【告知】プロジェクトの生産性を上げるのはプロジェクトマネジャーではなく、マネジャーの役割です。
15年前に日本でもプロジェクトマネジメントが注目されるようになりました。このときによく耳にした理由は、現場力の強化でした。かなりの割合でうまく行かないプロジェクトがある中で、プロジェクトマネジメントが福音になるような期待がありました。
当時、プロジェクトの失敗は現場の問題であると考えられていたわけです。現場の問題である限り、プロジェクトマネジャーがなんとかしろということになったわけです。
しばらくこういう発想でやっていましたが、なかなか思ったような効果は出ませんでした。そこで、プロジェクトマネジメントをうまくやるための方法として注目されたのがPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)です。あるときはプロジェクトマネジャーを支援し、あるときにはプロジェクトマネジメントを指導する役割です。
PMOの設立はかなり効果があったように思います。理由は2つあります。一つは、プロジェクトに第三者的なチェックが入り、やるべきことがやられるようになってきたことです。もう一つは、PMOが動くことにより、社内のコミュニケーションがよくなったことです。
ただ、企業によって少し違いがありますが、総じていえば、PMOも含めて現在のところ、現場の活動の域を出ていません。これは、プロジェクトマネジメントが現場のオペレーションのマネジメントであることを考えると正しいことだと言えます。
ただし、ここで一つ問題があります。それはオペレーションのマネジメントは効率を上げることはできても生産性を上げることはできないことです。