【戦略ノート302】コストマネジメントのあり方について考える
◆コストマネジメントのポイントは予備費
IT系のプロジェクトでは、プロジェクトマネジャーにスケジュールと品質のマネジメントを任せ、スコープとコストマネジメントは組織職が行っているケースがある。今回は、プロジェクトマネジャーとプロジェクトリーダーという視点からこの問題について考えてみたい。
マネジメントとは、なんとかすることである。プロジェクトでは納期と予算という形でスケジュールとコストの制約条件が与えられ、目標としては、成果物やその品質、その他プロジェクトの目的に所以する目標(顧客を感動させるとか、チームメンバーの育成をするなど)が設定されることが多い。プロジェクトマネジメントは、プロジェクトに与えられた制約条件の中で、なんとかして目標を達成することである。分担でいえば、目的・目標や制約を決めるのがプロジェクトリーダー(プロジェクトスポンサー)であり、何とかするのがプロジェクトマネジャーである。
ソフトウエア開発を中心とするITプロジェクトにおいては、直接経費のほとんどは人件費であり、間接経費も直接経費に従量配賦するような会計システムをとっている企業が多く、コストマネジメントのある部分は工数管理で代替的に行っている。コストマネジメントをプロジェクトマネジャーに任さないという問題になるのは、予備費である。
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