Powered by Six Apart

2017年10月18日 (水)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(20)】「橋を架けてほしい」と頼まれたが、予算が足らない。どうする?

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/kimagure

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Ps◆はじめに

プロジェクトやマネジメント、ビジネスでは多くの問題に遭遇します。遭遇した問題をどのように解決できるかで、成果は大きく変わってきます。

成果を大きくするためには、本質的な問題が何かということを適切に見極め、本質的な問題に対して、プロジェクトの目的を考えて手を打つ必要があります。

◆橋を架けてくれと依頼された

たとえば、みなさんが島に住む住人から、橋をかけてくれと頼まれたとします。この時点では問題は「橋がないこと」だと考えているわけです。

あなたは、この依頼をゼネコンにつなぎました。ところが、予算的に折り合いません。

続きを読む »

【PMスタイル考】第129話:まねるとは本質を理解し、実現することである

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Mane_2

◆まねる

イノベーションが注目されるようになって、まねることが再び、注目されるようになっている。イノベーションは既存のアイデアの組み合わせであると言われており、まねることと非常に強い関連性があるからだ。

いい意味でも悪い意味でも、日本人はまねることが得意だといわれてきた。良い悪いは別にして、実際にまねから始めて、発展させ、新しいものを生み出してきたのは確かだろう。高度成長期はまさにそのような時期だったといえる。このあたりの話は、井上達彦先生の

模倣の経営学 実践プログラム版 NEW COMBINATIONS 模倣を創造に変えるイノベーションの王道」、日経BP社(2017)

を読んでみるとよい。トヨタやセブン-イレブンが採った、手本とする他社の本質を見抜き、自社で生かせる儲かる仕組みを抽出する創造的な摸倣の方法を体系的にまとめた一冊だ。また、井上先生が翻訳された

オーデッド・シェンカー(井上達彦、遠藤真美訳)「コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす」、東洋経済新報社(2013)

もお勧めである。

しかし、一方で、まねはしてもイノベーションが生まれなくなっているという現実もある。どうしてなのだろうか。

そこにはまねるとはどういう行為なのかという問題があるように思える。今回のPMルスタイル考は、この問題について取り上げてみたい。

続きを読む »

2017年10月 4日 (水)

【「コンセプチュアル思考」でプロジェクトを動かす】第1回 なぜ、ITプロジェクトは混乱するのか

◆なぜ、ITプロジェクトは混乱するのか

Conceputual_2

次のようなプロジェクトを考えてみよう。

ある通販会社で経営層から「ロイヤルカスタマー戦略のテコ入れによる収益向上」と
う戦略が打ち出された。その実行の一環としてロイヤルカスタマーへの新たな働きかけをする、これまでにはない仕組みの構築を課題としたプロジェクトを実施することになった。

これまではロイヤルカスタマーに対する値引きは行っていたが、即日配送、特別な情報提供などできそうなことはいくらでもある。加えて、これまでには行われていない方法を取ることを前提にすれば、考える範囲はほぼ制約がない。一方でコストは決まっているので、その制約は守らなくてはならない。

このようなプロジェクトにおいて、いきなり、具体的にどのような仕組みを持たせるかを決めようとしても、新しい独自の仕組みを固定的に考えることは非常に難しく、試行錯誤してみなくては決まらない可能性が高い。また、強引に決めてもプロジェクトを進めていくうちに、実現できない、予算が足らないといった問題に直面することが多い。

そもそも、ロイヤルカスタマーの定義は今のままでいいのかといった話にもなってくるだろう。

たとえば、注文の仕組みを変えて、ロイヤルカスタマーになれば他の人に商品を奨めた場合のロイヤリティが入る仕組みを取り入れようとした。ところが、ロイヤルカスタマーがそれなりに満足するにはどういう仕組みにすればよいかは実際にやってみないと分からない部分が多い。仕組みによって、システムの仕様だけではなく、範囲も変わってくるだろう。

このようにシステムとして開発すべき範囲や仕様を明確にした上で、システムを開発するという方法が通用しにくい「ITプロジェクト」が増えている。

にも関わらず、要求仕様を強引に決めようとする。プロジェクトを進めていくうちに、結果として要求仕様は変化し、ステークホルダーの間でプロジェクトの目的に対する共通の認識がなく、また、チームにおいても指針がなく開発を進めていくケースが増えている。

従来のプロジェクトではプロジェクトの目的はシステム目的によってほぼ決まっていたし、システムの要求仕様もプロジェクトの初期で決まっていたので、あえてプロジェクトの目的を意識する必要はなかった。

ところが、問題としているタイプのITプロジェクトでは、プロジェクトの目的とシステムの目的は必ずしも一致しない。つまり、明確なゴールを設定しないままで、プロジェクトを開始することになる。

プロジェクトのゴールが明確になっていない状況でプロジェクトを進めると、プロジェクトは例外なく混乱する。これが、いま、ITプロジェクトが混乱しているもっとも大きな原因である。

続きを読む »

2017年9月27日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第36話:PMOのためのコンセプチュアルスキル

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Pmo_3◆PMOのタイプ

PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は

(1)事務局型(プロジェクトオフィス)
(2)標準化型
(3)問題解決型
(4)戦略実行型

の4つに分けることができます。

(4)に近づくほど複雑な問題の解決をすることになりますので、(1)→(4)を成長とみる向きもあるようですが、プロジェクト形態のニーズとの兼ね合いもあるので、一概に(4)に向かうべきだとは言えません。また、(3)、(4)を役割を持ちながら、(1)や(2)を同時に持つこともありえます。

続きを読む »

2017年9月22日 (金)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(19)】洞察力と応用力を身につけ、生産性と創造性を両立しよう!!

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/kimagure

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Creative

◆生産性の向上方法

一般的に生産性と創造性は相反するものだと考えられています。

確かに生産性向上を無駄を削るという方法だけで実現しようとすると、創造的なことをやるというのは矛盾してしまいます。

しかし、生産性向上の方法はもう少し広く考えることができます。つまり、無駄を削減する以外に

・価値を向上する

という方法があります。

例えば、100万円で売る商品を作るのに100時間かかっているとします。この仕事の生産性を倍にしようと思えば、まず50時間で作るという方法があります。もう一つの方法として、100時間で200万円で売れる商品を創るという方法もあります。

前者はプロセスの無駄を削ることによって実現していきます。現実的には継続的な改善を続けているので半分というのは難しいかもしれませんが、そのような場合には、プロセスそのものを見直し、実現を目指すことになります。いわゆるプロセスイノベーションです。

後者は商品の機能を新しくしたり、あるいは商品のコンセプトを変え、商品として別物にすることによって実現していきます。これが一般的なイノベーションのイメージです。

続きを読む »

2017年9月12日 (火)

【PMスタイル考】第128話:なぜ、コンセプトは重要か

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Concept3_2

◆まず、モノありき

日本ではモノを重視する。決めごとをするのに、まず、モノの存在がある。

ここから始まっているので、製品コンセプトやプロジェクトのコンセプト(目的)を考える場合、「後づけ」になる。つまり、固定的なモノのイメージがあってそこからコンセプトや目的を考え、そこで終わるので、非常に限定的なイメージになる。

ここでモノといっているのはハードだけではない。ソフトウエアも含めて、「作る」モノすべてだ。今、生産性が問題になっているサービスもモノとして扱っている場合が少なくない。

続きを読む »

2017年9月 9日 (土)

【お知らせ】「コンセプチュアルスキル」に関する説明会

9月~10月にかけて、PMstyleでコンセプチュアルスキルに関する説明会を2件、行います。

Book1_4


ご関心があれば、ご参加ください。

1件はPMO向け説明会で、もう1件はコンセプチュアルスキル講座の説明会です。

続きを読む »

2017年9月 8日 (金)

【コンセプチュアルスキル講座】2017年度下期~コンセプチュアルスキルでVUCAに対応する

2017年1月に日本経済新聞出版社より、PMstyleで展開しているコンセプチュアルスキルの基本を解説した「コンセプチュアル思考」を出版しました。また、8月には日経BP社から「「コンセプト力」でプロジェクトを動かす」という書籍を出版しました。

2017年度下期は、これらの書籍を中心に展開していく計画です。

2017年のコンセプチュアルスキル講座は、

(1)基本
(2)思考
(3)行動
(4)業務

の4分野です。

下期の特記事項としては、一つは「コンセプチュアルプロジェクトマネジメント」を全面改訂し、新講座として「「コンセプト力」でプロジェクトを動かす」を新たに設置したことです。以前、「コンセプチュアルプロジェクトマネジメント」講座を受講された方にもお勧めしたい講座です。

また、下期は兼ねてよりご要望のありました関西(大阪)で、基本講座をトライアル開催することになりました。下期に開催するのは従来から開催していた「クリティカルシンキング」に加えて以下の2講座になります。受講をご検討いただけましたら幸いです。

・コンセプチュアルスキル入門(2018年 01月 23日(火))
・コンセプチュアル思考(2018年 02月 21日(水))

全体のプログラムは以下ののようになっています。

1_6

※診断スコアはコンセプチュアルスキル診断の結果です。こちらから実施できます。

http://pmstyle.biz/cncpt/conceptual_shindan.htm

続きを読む »

2017年9月 1日 (金)

【コンセプチュアルスキル講座】新刊のご案内~コンセプチュアル思考/「コンセプト力」でプロジェクトを動かす

PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

今年、コンセプチュアルスキルの本を2冊出版しました。今日は、これらについてご紹介します。


◆「コンセプチュアル思考」

Conceutual3_2
1冊はコンセプチュアル思考に関する本です。

好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim

コンセプチュアル思考は

(1)イメージで大雑把に物事を捉えた上で、そのイメージを定量的に説明することによりイメージを明確にする大局と分析軸

(2)現実の現象を抽象化し、抽象的に思考(問題解決や意思決定)を行い、その結果を複数の具体的な事象や行動に落とし込む抽象と具象軸

(3)自身の価値感に基づき思考を行い、その結果について第三者的な視点から妥当性を検証・調整する主観と客観軸

(4)直観的に判断をした結果に対して論理的根拠を構成し、論理で得られた結果の妥当性を直観的に判断する直観と論理軸

(5)長期スパンの思考と短期スパンの思考を行う長期と短期軸

の5つの軸を使って、概念と形象の世界を行き来する思考法です。この本では、簡単な例を示しながら、コンセプチュアル思考の方法を説明しています。

本書を読めば、コンセプチュアル思考が理解でき、実務の中で活用できるようになります。すべてのビジネスマンに読んでいただきたい1冊です。


◆「「コンセプト力」でプロジェクトを動かす」

482225948x_2
2冊目は、コンセプチュアル思考を使って、プロジェクトマネジメントを行う方法について述べた本です。

好川哲人「「コンセプト力」でプロジェクトを動かす」、日経BP社(2017)


https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/482225948X/opc-22/ref=nosim

この本では、前半はプロジェクト(マネジメント)においてコンセプチュアル思考(本書ではコンセプト力と呼んでいます)が必要な局面を指摘し、どのように適用するかを解説しています。

後半ではそれらのポイントを中心に、一つの事例プロジェクトにより、プロジェクトの立上げから終了までどのように進めていくかを説明しています。

既存のプロジェクトマネジメントを基本にしていますので、もっとうまくプロジェクトを動かせるようになりたいと考えているプロジェクトマネジャーにお勧めです。

続きを読む »

2017年8月29日 (火)

【PMスタイル考】第127話:コンセプチュアルスキルで業務の質を向上させる

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Kw◆コンセプチュアルスキルの起源

最近、よく聞かれるのが「コンセプチュアルスキルがなぜ必要か」ということだ。関心を持つ人が増えてきたということなのだろう。ありがたいことだ。そこで、今回のPMスタイル考は、この問いに答える形で書いて見る。

ちょっと大きな話になるが、コンセプチュアルスキルはロバート・カッツというハーバード大学の先生がマネジャー、特に経営にタッチする上級マネジャーの特有のスキルとして提唱したものだ。

彼は、工場において、最初の管理職位である作業長になる人の中で、上にあがっていける人といけない人にどういう違いがあるかを観察し、コンセプチュアルスキルの高さによるという発見をした。つまり、業務スキルやヒューマンスキルに加えてコンセプチュアルスキルが高い人は工場長まで上がれるが、あまり高くないとあるところから上の職位にはつけないことに気付いた。

この着眼は日本企業に適合しており、コンセプチュアルスキル(概念化スキル)の向上が日本企業では重要な人事課題になっている。

続きを読む »

PMstyle 2017年10月~2018年3月公開講座(★:開催決定)

PMstyle facebook

Twitterアカウント(PMstyle)