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2019年11月18日 (月)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCAの時代には「直観」と「論理」のバランスが重要になる

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Conceutual3

◆VUCA時代に注目される直感(直観)
 
VUCA時代の業務やプロジェクトは、
 
「Volatility」(変動性:変化が激しく不安定)
「Uncertainty」(不確実性:問題や出来事の予測がつかない)
「Complexity」(複雑性:多数の原因や因子が絡み合っている)
「Ambiguity」(曖昧性:出来事の因果関係が不明瞭で前例もない)
 
という概念の通り、変化が激しく、発生する問題や出来事の予想もつきにくいものです。加えて、複雑性が高いため、従来のマネジメントでは、アジリティを高めても、なかなか、対処できないという現実があります。そこで、注目されるのが、直感(直観)です。
 

◆起こっている問題の例
 
実際に起こっている問題を一つ、例にとって考えてみましょう。
 
A社では新製品開発のプロジェクトを実施しています。
 
プロジェクトスポンサーは、素早くプロジェクト外のさまざまな情報を集めていますし、プロジェクトマネジャーもプロジェクト作業の状況把握もサイクルを短くして、リアルタイムに近いような管理をしています。
 
当初のコンセプトで製品をデザインしている最中に、競合企業B社からプロジェクトで開発しようとしている製品と類似コンセプトで、機能が上回る新製品が出てしまい、マーケティング部門はプロジェクトで作る製品のコンセプトを変えることを提言してきました。
 
プロジェクトマネジャーはどう対応をすればよいかが判断できず、プロジェクトスポンサーと相談しましたが、プロジェクトスポンサーも決めることができず、プロジェクトは計画通り進行し、もう少しB社の製品の販売状況を見てから決めようということになりましたが、結局、新製品開発は中止になってしましました。
 
なぜ、このような問題が起こるのでしょうか。
 

◆論理性にこだわることは必要であるが、危険
 
原因は論理性にこだわることにあります。VUCA時代に起こる問題には変化が読めないため、論理的に正しい答えはありません。従って、いくら一生懸命情報を集め、情報の精度を上げても、そこで判断できることには限界があるのです。
 
では、このような状況で何が必要かと考えると、「直感」です。必要というよりも、直感に頼らざるを得ないという方が正確でしょう。しかし、直感はなかなか、使われないのが現実です。
 
直感に頼らずに正解が見えるまで膨大な情報を集めて論理的な答えを探そうとするので、時間がかかります。そうしているうちに、また、状況が変わってしまって、情報の集めなおしになってします、これを繰り返しているうちに、プロジェクトは遅延してしまうのです。場合によっては、例示のように中止になってしまうプロジェクトもあるでしょう。
 

◆論理にこだわる2つの理由
 
このように論理にこだわるには2つの理由があります。
 
一つは無駄打ちが多くなってしまい、それがスケジュール遅延やコストオーバーをもたらすと考えることです。そして、もう一つはプロジェクトはメンバーもいれば、ステークホルダーもいるので、彼らを説得する論理が必要になることです。
 
この2つの問題を解消するためにポイントになるのは直感と論理の行き来です。つまり、直感で狙いを定めて論理で補強していく思考が必要なのです。
 

◆経験を役立てるコンセプチュアル思考
 
さて、冒頭のところで「直感(直観)」と書きました。これは直感と直観は違い、直感は本当に思い当たったことであるのに対して、直観は経験が背景にあって思いついたことという意味です。
 
では、VUCA時代に使うべきなのはどちらか、言い換えると、経験が役に立つのかという問題に遭遇します。VUCAの時代に経験がそのまま役に立つ、つまり、経験した状況に遭遇するということはまずないでしょう。では、経験は全く役に立たないのかというとそうではないと考えています。
 
一つは、変化が起こるかどうか、どういう変化が起こるかを「感じる」ことができるのは、やはり経験だと思われます。ただし、それはこれまでの経験ではなく、これから、変化に対応していくという経験です。
ただし、どういう変化が起こるかが経験的に分かるというものではありません。あくまでも変わりそうだなとかいうレベルで経験により変化を察することができるというレベルです。しかし、このような察知は対処する上で非常に役に立つものです。
 
もう一つは、経験そのものが役に立つという話があります。ただし、経験した事象そのものに再び遭遇するということではなく、遭遇した事象を抽象化できれば同じ範疇の事象と捉え、対応ができるというものです。上で述べた「変化」というのもその一つだといえます。
 
あるいは、ここで起こっていることの本質を見極めることができるともっと有効だと考えられます。
 
このようにVUCA時代には、コンセプチュアルスキルの高さやコンセプチュアル思考ができることがスムーズに仕事をし、高い成果を上げるために非常に大きな要因になってくるでしょう。
 
コンセプチュアルスキルを高めましょう。
 

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  1.なぜ、コンセプチュアルであるべきか
  2.コンセプチュアルな問題解決の流れ
  3.本質的問題の発見
   【エクスサイズ】問題の本質を見極める
  4.本質に注目した創造的問題解決の方法
   【エクスサイズ】本質に注目した問題解決
  5.問題解決をコンセプチュアルにするポイント
   【エクスサイズ】各ポイントのエクスサイズ
  6.うまく行かないときの対応
  7.コンセプチュアルな問題解決エクスサイズ
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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。