【コンセプチュアル講座探訪】VUCA時代のプロジェクトデザインの実践的方法~「パーパス」でプロジェクトを動かす
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◆目標と達成方法に着目したプロジェクトの区分
従来(VUCA以前)のプロジェクトでは、できるだけ成果物を確定的にし、その生成を具体的に計画し、着実に実行し、成果を得るマネジメントが求められてきました。
ところが、VUCAと呼ばれる時代を迎え、このような進行ができないプロジェクトが増えてきています。VUCAの時代には、
・変動性や不確実性が大きい
・規模が大きく、複雑である
・新規性が高く、すべきことが曖昧である
といった特徴のあるプロジェクトが増えているためです。まさに、VUCAがプロジェクトのレベルでも起こっているわけです。
プロジェクトを目標に着目して区分してみますと、
(1)目標が決まっており、目標達成の方法も分かっており、さらにその目標達成に必要なコストや時間も分かっているプロジェクト
(2)目標が決まっており、目標達成の方法も分かっているが、その目標達成に必要なコストや時間が分からないプロジェクト
(3)目標は決まっているが、目標達成の方法が分からず、従って目標達成に必要なコストや時間も分からないプロジェクト
(4)目的はあるが、目標が決まっていないプロジェクト
(5)目的が曖昧で、プロジェクトを実施することだけが決まっているプロジェクト
の5つに分けることができます。
◆VUCA以前のプロジェクト
従来のプロジェクトですと、プロジェクトには製品やサービスの開発が中心で、、その場合(1)、(2)が圧倒的に多く、(3)はチャレンジの必要なプロジェクトだと考えられていました。また、(4)、(5)はプロジェクトとしては認可すべきではないと考えられていました。
ただ、例外的に行われていたのは、経営変革、組織変革、オペレーション変革などの変革プロジェクトです。これらのプロジェクトは(4)のタイプのプロジェクトとして行われることがよくあります。しかし、これらのプロジェクトは成功/失敗があまり明確になりません。
目標が決まっていないため、目的を実現できたかどうかには主観的な判断が評価の中心になるからです。
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