コンセプチュアル講座コラム Feed

2021年3月11日 (木)

【コンセプチュアル講座探訪】意思決定とは考えることか

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Handan

◆意思決定とは考えることではない

ヘンリー・ミンツバーグのブログ書籍「これからのマネジャーが大切にすべきこと」という本に、「意思決定とは「考えること」ではない」という記事があります。

あなたは意思決定の方法を聞かれると

・状況を「診断」し
・問題の解決策を「設計」し
・そのような解決策を選ぶかを「決定」し、
・「実行する」

と答えるでしょうが、本当にそうなのでしょうかという疑問を投げかけています。

例えば、多くの人が人生でもっとも重要な意思決定だと考える結婚について考えてみると、結婚相手を探す場合には、まず考えることから始めないだろうとしています。

考えることから始めれば、まず結婚相手に望む資質を列挙することからスタートすることになります。そして、望ましい資質のリストに照らして、一人一人を採点し、その結果に基づいて「優勝者」にプロポーズするでしょう。

こんなことをしていると、プロポーズしようと選んだ人がとっくに結婚して、子供がいるということだって起こり得ます。ミンツバーグは、これが考えることからスタートするアプローチの落とし穴だと指摘しています。

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2021年3月 3日 (水)

【コンセプチュアル講座コラム】問題解決をブルシットにしない!

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Bullshit1

◆ブルシットとは

ブルシット(bullshit)という言葉はスラングで、

名詞:「嘘、たわごと、デタラメ」
動詞:「~を嘘をついて騙す」

といった意味です。ラップで相手をディするときによく使われる言葉で、日本語ラップでは、「お前は本物ではない」という言葉が相当するそうです。

2018年に、社会学者のデヴィッド・グレーバーは、「Bullshit Jobs」という本を書き、世界的に話題になりました。日本でも昨年、翻訳が出版されました。

デヴィッド・グレーバー(酒井 隆史、芳賀 達彦、森田 和樹訳)「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」、岩波書店(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08Q368DRP/opc-22/ref=nosim

ブルシイット・ジョブとは、「なんのためにあるのかわからない、なくなっても誰も困らない仕事」というニュアンスの言葉です。訳書では、「クソどうでもいい仕事」と訳されています。

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2021年2月18日 (木)

【コンセプチュアル講座コラム】心理的安全性とコンセプチュアルスキル

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Psychological_safety◆心理的安全性とは

あるところから、心理的安全性に関心はありませんかという問合せを頂きました。心理的安全性は最近日本でも注目を浴びるようになった概念で、書籍も何冊か出版され始めました。

中でも、ハーバードビジネススクールのエイミー・エドモンドソン教授の「The Fearless Organization」の翻訳「恐れのない組織」(野津智子訳、英治出版)が出版され、ティール組織のようなブームになるのではないかと感じています。

エドモンドソン教授の言葉を借りれば、心理的安全性は、

「みんなが気兼ねなく意見を述べることができ、自分らしくいられる文化」

です。

よく組織やチームの中で考えていることが言えないという悩みを持つ人がいますが、これは心理的安全性のないためで、恥ずかしい思いをするのではないかとか、仕返しをされるのではないかといった不安がついて回るからです。 

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2021年2月15日 (月)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCAをチャンスに変える

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Chance

◆コロナテック

コロナにテックで対抗しよとするスタートアップが世界中で登場しています。例えば、半年以上前の記事ですが、こんな記事がありました。

「新型コロナにテックで対抗するスタートアップたち」
https://jp.techcrunch.com/2020/04/27/2020-04-19-tech-for-good-during-covid-19-childrens-book-phone-booths-and-aperitifs/

この中で紹介されているのは

1. 新型コロナウイルスの検査ができる電話ボックス
2. 必要不可欠な配送を無料で
3. 自宅でコーディング
4. 市民の義務としてデイリーアセスメント
5. 新型コロナウイルスのない世界
6. Twilioのホットライン
7. 解雇されたメイクアップアーティストの雇用努力
8. 動画のイッキ見
9. ブライダル会社が社会に貢献
10. 寝る前の絵本の読み聞かせがアップグレード

などです。コロナの期間だけだと思われるサービスもありますが、興味深いのはコロナが終わっても求められそうなサービスをコロナをきっかけに始めたサービスがあることです。例えば、2.、8.、10.などです。また、ひょっと応用すれば、コロナ以外の目的にも使えようなサービスもあります。例えば、1.、4.、6.、9.などです。


◆日本のコロナテック

日本でもコロナにテックで対抗しようとする動きはあります。例えば、大学の取り組みでコロナででできなくなった医師や看護師を目指す学生たちは病院での実習をVRで実現しようといった試みはありますが、米国や中国のように技術やビジネスとして確立していくところまでは行こうとしていません。

日本の場合、一言でいえば、一時しのぎをして、コロナ前と同じ製品や方法でビジネスができるようになる日を待っている印象があります。

日本の意思決定のスピードを考えると、この経営判断は正しいのかもしれません。何か新しい技術やサービスを開発しても、商品化したり、販売される頃にはコロナの蔓延は終わっていることは十分に考えられるからです。また、ある投資家がコロナ関連ビジネスには長期的な展望がないので投資しないと言っていましたが、これもまた、日本では妥当な判断ではないかと思います。

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2021年2月10日 (水)

【コンセプチュアル講座コラム】不確実な状況から脱したいなら、新しいことを受け入れる

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Vuca20

◆VUCAで躓く理由

多くの事業やプロジェクトがVUCAに対処するためによくやるのは、不確実な状況から脱し、安定的に進めていくために、新しいことを受け入れないことです。これは他の要素も似たようなもので、曖昧な状況から脱したいので、仮決めをしてそれに拘る。複雑性から逃れたいので、物事を単純化して、その範囲で考えるなどです。、一言でいえば、現状のやり方でできるように動こうとするわけで、それによってできるだけ、変動を小さくしようとします。

今、自分たちのいる世界がVUCAだと思って人は7~8割はいると思いますが、そう思っている人の9割くらいは上のような態度を取るのではないかと思います。

こういうスタンスは、結局、VUCAと正面から向き合っていないことになり、VUCAで躓く原因になります。実際に、VUCAであることはビジネスの前提だと言っているようなリーダーが、平気でこれまでのビジネスのやり方をして、失敗するのを見かけることは珍しいことではありません。

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2021年2月 4日 (木)

【コンセプチュアル講座コラム】PMstyleの「PM」とは何か

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Pmstyle1


◆「PMstyle」の7つの「PM」

PMstyleを立ち上げて、20年になります。

実は、PMstyleを始めたときに「PM」に託した意味はプロジェクトマネジメントだけではありませんでした。実は、「PMstyle」の「PM」というのは以下の7つの総称なのです。

 Purpose Management
 Portfolio Management
 Product Management
 Program Management
 Project Management
 Process Management
 People Management

「PMstyle」を立ち上げるときに、事業を成功させるために必要なマネジメントは何かという議論を行ないました。ブレーンストーミングでは50個くらいの要素が出てきて、その中から本当に必要なものを絞り、最終的にプロジェクトの「P」にこだわり、整理したのがこの7つの「PM」だったのです。「PMstyle」では、この7つのマネジメントエクセレンス(優秀さ)が事業を成功させると考えています。

ときどき、「PMstyleって何ですか」と訊かれてこの説明することがあるのですが、違和感があるという意見が多いのは、ビジョン、戦略、オペレーション、パフォーマンスが入っていないことです。当然、これらのマネジメントエクセレンスは事業の成功にとって不可欠なものですが、これは上の7つの中に以下の形で含めて考えています。

ビジョン → パーパスに含まれる
戦略 → ポートフォリオに含まれる
オペレーション → プロジェクト、プロセスに含まれる
パフォーマンス → プロセスに含まれる

という整理をしているのです。

最近ではこれらに加えてシナリオをどう位置付けているのかという質問を受けることもありますし、また、組織文化をどう扱うのかという質問を受けることもありますが、これらは上の7つの「PM」を統合したものだと考えており、7つの軸を変えるには至っていません。まあ、7つの「PM」にもPMBOK(R)のように統合マネジメントを入れた方がよいという想いがないわけではありませんが、、、

 

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2021年1月26日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】職人はコンセプチュアルである

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Shokunin

◆職人への認識が変わった

ある仕事で、設計の達人、加工の達人の話を聞いたことがあります。いわゆる「職人」と言われている人たちですが、この仕事で、職人に対する認識が変わったのは未だによく覚えています。

認識の変化を説明する前に、まず、言葉の定義をしておきます。日本語としては職人は「手作業で物を作りだしている人」のことですが、この記事で職人は

「自ら身につけた熟練した技術によって、手作業で物を作り、独自性のある価値を生み出す人」

を意味しています。キーワードは「熟練した技術」、「独自性のある価値を生み出す」の2つにあります。

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2021年1月13日 (水)

【コンセプチュアル講座コラム】隠れている対案や選択肢を考える

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Kakureru

◆コロナ騒動を見ていて感じたこと

コロナをめぐってさまざまな点で、説明責任を果たせという意見をよく耳にします。これには若干違和感を覚えることがあります。そのような意見を聞いていると出した答えが正解である証拠を示せといっているように聞こえることが多いからです。

例えば、大きな話でいえば、感染防止と経済のバランスをどうとるかという問題があります。例えば、7~8割りの人が遅すぎたと思っているGO TOトラベルを一時停止すべきか、どうかという問題です。

実際に停止が表明されたときに、多くの人がなぜ今なのだと思いました。そして、特にマスコミはなぜ今なのかということをしつこく聞きました。これはマスコミという仕事の正確による部分が大きいのでしょう。きっと1ヵ月前に停止を決めたら、きっと旅行業や飲食店はやっと復活の兆しが見えたのにとかいって、批判するでしょう。彼らは批判をすることが仕事だからです。

一般の人でも、なぜ、ここまで引き延ばしたのか、理由をちゃんと説明しろと言っている人がたくさんいました。

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2021年1月12日 (火)

【コンセプチュアル講座探訪】ティールな組織を創る~ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高い組織を作る

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Teal3

探訪する講座

ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高い組織を作る~VUCA時代のマネジメント

【解説】

◆ティールで注目される自律分散型組織

ティール組織が注目されて以来、日本でも自律分散型組織に関心が高まってきています。一方で、コンセプチュアル・マネジメントにとってもコンセプチュアルな組織を創るという点で、ティール組織を創ることは目標の一つになっています。

ティール組織の特徴である

(1)セルフマネジメント
 指示に従うのではなく、一人ひとりが自分の判断で行動し、成果をあげていく
(2)ホールネス
 個人のありのまま(全体)を尊重し、受け入れることを重視する
(3)進化する目的
 会社のビジョンや事業、サービスは、社員の意思でどんどん進化する

の3つの要素が示されています。これらの条件は、VUCAワールドのマネジメントに必要な条件の他なりません。その意味でティール型の組織マネジメントはVUCAの時代のマネジメントの有力な方法だと考えられます。

ティール組織組織の実現方法は、やはり、一人ひとりが自分の判断で行動し、成果をあげていく自律分散型組織を真っ先に思い浮かぶからでしょう。

一方で、自律分散型の組織をうまく実現している企業を見ると、

・構成員の数が数千名まで
・比較的、単純な事業構造を取っている

の2つの特徴があるように思いますし、経験的には、例えば基幹事業が4~5個あり、一つの事業を500人以上のメンバーで実施している企業を想像してみると、あまりうまく行くイメージはありません。多くの企業が、フレデリック・ラルー氏のいう達成型や多元型の組織に留めている理由はここにあるように思います。

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2021年1月 5日 (火)

【コンセプチュアル講座コラム】VUCAワールドで、創造性と生産性を両立させるコンセプチュアルスキル

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Vuca16◆「創造性が大切」が建前に終わる理由

自組織の創造性を高めたいというのは、トップリーダーだけでなく、組織のリーダーであればだれもがそう思うことです。一方で、現実には逆の行動をしていることが多いという現実があります。

例えば、組織の創造性を高めたいと思っているリーダーに、業務において生産性(実用性)と創造性のどちらを選びますかと聞くと、多くの人が生産性だと答えます。そんな二択は選べないというリーダーもいますが、両立しなくてはならないというリーダーはわずかです。つまり、「創造性が大切だ」というのは建前に過ぎないと思われるのです。

このような現実の背景には少なくとも3つの理由があると思われます。

一つは、創造性の発揮をリーダー自身が行わなくてはならないと思い込んでいることです。実際に創造的な成果を生み出す活動になると、まずは周囲に何か考えてくれと振りますが、自らが発案しなくてはならないと思っているリーダーが多く、一方でそのような時間は取れず、実現できないままになっているケースをよく見かけます。

さらにリーダーがこのように考える理由として、完璧な答えを出さなくてはならないと思い込んでおり、メンバーにはそのスキルがないと思っていることがあります。これが、二番目の理由です。

三つめは、ステークホルダーが求めるものが、その仕事に遠い人は創造性が大事だと言いますが、当事者に近くなってくるとやはり実用性が大事だと考える現実です。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。