★マネジャーのためのプロジェクトマネジメント Feed

2009年11月 9日 (月)

【マネジャーのためのプロジェクトマネジメント:5】戦略的アラインメントを成功させるには

◆戦略的アラインメントを成功させる条件

前回、戦略的アラインメントのゴールとして3つのゴールとして

(1)組織の成長を最大化する
(2)無駄をなくす
(3)シニアマネジャーの組織統制の強化をする

があると述べた。また、そのためのアプローチについて説明した。今回からは、これらの戦略的アラインメントを成功させるためには、何を配慮すればよいかを説明する。

まず、ざっと箇条書きにすると

(1)バランスがとれ、また、よく考えられた目的・目標の設定されていること
(2)明確で、かつ、耐久性のある目的が設定されていること
(3)階層化をきちんとできるようなフレームワークがあること
(4)目標が計測可能であること
(5)ステークホルダの合意形成が行われていること
(6)実行計画が組織としての仮説になっており、実施体制作りが十分であること

の6つくらいに集約される。まず、それぞれを簡単に説明し、その後に、詳しく検討していきたい。

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【マネジャーのためのプロジェクトマネジメント:4】戦略アラインメントのゴール

◆戦略アラインメントのゴール

前回は戦略アラインメントの視点について説明をした。今回は、もう少し踏み込んで、戦略アラインメントで何を目指すかを説明しておく。

大きく考えると、戦略アラインメントの落とし処(ゴール)は以下の3つだと思われる。

(1)組織の成長を最大化する
(2)無駄をなくす
(3)シニアマネジャーの組織統制の強化をする

では、これをどのように実現していけばいいのか?それぞれについて考えて見よう。

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【マネジャーのためのプロジェクトマネジメント:3】戦略アラインメントの視点

◆戦略達成のオペレーション

前回、プロジェクトマネジメントのトライアングルの話から、多少先走って、GBSの話をしたが、今回から多少、戻って、戦略アラインメント(戦略的整合)について考えて見よう。

まず、ガバナンスの話から。戦略達成のオペレーションには

(1)定常業務
(2)プロジェクト業務

の2つがある。一つのプロダクトやサービスに注目すると、この2つのオペレーションを併用して、戦略達成への貢献をしているケースが多くなっている。例えば、メーカであればプロジェクト業務として商品開発オペレーションを行い、定常業務として生産・販売オペレーションを行うというような形態を取る企業が増えてきた。IT企業であれば、プロジェクトとしてシステムの導入(開発)オペレーションを行い、その運用や保守サービスオペレーションを定常業務と行うことが多い。

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2009年10月20日 (火)

【マネジャーのためのプロジェクトマネジメント:2】ゴールブレークダウンストラクチャー(GBS)

◆プロジェクトマネジメントのトライアングル

プロジェクトマネジメントのトライアングルというのがある。プロジェクトの制約を表現するもので、基本的には

・スコープ(プロダクト品質)
・タイム
・コスト

であり、この3つの要素のバランスをうまくとり、プロジェクト品質を向上させるためのマネジメントを行う。あるいは、ITなどの受注型のプロジェクトでは、スコープを目標と考え、目標達成のためのマネジメントを行うという考え方をするケースもある。この場合は、プロダクト品質がプロジェクトの品質になる。

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2009年10月 9日 (金)

【マネジャーのためのプロジェクトマネジメント:1】10歳の太郎君と40歳の太郎氏

◆10歳の太郎君と40歳の太郎氏

太郎の10歳の夏休み。

父親「もう、夏休みの宿題は終わった?」
太郎「自由研究以外は終わったよ」
父親「自由研究は何をするんだい」
太郎「1週間の星の観察にしようと思ってるんだ」
父親「なぜ、星の観察をするの」
太郎「担任の先生が1週間の星の観察をすればいいと思うと言ってたから」

太郎君は健やかに成長し、大学を卒業、IT企業に就職する。とりあえず、上司のいうことをよくきく、覚えめでたい社員で、順調に出世。40歳で課長になる。ある日のこと。

部長「A社のプロジェクトのスコープは決まった?」
太郎「はい、部長」
部長「どんな感じになった?RFPと大きな相違点はないかい?」
太郎「A社担当の佐藤さんはシステムをよく分かっていて、細かく要求仕様を出してくれました。このプロジェクトは私が係長のときから目をかけている井上君を担当にしました。私は細かいところはよく分かりませんが、井上君はこれなら予算、納期とも大丈夫だと言ってくれました。RFPはRFPですので、現実に受注条件をクリアできる方が大切です」

実は、この2つは両方とも実話だ。もちろん、同一人物ではないが、10歳の太郎君が健やかに成長すると40歳の太郎氏になると思った話を2つ並べて見た。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。