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2021年5月21日 (金)

【コンセプチュアルリーダー塾コラム】コンセプチュアルリーダーに必要な3つのスキル

コンセプチュアルリーダー塾 : https://mat.lekumo.biz/ppf/juku/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

Concept2◆コンセプチュアルリーダーとは

PMstyleではコンセプチュアルリーダーを

「複雑にからみあい、変動する事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識してリーダーシップを発揮できる人材」

だとしています。簡単にいえば、卓越したセンスをもって、コンセプチュアル思考を自身や、チームの活動に活用しているのがコンセプチュアルリーダーです。

このようなコンセプチュアルリーダーには3つの中核能力(スキル)があります。

1.意味をつくる
2.問題を創る
3.柔軟性を重視する


◆意味をつくる

一つ目の中核能力は、意味をつくることです。

VUCA時代の特徴の一つは、最適化の意味がなくなることです。最適化したものが次の瞬間には時代遅れになるというのがVUCAの時代です。このため、誰もが必要だと考えたり、適切だと考えるものがありません。事実、そのようになってきています。

このような状況に対応するには、要求があってそれに応えるという考え方ではなく、要求自体をつくって意味を持たせていく必要があります。例えば、何かサービスを提案するときに、そのサービスが顧客にとってどのような意味があるのかを考え、それを提案していく必要があるのです。

例えば、グーグルは自分たちの検索サービスに対して、

「1クリックで世界の情報へアクセス可能にする」

としました。つまり、1クリックで世界の情報にアクセスすることに意味があると提案したわけです。多くの人にとって検索がそのように位置付けられることは予想もしなかったことですが、これは非常にインパクトのある意味付けで、多くの人に受け入れられ、グーグルは成功していきます。

意味をつくるとは、このように、目的や、市場などを新たに定義することです。いわゆる、センスメイキングです。

最近では、ストーリーテリングが当たり前のように使われるようになってきましたし、有能なマネジャーはストーリーテリングがうまいと考えられています。この背後にあるのが、センスメインキングです。つまり、相手が想像しなかったような意味をつくって、それをストーリーとして語ることができるからです。

これはイノベーションに欠かせないものです。特に、既存の技術を組み合わせて行うイノベーションにおいては、不可欠だと言えます。


◆問題を創る

二つ目の中核能力は、問題を創ることです。つまり、提唱した新しい意味を実現するために、どのような問題を解けばよいかを明確にすることです。

創られる問題によって、その意味の値打ちが決まってきます。提唱した意味が受け入れられるかどうかは、創られる問題次第だと言ってもよいでしょう。

例えば、上の例のようにサービスに意味をつくって提案したとします。その意味が受け入れられるかどうかは、そのサービスが実現してくれるものが自分にとって価値のあるものだと感じるかどうかにかかっています。価値があると感じたら、そこで初めて意味があると考え、意味を受け入れます。

グーグルの例でいえば、グーグルは、「1クリックで世界の情報へアクセス可能にする」という意味を実現するために、

「卓越した検索を行うエンジンを作る」

という問題を立て、この問題を解決することによって、事業を成功させていきました。イノベーションでいえば、用途を開発することに当たります。


◆柔軟性を重視する

三つ目の中核能力は、柔軟性を重視することです。

VUCAの時代ですから、環境も変われば、要求も変わります。問題は何が変わったかです。例えば、要求が変わる場合、要求しているもの自体が変わっても問題はありません。問題なのは、なぜそれを要求しているか、つまり、要求の前提が変わる場合です。

前提が変わっていなければ要求が変わっても対応を調整できます。しかし、前提が変わると、これまでとは全く異なるものになる可能性が大きく、調整というレベルでは無理になることが多いのです。

グーグルの例でいえば、グーグルは検索対象はテキストで表現されており、検索はテキストベースで行うものだという前提でした。しかし、さまざまな技術の進化の中でテキスト以外による検索対象もあると考えます。そして、例えば、グーグルマップという検索サービスを提供しましたし、そのほかにもさまざまな形態の検索を提供しました。

このように考えられる背景にはビジョンやパーパスがあるのかもしれませんし、また、ライフサイクルに対するしっかりとした認識があり、それを背景に持つことの重要性も感じます。


◆中核能力によるコンセプチュアルリーダーの行動例

このような3つの中核能力を使ってとる、コンセプチュアルリーダーの行動には以下のようなものがあります。

<意味をつくる>
・常にものごとの意味を考え、新しい市場を創り出す
・常に目的に立ち返り、少しでも多く目的を実現する

<問題を創る>
・市場や顧客の要求の本質を見極め、期待を上回る製品やサービスを提供する
・前提を疑い、まったく新しい製品やサービスを考える
・自身の興味を業務に活かす

<柔軟性を重視する>
・多様な意見を統合した新しいアイデアを生み出す
・柔軟な発想の問題解決をする
・意思決定を速く、適切に行う
・失敗は成功の過程だと考える
・仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる


◆3つの中核能力のトレーニング

コンセプチュアルリーダー塾では、3つの中核能力のトレーニングを提供しています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

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https://pmstyle.biz/smn/conceptual_juku0.htm

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。