2017年1月11日 (水)

【イノベーション戦略ノート:109】ビーイング・コンセプチュアルでイノベーションを!

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◆イノベーションが当たり前の時代に

この1~2年でイノベーションに対する認識が大きく変わってきたように思う。どのように変わったかというと、「特別なこと」から「当たり前のこと」になってきた。そのように感じることが増えてきた。

クライアントと話をしていても、新しいことをすることを前提で話をすることが増えてきた。素晴らしいことだが、では実際にどのようにアプローチするのかというとこ
ろは組織により試行錯誤していることが多い。

その中で提案したいのは「ビーイング・コンセプチュアル」であることだ。詳しくはこちらの記事を読んで欲しい。

【PMスタイル考】第104話:ビーイング・コンセプチュアル
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2015/08/post-8c42.html



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2017年1月 5日 (木)

【イノベーション戦略ノート:108】再定義する

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Saiteigi

◆アップルは電話を再発明する

アップルのスティーブ・ジョブズがiPhoneを開発したときに、そのプレゼンテーションで

"Today, Apple is going to reinvent the phone."
 (今日アップルは電話を再発明する。)

と言ったことは今や伝説になっているといってよい。その後、多くのイノベーターが自分のイノベーションを再発明、再定義だといい、イノベーションの

イノベーションは新しい組み合せである

という概念の普及、定着を起こす契機にもなった。iPhoneとして携帯電話と新しく結合されたのは、ワイド型タッチパネルのiPodとパソコン(Mac)だった。



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2016年12月27日 (火)

【イノベーション戦略ノート:107】ITイノベーションの起こし方

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Iti

◆コンセプトなくしてITイノベーションなし

日本企業でイノベーションが起こりにくいという中で、特に気になるのはITイノベーションが起こらないことだ。ITイノベーションが起こせない原因は明確であり、「コンセプト」が作れないことだ。

コンセプトが作れないという問題は古くから言われている問題である。一方で、日本企業はモノ作りの能力にたけているので、コンセプトはなくてもよい製品やサービスが提供できるといわれてきた。しかし、ここにきて、コンセプトとイノベーションが密接に関係してくる局面を迎え、コンセプトなしにイノベーションができない状況になっている。

この傾向はこれからますます強くなるだろう。



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2016年12月20日 (火)

【イノベーション戦略ノート:106】センスメーキング

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Sensemake

◆センスメーキングとは

前回、イノベーションマネジメントのプロセスとして、PDCAとOODAを統合する方法が有効であることを述べた。その上でセンスメーキングと呼ばれるOODAのOOの部分がイノベーションにうまく適用するためのポイントになると考えられるようになっていることを説明した。

センスメーキングとは、文字通り、意味(sense)の形成(making)である。簡単にいえば、気づいて行動を起こせるようになるまで、変化の意味づけをすることだ。

センスメーキングは

・想定していないこと
・予測もしていなかったこと
・期待していなかったこと

を対象に行う。すなわち、その意味付けをしないと気づいても行動することができないものだが対象になる。

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2016年11月24日 (木)

【イノベーション戦略ノート:105】イノベーションはPDCAでは回らない

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Ooda

◆PDCAはイノベーションの阻害要因?

イノベーションのマネジメントにPDCAを取り入れようとしている組織が多い。組織のルールがあるところでイノベーションをしようとするとある意味で当たり前なのかもしれないが、これがイノベーションの阻害要因いなっていることが少なくなくない。今回の戦略ノートはこの話題を取り上げたい。

そもそもPDCAとは何かという話もある。PDCAは、もともとは生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進めるための手法として、エドワーズ・デミング博士らが提唱した考え方で、決まっていることは計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)の順番に仕事や作業を進めていくことだけだ。

それぞれのフェーズをどのように考えてすべきかについてさまざまなノウハウはあるが明確に決まっているわけではなく、もっとも基本になると思われる計画をどのくらいの期間にとって行うかも決まっているわけではない。

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2016年11月18日 (金)

【イノベーション戦略ノート:104】ステークホルダーとの信頼関係の構築

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◆ステークホルダーに対する幻想

イノベーションにおいて一つの大きな課題はステークホルダーにどのように接するかだ。特にイノベーションの初期のアイデアの実験段階において、多くの人が勘違いしていると思われるのが、通常の仕事と同じようなステークホルダーとの関係が必要だと考えていることだ。

通常の仕事では取り組んでいることをステークホルダーに理解してもらい、協力を得ることを目標としたステークホルダーマネジメントを行うが、イノベーションにおいても同様に考えている人が多い。

つまり、アイデアを実験的に行う自分の取り組みをステークホルダーに理解してもらい、協力してほしいと考えている。

しかし、これは幻想に近い。そもそも、この段階ではステークホルダーが誰かが分からないケースが多い。仮にステークホルダーが特定できたとしても、自分が取り組んでいることをステークホルダーに理解してもらうのは困難だし、そのために時間を使うのは無駄だと思われる。もちろん、方向性は理解し、合意して貰う必要があるかもしれないが、それ以上のことは自分にとっても手探りであり、ステークホルダーに説明することも難しいだろう。

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2016年11月11日 (金)

【イノベーション戦略ノート:103】問題を大きく捉え、イノベーションを起こす

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Mondai1◆問題を大きく捉えるとは

イノベーションを起こすには、問題を捉えなおすことが重要である。その方法として、問題を大きくすることがある。今回の戦略ノートはこの点について考えてみたい。

まず、問題を大きくするとはどういうことかを明確にしておく。たとえば、長距離の飛行機に乗ることが大嫌いだという人は少なくないだろう。飛行機会社にとっては、長距離飛行を無くすことが課せられた課題であると考えることができる。実際に、プロペラ機から、ジェット機、コンコルドまでの飛行機の発達は、この問題に対する解決策として飛行時間を短くするという方向性で実現されたといえる。

ところが、この方向性では限界がある。そこで問題解決の範囲を変えた。飛行機を速くすることだけではなく、飛行時間を顧客にとって価値のある時間にするにはどうすればよいかを考えることにした。映画やゲーム、ドリンクや食事の提供、情報の提供、通信環境の提供など、どんどん進化している。サービスのイノベーションが起こっているわけだ。



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2016年10月31日 (月)

【イノベーション戦略ノート:102】チェンジドライバーを見つける

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Change

◆チェンジドライバー

時代が変わり、イノベーションを必要とする仮説、常識、前提は崩れはじめる時期が必ずある。こういう状況を引き起こす要因をチェンジドライバーと呼ぶ。今回の戦略ノートはチェンジドライバーについて考えてみたい。

チェンジドライバーという言葉を知ったのは、金巻龍一さんの書かれた「外資系コンサルタントの企画力」(東洋経済新報社、2015)で、この本で金巻さんは「ゲームのルールを変える事象」がチェンジドライバーで、典型的な例には技術革新や規制緩和などがあると述べられている。

「外資系コンサルタントの企画力: 「考えるスイッチ」であなたの思い込みを覆す」
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492557482/opc-22/ref=nosim

この議論はイノベーションのテーマを探すときに非常に重要である。



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2016年10月26日 (水)

【イノベーション戦略ノート:101】イノベーションの本質~イノベーションを生み出すために

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Innovation2◆はじめに

イノベーションの最も本質的な課題は、どのようにイノベーションを生み出すかであろう。イノベーションに関する書籍は日本でも100冊はくだらない。それらの主たるテーマの一つは確実にイノベーションの起こし方であるので、すざましい情報がある。

その中から本質的な方法を選ぶというのは難しいが、ここでは個人的な見解として、本質だと思うことを述べてみたい。

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2016年10月17日 (月)

【イノベーション戦略ノート:100】イノベーションの本質~イノベーションの種類

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Innovation2

◆はじめに

イノベーションの本質の第2回で、今回はイノベーションにはどういうものがあるのかを考えてみたい。体系がなぜ本質だと思われる方もいるかもしれないが、イノベーションの種類は体系というよりも、イノベーションの戦略を立てるときに本質的な要素になる。



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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。