実践!コンセプチュアル・マネジメント Feed

2019年7月12日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第10回 戦略マネジメント(1)~戦略と戦術の行き来をし、戦略を実行する

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Senryaku3

◆はじめに

実践!コンセプチュアル・マネジメントは4月以降、連載を中断していました。実は、コンセプチュアル・マネジメントの当面の切り口として、組織マネジメントの観点から、生産性向上、ダイバーシティマネジメント、イノベーションマネジメント、プロジェクトマネジメントの4つを重視し、いろいろと書いていこうと計画していたのですが、少し違和感があったためです。

いろいろと考えて、

・戦略マネジメント編
・イノベーションマネジメント編
・マーケティングマネジメント編
・プロジェクトマネジメント編
・・・

という感じで、業務マネジメントの観点からコンセプチュアル思考を活用したマネジメントについて考えてみることにしました。

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2019年3月22日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第9回 プロジェクトマネジメントがコンセプチュアルであるとは

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Syukan1

◆はじめに

今回のテーマはプロジェクトマネジメントです。

PMstyleでは、「コンセプチュアルプロジェクトマネジメント」という言葉をずっと使っているのですが、よく聞かれることに

・プロジェクトがコンセプチュアルってどういうことですか
・コンセプチュアルプロジェクトマネジメントと一般的なプロジェクトマネジメントはどのように異なるのですか

といったことがあります。

前回のプロジェクトマネジメントの回(第5回)で、コンセプチュアルなプロジェクトマネジメントのイメージは、目的の「決定」と「目標」の設定の部分、つまりプロジェクトデザインの部分に特徴があることを述べました。これ以外にも、計画以降で意思決定にOODAのような仕組みを取り入れるといったことや、問題解決にシステム思考を取り入れるといったことをこのあと述べていくつもりですが、もっとも本質的な違いはデザインの部分だと思われます。そこで、今回はもう少し、プロジェクトデザインについて考えてみます。

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2019年3月13日 (水)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第8回 本質に着目したダイバーシティー・マネジメントで多様性を活かす

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Tayousei

◆ダイバーシティの4段階

ダイバーシティーマネジメントの第2話になります。今回は、ダイバーシティーマネジメントが何を目指しているかを明確にし、コンセプチュアル・マネジメントのアプローチにどのような意味があるのかを考えてみたいと思います。

ダイバーシティーマネジメントが生み出す組織の進化を分かりやすく説明したものに、早稲田大学大学院の谷口真美教授による「ダイバーシティの4段階」があります。これは以下のような4ステップです(参考文献[1])。

(1)抵抗段階:違いそのものを認めず、多様性の存在を拒否する。当然、何のアクションも起こさない。
(2)同化段階:表面的には多様化を受け入れるが、本心では認めていない。そのために、違いを同化し、無視しようとする。
(3)分離段階:違いに価値を見出す。マイノリティ・チームで、従来にない視点を発信してもらい、活用しようとする。
(4)統合段階:違いを活かす。異なる視点・発想を大切にし、マジョリティとマイノリティの区別なく、日常的に自然に多様性を成果に結び付けようとする。

また、同化と分離の間に、違いや多様性の存在は認めるが、それにどんな価値があるのかは分かっていないという多様性尊重段階があることも指摘されています。

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2019年1月11日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第7回 意味のあるビジョンを創る

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Vision1

◆はじめに

本連載は、第1回は総論、第2回から、分野として生産性、イノベーションマネジメント、ダイバーシティーマネジメント、プロジェクトマネジメントの4つについて順に話題を選んで書いています。7回目の今回はイノベーションマネジメントの話題になります。

イノベーション・マネジメントの1回目では、コンセプチュアル・マネジメントにおけるイノベーションは常にビジョンから始めようという話をしました。今回はこの話をもう少し追求してみたいと思います。


◆センスメイキングとは

2018年に読んだ本の中でもっとも素晴らしかった本に、クリスチャン・マスビアウの「センスメイキング」を選びました。この本です。

クリスチャン・マスビアウ(斎藤栄一郎訳)「センスメイキング」、プレジデント社(2018)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833423065/opc-22/ref=nosim

この本でマスビアウは、

センスメイキングとはアルゴリズム思考の対極にある概念であり、自身の文化の土台になっている先入観や前提を捨て去り、対象世界の文化を調べ、全方位的に理解し、意味付けをすること、一言でいえば「本当に重要なものを見極めること」である

と説明しています。つまり、マスビアウは問題解決には問題を解決すること自体が「役に立つ」活動と、漠然とした課題に対して活動の「意味付け」をすることによって課題解決を図る方法があると考えています。前者はソリューションと呼ばれ、後者がセンスメイキングです。

センスメイキングにおいて「意味づけをする」ということはその人の人生にとっての意味を見つけるということです。

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2018年11月30日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第6回 生産性とは何か

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Puroduct

◆「能力の低いリソース」とは何ができないのか

第5回までで、生産性マネジメント、イノベーションマネジメント、ダイバーシティマネジメント、プロジェクトマネジメントのトピックスを議論してきましたので、今回は再び生産性マネジメントに関する議論をしたいと思います。

第2回で生産性に関するトピックスとしてリソース活用の議論をしましたが、この記事に対する意見として、「能力の低いリソースをいくら有効に活用してもできることは限られている」というものがやはりありました。この議論のポイントは、「能力が低い」というのは何が低いのかにあります。たとえば、製造ラインにおける組み立て作業のスピードが遅いのであれば、組み立て作業の生産性はそんなに劇的に変わることはないでしょう。しかし、組み立て作業のスピードが遅くても、みんなの倍のスピードで製品化のアイデアを出せたり、市場ニーズを把握できるかもしれません。

そう考えると、これは業務分担の問題であったり、ダイバーシティーを活かすことができないという問題だと考えることもできます。

今回はこのあたりの議論から始めたいと思います。


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2018年10月26日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第5回 コンセプチュアル思考でプロジェクトの目的と目標、計画を行き来する

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Mokuteki◆PMBOK(R)はコンセプチュアルだが、、、

本メルマガでは別途、「コンセプチュアル思考でプロジェクトを動かす」という連載をやっていますので、プロジェクトマネジメントの話題はできるだけそちらで書こうと思っていますが、構成上、概論的なことだけは書いておこうと思います。

というわけで、第2回の生産性向上、第3回のイノベーションマネジメント、第4回のダイバーシティマネジメントに続いて、コンセプチュアルプロジェクトマネジメントの概論です。

プロジェクトマネジメントについてはPMBOK(R)が十分にコンセプチュアルですので、忠実にやれば、コンセプチュアル・マネジメントの一環といえるプロジェクトマネジメントになります。

というのが正直なところですが、現実には、PMBOK(R)に準拠したプロジェクトマネジメントはしていても、あまり、忠実に行われていないというところがあります。特に、立上げのフェースで行う活動です。そのあたりをコンセプチュアル思考の視点から述べたいと思います。

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2018年10月18日 (木)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第4回 本質に着目したダイバーシティー・マネジメントのイメージ

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Diversity_3

◆はじめに

今回で4回目になります。第1回で概論をした後、第2回はコンセプチュアル・マネジメント的なリソース活用の方法、第3回ではビジョンを重視したイノベーションの起こし方について考えてみました。

今回はダイバーシティーマネジメントの議論をしたいと思います。

ダイバーシティーは10年くらい前から日本でも経営のキーワードの一つだと考えられるようになっていますが、いまだに、その地位は確立したとは言えないのが現状です。その原因の一つは、適切なマネジメントが行われていないことだと思われます。

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2018年8月27日 (月)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第3回 イノベーションはビジョンから

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Vision

◆イノベーションの3つの本質

今回は、イノベーションをテーマにしたお話です。コンセプチュアル思考とイノベーションというのは直感的には結びつきにくいかもしれませんが、実は非常に深い関係があります。

イノベーションの本質は、「Want(欲する)」「Believe(確信する)」「Do(とにかくやる)」という3つにあると言われます。

まずは「欲する」。代表的な例だとウォークマンがそうです。ウォークマンはソニーの創業者の一人である井深大さんが「小型のテープレコーダーに再生機能だけを入れたものが欲しい」と考えたことからすべてが始まったと言われています。そして、それを世の中が求めているという「確信」をしたため、井深自身が開発しました。「とにかくやる」の精神ですね。

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2018年8月22日 (水)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第2回 リソースの優れた活用が優れた成果を生み出す

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Resource

◆はじめに

前回、コンセプチュアル・マネジメントの全体像をお話ししました。今回から少し、具体的な話をしていきたいと思っています。どういう形で進めいこうかと少し悩みましたが、前回挙げた4つの問題に関するトピックスをランダムにお話しすることにしました。

ということで、今回は生産性からのトピックスを。テーマは、「リソースの優れた活用が優れた成果を生み出す」です。

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2018年4月27日 (金)

【実践!コンセプチュアル・マネジメント】第1回 コンセプチュアル・マネジメントとは

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Conceptual_management

◆はじめに~本連載のコンセプト

キャッチアップの時代が終わって行き詰っている日本の企業は大きく変わりたいと思っていますが、なかなか変われていないのが現状です。企業によっては、どのような方向に変わればよいかすら明確ではなく、「生産性を上げる」とか、「イノベーションを起こす」といった言葉だけが、飛び交っている企業も少なくありません。

本連載は、これから企業が持続的に成長するために不可欠なマネジメントについて考えることを目的としています。

多くの企業が行き詰っている大きな原因は、目に見える問題に対して、その問題の解決だけを目的にした対応を続けていることだと思われます。今の状況を抜け出すには

・目に見えないものも考える
・価値を判断し、創造する
・全体的的な視野を持ち、常に全体と部分を併せて考える

というマネジメント、つまり、

見えないものを把握し、価値を判断し、全体を描き、思考や行動するマネジメント

が必要です。もう少し、違う視点でいえば、

周囲で起こっている事柄や状況を構造的、概念的に捉え、事柄や問題の本質を見極め
たマネジメント

が不可欠です。

この連載では、このようなマネジメントを

「コンセプチュアル・マネジメント」

と呼び、コンセプチュアル・マネジメントの進め方を具体的な課題を設定して考えていきたいと思います。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。