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2017年4月25日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第33話:コンセプチュアルスタイル

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Conceptual

◆「コンセプチュアルスタイル」

この連載ではコンセプチュアルスキルの基本的な考え方についてお話してきましたが、32話で一段落し、一冊の書籍にまとめることができました。連載記事の内容を倍くらいにして、かつ、まとまって読みやすいと思いますので、よろしければ手に取ってみてください。こちらの書籍です。

「コンセプチュアル思考」(日本経済新聞出版社)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim

さて、新しい年度を迎えるに当たって、この後どのような方向にもっていくかを考えていました。

概念的にはこれまでの記事を基本編として応用編をやりたいと思っているのですが、具体的にはマネジメントへの活用をはじめ、事業への活用、イノベーションへの活用などいくつかの方向性が考えられ、少し迷いました。結局、PMと同じくやはりいろいろな視座や視点があるのだというところに落ち着き、「スタイル」を着眼点とすることにしました。つまり、「コンセプチュアルスタイル」の提唱です。



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2017年4月10日 (月)

【PMスタイル考】第123話:直観について考える

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Tyokkan◆人工知能vs直観

今回のPMスタイル考は直観について考えてみたい。

実は、連載「コンセプチュアルスキル考」の記事でも直観に関する記事があるので、こちらも併せて読んで戴ければと思う。

【コンセプチュアルスキル考】第11話:5つの軸について考える(2)~洞察は直観から生まれる
http://mat.lekumo.biz/pmstyle/2015/04/post-06fa.html

コンセプチュアルスキル考】第19話:直観を活かし、論理で検証する
http://mat.lekumo.biz/pmstyle/2016/02/post-0a89.html

まず、なぜコンセプチュアルスキルの話題をPMスタイル考で取り上げようと思ったかというと、一冊の本を読んだからだ。

奈良 潤「人工知能を超える人間の強みとは」、技術評論社(2017)

著者の奈良潤さんは

「エキスパートによる判断と意思決定の本質は”直観”にある」

という言葉で知られる米国の認知心理学者で、現場主義意思決定理論の創始者であるゲイリー・クライン博士に師事した唯一の日本人である。この本は、人工知能の分野におけるゲイリー・クライン博士の活動を紹介しながら、自身の見識を述べたものだ。



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【コンセプチュアルスタイル考】第32話:コンセプチュアル思考で、相手の立場で考える

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◆相手の立場で考えるとは相手の主観で考えること

ビジネスやマネジメントにおいてよく「相手の立場で考えよう」という言い方をします。なんとなくさわりのいい言葉であるので重要だと思う人は多いと思いますが、実践するのはそんなに簡単なことではありません。

相手の立場で考えるということは、相手の主観で考えるということです。ここを客観的なものだと思ってしまうとおかしなことになります。相手の意見を客観的に考えるだけなら、相手の立場で考える必要などあまりないからです。

ところが現実にはこの落とし穴に落ちているケースが多いように見受けられます。

どういうことかといいますと、大抵は自分の視点や価値観(つまり自分の主観)で、相手の都合のよいことはどういうことかと考えているのです。

たとえば、仕事のスケジュールが遅れてきたときに上司に報告した方がよいのか、しない方がよいのかと迷い、相手の立場で考えてみようとします。ここでよくあるのは、自分が相手の立場だったらどうするかと考えればいいと思ってしまうことです。そのように考え、「聞きたくない」だろうと考えてしまい、報告せずに怒られました。

こんな風にものごとを考えているケースは決してすくなくありません。

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2017年3月27日 (月)

【PMスタイル考】第122話:進捗について考える

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◆「マネジャーの最も大切な仕事」

最近、読んで非常に面白かった本がある。この本だ。

テレサ・アマビール、スティーブン・クレイマー(中竹竜二監修、樋口武志訳)「マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力」、英治出版 (2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862762409/opc-22/ref=nosim

この本で、テレサ・アマビールは人間に改めて注目し、人間であることを示す要素として、モチベーション、感情、認識と考え、この3つの要素の相互作用を「インナーワークライフ」と呼んでいる。そして、インナーワークライフを向上位させることが、組織と個人の創造性、生産性を高めるためにもっとも効果的だと考えた

つまり、

「進捗は難しい挑戦をためらいなく受け入れ、より持続的に取り組んでいくよう人を動機づけする」

と考えたのだ。そして、インナーワークライフを向上させる方法を大規模な調査(3業界、7企業、238人対象)により分析している。

「チームや部下にとってやりがいのある仕事が、毎日少しで進捗するよう支援すること」

だった。これが書籍のタイトルにもなっている「マネジャーの最も大切な仕事」だというのだ。

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【PMスタイル考】第121話:コンセプチュアル・プロジェクト・デザイン

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Design2◆コンセプチュアル・デザイン

年末年始に読んだ本で改めて重要性を感じたことがあったので、今回のPMスタイル考はその話題を考えてみたい。

読んだ本は、「ドッグファイト」という小説で、アマゾンをモデル化したグローバルな通販企業 とクロネコらしき日本の物流企業「コンゴウ」の戦いを描いている。戦場は、生鮮食料品の同日配送を扱うシステムを構築をするプロジェクト。このプロジェクトを巡り、さまざまな駆け引きが交差し、話は進んでいくのだが、ストーリーを知りたい人は本を読んで欲しい。

この中で、「スイフト」社のプロジェクトの進め方として、「コンセプチュアルデザイン」という概念が出てくる。これは、プロジェクトの目指す成果物とオペレーションを明確にし、それをドキュメント化したもので、プロジェクトのコアメンバーが共有すべきプロジェクトのバイブルという位置づけのものである。

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2017年1月10日 (火)

【PMスタイル考】第120話:全体が意味することは何なのか

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Sansui

◆全体像が見えない、、、

今回のPMスタイル考は、分かったようで、よく分からない「全体像」をテーマにしてみたい。

全体最適と部分最適の議論を始め、全体像を捉えることの重要性が指摘されることが多いし、実際に全体像が見えていないことで企画や提案が受け入れられないことは少なくない。ところが全体像を適切に捉えることはできないことが多い。そもそも、全体像を捉えるとはどういうことかを理解できていない人も少なくない。

たとえば、上司に提案したり、顧客に提案したりする際に、別段、間違ったことは言っていないのだが、受け入れられない、表現を変えてみてもうまく行かないといった場合によくあるのは全体像を捉えていない提案になっていることだ。

最近ではビックデータや人工知能などで、すべての部分(ファクト)を見ることで全体が分かるという考え方も出てきたが、これもちょっと違和感がある。

全体像を捉えるというイメージは、ファクトA、B、Cがあったときに「要するに何なのか」、「全体が意味することは何なのか」と考え、Dではなく、Xという答えを生み出すことである。

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2016年12月16日 (金)

【PMスタイル考】第119話:コンセプトを作る

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◆はじめに
PMスタイル考も今回で119話になるが、これまでコンセプトの話をしていないことに気がついた。コンセプト作成についてはちょうど今、日経Sysytemsで1年間の連載を行っているほか、コンセプチュアルスキル講座でコンセプト企画のセミナーもやっているのにちょっと意外だ。

というわけで、今回のテーマはコンセプトを作る。


◆なぜ、今、コンセプトなのか

日本人はモノ作りはうまいが、コンセプトを作ることが下手だといわれる。その通りだと思うが、モノ作りに比べるとコンセプトを作ることに対して関心がないようにも思える。抽象的な思考を好まず、あくまでもモノという具体的な対象で考えることを好む。

モノについていえば、これもありだと思う。ところが、複数のモノを併せてシステムを作らないとならない場合や、サービスのように本質的に概念的なものを作らないとならない場合にはコンセプトを作ることが不可欠である。ITの分野でイノベーションが生まれないという問題があるが、これもシステムやサービスにおいてコンセプトが作れないところに原因がある。

これが最近、コンセプトに関心が高まってきた理由である。私たちが開催している講座にきてくれる人の多くはエンジニアなのだが、エンジニアの場合、コンセプトって何ですかという質問にちゃんと答えられない人も少なくない。



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2016年11月18日 (金)

【PMスタイル考】第118話:責任を設計する

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◆プロジェクトの進め方

今のプロジェクトマネジメントで教科書通りにできていないことの一つは、権限と責任の決め方です。プロジェクトマネジメントでは

(1)タスクを決める
(2)タスクを遂行する組織と責任を決める
(3)責任を果たせるように権限を決める

というのが普通の考え方ですし、多くのプロジェクトマネジャーはそのように認識していると思います。

ところが現実にはそうなっていないケースの方が圧倒的に多いように思います。まず決めているのはプロジェクト体制であることが多いようです。つまり、まず、権限を決めているのです。

そのように進めると、小さなタスクを実施するにも、意思決定をするに当たって政治的な要素が入ってきます。それを権限委譲してなんとかスムーズに進めようとしますが、政治の上の話になりますので、なかなかうまく行きません。どうしても、権限を持つ人が介入してきます。

ということで、今回のPMスタイル考は、責任と権限について考えてみたいと思います。

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2016年10月27日 (木)

【PMスタイル考】第117話:価値を中心にプロジェクトを考える

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◆プロジェクトマネジメントの変化

プロジェクトマネジメントのスタートはオペレーションマネジメントだった。テーラーの時代にはオペレーションは繰り返し同じことをやる定型なものだったが、徐々に非定型になってきて、マネジメントをするには初期に計画が必要になってきた。加えて、非定型の中に不確実な要素が加わり、不確実性のマネジメントが必要になってきた。

さらに、現場のオペレーションから、経営のオペレーションまで対象にするようになってきた。つまり、予め計画された価値を実現することから、価値を企画し、価値を実現することまで、すなわち価値創造がプロジェクトの範囲になってきた。

プロジェクトマネジメントに求められる役割もこのような変化に併せて変わってきた。初期においてはオペレーションをいかに失敗せずに行えるかがプロジェクトマネジメントの役割だったが、今では価値を創造することがプロジェクトマネジメントの役割になってきた。詳しくは、

好川哲人「プロジェクトマネジメントの基本」、日本実業出版社(2011)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01BC58H2E/opc-22/ref=nosim

を読んで欲しい。

ところが、プロジェクトマネジメントはなかなか、価値創造に結びつかない。今回のPMサプリはこの問題について考えてみたい。

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2016年10月14日 (金)

【PMスタイル考】第116話:説明をデザインする

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◆説明とは何か

PMスタイルはWHYを中心に書いているが、今回のPMスタイル考はちょっと新しい試みでHOWを中心にして見ようと思っている。そこで「説明のデザイン」という行動テーマを取り上げてみたい。平たくいえば、説明をどのようにするのかという話をしたいと思う。

まず、説明とは何かというところから始めたい。説明という言葉は意外と定義しにく言葉だが、たとえば、

・事実の原因や背景、結果を明確にするようにその事実をまとめて述べること
・事実を明確にして、概念をわかりやすくすること
・なぜに答えること

といった定義があるようだ。ただ、これだけでははっきりしないので、説明と似ているが説明ではない概念を集めてみるとたとえば以下のようなものがある。

描写:行為、人物、出来事をそのまま述べること
定義:正確で字義的あ意味を述べること
指示:何かをするように指図、または命令をすること
詳述:詳細な情報を提供すること
報告:出来事について口頭で述べたり文章でまとめたりすること
例証:アイデアなどを明確にするのに役立つ例

日常会話の中で説明という言葉を使うときには報告とか、描写などが混ざっているこ
とも少なくないと思うが、厳密にいえばこれらは別物である。



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