール戦での総得点数が多いチームが上位
(5)プール戦でのトライ数が多いチームが上位
(ベースボールマガジン社サイトより)
 
これに加えて、今回現実になったように、何らかの理由でゲームが実施できない際には引き分けとするというレギュレーションもあります。
 

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2019年10月11日 (金)

【コンセプチュアル講座探訪】管理からマネジメントへ~「マネジメントをコンセプチュアルにする」

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Management2

◆業務管理とマネジメントの違い
 
一般的に日本のマネジャーはマネジメントができないと言われます。なぜでしょうか?
 
企業には組織があります。例えば、事業部の中にいくつかの部があり、それぞれの部にはいくつかの課があります。そして課の中にはいくつかの係があったり、チームがあったり、プロジェクトがあったりします。
 
一般的には、マネジャーというのは課長以上の人です。つまり、係やチーム、プロジェクトは業務を遂行する組織であり、その長やリーダーは業務リーダーになります。つまり、業務の遂行に対して責任を持つ人です。
 
これに対して、マネジャーは業務の結果に対して責任を持つ立場にあります。
 
ちょっと脱線しますが、プロジェクト組織の場合には、課の中の複数の係の業務を統合する以外にも、部の中や、事業部の中でも組織されることがありますが、その場合のマネジャーは組織的にはプロジェクトマネジャーの上の立場の人になります。プロジェクトマネジメントの用語でいえば、プロジェクトスポンサーと呼ばれます。
 
いずれにしても、組織の成果を管理しなくてはならないわけですが、ここが一つ、重大な問題が潜んでいます。それは、業務がきちんと行われることと、期待した成果が生まれることは別だということです。
 
これはプロジェクトを考えるとよく分かります。スケジュールとコストを守り、要求仕様どおりの製品を作ることはプロジェクトマネジャーの責任ですが、その製品によって計画していただけの利益が上がるかどうかはその上位のプロジェクトスポンサーの責任です。つまり、業務がきちんと行われることによって、計画していた成果を実現するのがマネジメントという活動です。これが業務とマネジメントの関係です。業務を管理することは業務リーダーの仕事で、マネジャーの仕事ではありません。

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2019年10月 4日 (金)

【コンセプチュアル講座探訪】本質への迫り方~「コンセプチュアルスキル入門」講座

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Tanbou◆はじめに

 
コンセプチュアルスキルの中核になるのは、本質の見極めです。辞書を引くと本質は
 
「すべてのものに共通している/当てはまるさま」(大辞林)
 
と説明されています。
 
例えば、本質的問題というとすべてのトラブルに共通する問題点ですし、本質的要求というとすべての顧客が求めている事項になります。

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2019年9月10日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCA時代を生き抜くリーダーシップや働き方

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Conceutual3

◆はじめに
 
このブログでも何度か書いていますが、VUCAは
 
「Volatility」(変動性:変化が激しく不安定)
「Uncertainty」(不確実性:問題や出来事の予測がつかない)
「Complexity」(複雑性:多数の原因や因子が絡み合っていること)
「Ambiguity」(曖昧性:出出来事の因果関係が不明瞭で前例もない)
 
の頭文字をとった言葉(概念)ですが、この10年くらい、ビジネスの世界でもこういう現象が目立つようになってきました。それに伴い、多くの情報発信がされるようになってきました。このコラムでは、いくつか紹介してみたいと思います。
 
また今年になってから、VUCAへの関心は大きくなり、VUCAをタイトルに入れた書籍だけでも5冊以上出版されましたし、話題になったビジネス書でも、その中にVUCAについてページを割いているものが目立つようになってきました。これについてはビジネス書の杜ブログにまとめた記事を書いていますので、そちらをご覧ください。
 
【プロデューサーの本棚】VUCAワールドで活躍するために読みたい本
 
 

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2019年9月 3日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】プロジェクトの結果を見通すコンセプチュアル思考

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Conceutual3

◆プロジェクトにおける判断の評価
プロジェクトの途中で行う判断の評価は、正解はなく、その評価はプロジェクトが終わるまで分からない場合がほとんどです。
PMBOK(R)では計画があり、計画通りいかなければ、判断は間違っていたと評価されがちです。例えば、トラブルが起こり、スケジュール遅れが発生したとしましょう。そこで、計画を変更し、新しい計画で進めていくことにしました。
ところが、しばらくするとさらにスケジュールが遅れてきました。このときに、契約変更の意思決定や、新しい計画の判断は適切ではなかったという評価がされがちです。
この評価は適切なのでしょうか?
これはプロジェクトの性格によります。予め流れが読めて、以前の実績でほぼ、実施できそうなプロジェクトであれば、計画を実行できれば成功だと考えることができ、仮に何らかのトラブルで計画変更をしても、変更した計画通りに進めることができれば、成果は得られ、成功すると考えられます。

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2019年8月20日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】フレームワークをうまく使うには「コンセプチュアル思考」が不可欠である

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Conceutual3

◆なぜ、フレームワークの使い方がうまい人と下手な人がいるのか

フレームワークを使ったことがないくらいフレームワークという考え方は普及してきました。フレームワークを取り入れることはそんなに難しいことではありません。そしてフレームワークを使って考えることにより、答えを出すことができます。

例えば、もっともポピュラーなフレームワークである3C分析では、マーケティングでの目的と、顧客・自社・競合の分析方法顧客・自社・競合を分析するわけですが、戦略を考える際にこの3つの視点を持つというのは答えを得るために非常に役立ちます。

一方で、同じフレームワークを使っても、結果が異なることは珍しくありません。3C分析などのその典型です。使う人によって分析の結果が異なることはよくあることです。

これは多くのフレームワークは正解がない問題を解くために役だっているわけですから、ある意味で当たり前だといえますが、問題は、フレームワークを使うことがうまい人やチームと、下手な人の間にどのような違いがあるかです。

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2019年8月19日 (月)

【コンセプチュアル講座コラム】コンセプチュアルスキルの壁

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Conceutual3

◆コンセプチュアルスキルが向上しない

コンセプチュアルスキルが注目されるようになって、さまざまな取り組みをする企業が出てきていますがが、なかなか、思ったように変わらないという悩みを耳にすることが少なくありません。

今回のコラムはこの問題を考えてみたいと思います。

コンセプチュアルスキルがなかなか向上しないという理由は2つに分けて考えることができます。一つは、本質をうまく見つけられないことで、もう一つは問題の本質は適切に見極めることができるのですが、それが行動につながらないというケースです。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。