2012年7月17日 (火)

【10周年】特別インタビュー「プロジェクトの経験から学ぶ」(第4回)~まとめ

Circle10周年特別インタビューの最終回(第4回)です。

第1回は、イントロダクションとして、リフレクションとは何かをお話し戴きました。第2回は、もう少し、踏み込んでリフレクションがこの対談の一番の関心事でもあるプロジェクトマネジメントをどう変えるのかについてお聞きしました。第3回は、いくつかの問題のある具体的なプロジェクトマネジメント行動を取り上げて、それがリフレクションによってどう変わるかをお聞きしました。
今回は最終回で、これまでの話を踏まえて、リフレクションをどうとらえるべきかというまとめになっています。

なお、インタビュー中に出てくる8月のワークショップというのは、こちらになります。

【PM養成マガジン10周年記念セミナー】
第4回 プロジェクトの経験から学ぶ力をつける
~グループプロセスに焦点をあてたリフレクション
http://www.pmstyle.biz/smn/pm_magazine10_4.htm

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【補助線】情報を集めれば、真実が見えるのか?

◆「情報を集めれば真実が見える」は正しい?

Kakurituプロジェクトマネジャーが上位管理者に対して持つ不満の一つに、報告は求めるが、フィードバックがないという不満がある。つまり、報告は求めるが、行動はしないということだ。実はメンバーの中にもプロジェクトマネジャーに同じような見方をしている人も結構、多い。

なぜ、上位管理者は情報を欲しがるのか。直接的な動機は、さらに上位に報告するために必要だということに尽きると思うが、それにしても、この行動にはある前提がある。それは、

情報を集めれば真実が見える

という前提である。ついでもいっておくと、この前提に基づく行動の中で、目につくのは、情報共有である。情報共有をすることが自分の仕事にどんなメリットがあるかを明確に説明できる人は多くないだろう。

ここで疑問に思うのは、この前提は本当に正しいのかということだ。ものを決めて、行動しなくてはならないときに、先送りするのは情報が不十分だからであることは間違いない。問題は、どの程度の情報があれば十分なのかである。

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2012年7月13日 (金)

≪サプリ323≫「51:49」でもウェート付けをする

どっちも大事というのとウェートをつけるというのは似ていてるけど非常に大きな違いがある
(柳川範之、東京大学大学院経済学研究科教授)
Supple

【成分】
◆51:49でもウェート付けは必要
◆プロジェクトにおけるウェート付け
◆顧客満足のためにウェートづけができない?!
◆複数の目標があると、目標を決めないという思考特性から脱却しよう

 

【効用】
・PM体質改善
リーダーシップ発揮、バランス感覚の洗練
・PM力向上
ステークホルダをコントロールする力の向上、チームをまとめる力の向上
・トラブル緩和
不要なトラブルの回避

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

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≪サプリ322≫感情的なベネフィットを重視する

ミッションは、機能的なベネフィットと感情的なベネフィットに基づく
                            (並木裕太、フィールドマネジメント代表取締役)
Supple

【成分】
◆イチローのミッション
◆プロジェクトにおけるミッションとベネフィット
◆信頼構築には感情的なベネフィットが重要
◆感情的なベネフィットによる知覚品質の実現

 

【効用】
・PM体質改善
顧客感度アップ、顧客説得力アップ、バランス感覚の洗練
・PM力向上
プロ意識の向上
・トラブル緩和
モチベーション向上

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≪サプリ321≫柔軟性のためにしっかりとした基本計画が必要である

柔軟性が効果を上げるためには、しっかりとした基本システムと計画が必要である
    (ピーター・クライルガート、スタットオイル社・マーケティングマネジャー)
Supple

【成分】
◆基本システムと柔軟性
◆プロジェクトにおける基本システムと計画
◆柔軟性の効果を出すには

 

【効用】
・PM体質改善
   創造力アップ、バランス感覚の洗練、顧客感度アップ、リーダーシップ発揮
・PM力向上
プロジェクト管理力向上、リスク対応力向上、ビジネスセンスアップ
・トラブル緩和
モチベーション向上、弱気克服、プロジェクトにおける辛さの克服

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2012年7月11日 (水)

【イノベーション・リーダーシップ】第3話 ビジョンの源泉

Gensen◆ビジョンとはなにか

前回、ビジョンのチカラとイノベーティブ・リーダーにとってビジョンはどのような意味があるのかというお話をした。

イノベーティブ・リーダーがビジョンを巻き込みにつなげていくには、ビジョンを作ること自体りは、それを他の人に理解し、信じてもらうことが重要であり、もっと重要なのは「自分のこと」として考えてもらうことである。

なぜか?これは、ビジョンというものの性格に関わってくる。前回の記事では拡張されたプロジェクト目的がビジョンであると述べたが、ビジョンは一般的には

・現実から飛躍している
・実現を信じることができる

の側面を持つ構想だといえる。人によってはビジョンは実現できないからビジョンなのだと考える人もいる。これも一つの真実だといえよう。

そのようなビジョンの性格も踏まえて、ミソは、実現を「信じる」ことができるという点である。現実から飛躍しているというポイントは、ある程度の客観性がある。しかし、実現を信じるかどうかは、相当に主観的な部分があって、極論すれば人によって違う。そこで、プロジェクトビジョンを作るためには、信じてもらえるように説得することが極めて重要なファクターになる。

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プロジェクトの補助線オンラインコミュニティ設立記念ワールドカフェのご案内

Cafe日本でも、アジャイル、デザイン思考、リーンなど、これまでのウォーターフォールとは異なる開発やプロジェクトの進め方が何かと話題になるようになってきました。米国では、金融系のシステム開発で、一部のプロセスにアジャイル開発手法を適用しているプロジェクトが50%を超えるという数字があるようで、もう引き返せないところまできていると考えてよいでしょう。

翻って日本では、「関心は高いが、導入のハードルも高い」という戦略マネジメントや、プロジェクトマネジメントで見たような光景が繰り返されています。

ただ、今回の問題はこれまでと少し異なる部分があります。それは、内部の仕事の進め方の変革ではなく、顧客との関係の変革に本質があるからです。

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2012年7月10日 (火)

リフレクションで経験に意味を与える

◆経験でマネジメントを極める

Manabiよく、マネジメントには正解がないといいます。なんか、これも最近では思考停止ワードの一つになっているようで、「自己流でいいんだ」と解釈している人が増えているようです。

もちろん、自己流でいいのですが、無条件というわけではありません。

マネジメントに正解はないということはどういうことか。マネジメントは結果で評価されるということです。マネジメント自体は業務を円滑に遂行するための手段です。その業務がうまくいけばマネジメントはよかったといえますし、うまく行かなければマネジメントが悪かったと評価されるでしょう。

しつこいようですが、うまくいったマネジメントの方法が「正解」というわけではありません。たまたま、その状況でうまく機能しただけかもしれません。似たような別の業務で、同じマネジメントをしてもうまく行くとは限りません。

このようにマネジメントというのは大変厄介なものですが、マネジメントの道を究めるには何をすればよいのでしょうか?

そこで注目されるのが、経験です。

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【戦略ノート289】プロジェクトの成果の質はスポンサーが関わる程度に比例する

◆プロジェクト成果の質を上げる

Isiプロジェクトの成果について、よく言われる法則がある。それは、

プロジェクトの成果の質は最終的な意思決定者が関わる程度に比例する

という法則である。多くの人が共感している法則だ。

ここでいう最終的な意思決定者とは誰だろう。真っ先に思いつくのは、経営トップであるが、経営トップだけだとは限らない。意思決定の権限を持つ管理者、いわゆるプロジェクトスポンサーはすべて該当する。むしろ、現実的にはプロジェクトスポンサーであることが現実的である。

サントリーで、情報システム部長、事業企画部長、工場長、商品開発研究所長、事業
本部長を歴任され、役員にまでなられた、橋本忠夫さんは、

プロジェクトスポンサーが誰かわからないプロジェクトは失敗の確率が高い

と言われているが、この指摘も同じ指摘だと考えることができる。プロジェクトスポンサーが明確でないということは、最終的な意思決定者が経営トップであることになる。このようなプロジェクトは失敗する。

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2012年7月 6日 (金)

【戦略ノート288】プロジェクト要求とプロダクト要求

Yokyu◆2つの要求

スコープにプロダクトスコープとプロジェクトスコープがあるように、要求にもプロダクト要求とプロジェクト要求がある。要求=顧客(ユーザ)要求だと考えていると、ちょっと違和感があるかもしれないので、少し、ITの受注プロジェクトを例にとって商流の整理をしておこう。

ITのプロジェクトではRFPによって、顧客が調達をする際の要求が提示される。RFPではもっぱらプロダクト要求(技術要件)が注目されるが、技術要件以外にも、マネジメント要件が示されるのが一般的である。これらの顧客要求に対して、ベンダーは企業として提案をする。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。