若者、バカ者、よそ者を目指そう(真壁昭夫、信州大学教授)
【成分】
◆イノベーションを阻害するもの
◆「若者、バカ者、よそ者」が突破する
◆イノベーションといってもすべて新しいわけではない
◆イノベーションリーダーのジレンマ
◆立場を利用する
◆新しいアイデアを古い袋に入れる
顧客価値を提供するなら、顧客価値で値付けせよ
(好川哲人、ビジネスプロデューサー)
【成分】
◆価値と原価
◆価格の透明性とは何か
◆一貫性は必要か
◆なぜ、顧客価値で考えないのか
◆顧客価値=提供価値の前提
◆生産財の顧客価値は顧客次第で決まる
◆顧客価値を推定するには
ジムハイスミスが提案しているAPMには、価値、原則、プロセス、プラクティスからなるフレームワークがある。
価値は前回説明したように、
(1)コミュニケーション>プロセス
(2)プロダクト>ドキュメント
(3)変化への対応>計画
(4)市場や顧客との対話>要求分析・市場調査
(5)自律>統制
といったものだ。
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◆ブレーンストーミングについて勉強してみた
これだけ、いろいろと書いているのに、ブレーンストーミングについて書いたことはない。っていうか、ブレーンストーミングについては勉強したこともあまりない。イノベーションのネタを作るときに、もっともよく使われている方法はブレーンストーミングだと思われる。そこで、ブレーンストーミングについて勉強してみた。
◆リスクと不確実性の違い
リスクと不確実性はしばしば同じ意味で使われているが、大きな違いがある。その違いとは、リスクはあくまでに確率事象であり、母集団における分布が過去の経験で分かっている。これに対して、不確実性の場合には母集団すらわからないことだ。
たとえば、こういうことだ。ある作業が遅れるかもしれないとする。その作業の方法がはっきりわかっている。遅れる理由は担当者のスキル不足で、十分なスキルを持つメンバーを担当させられない可能性がある。この場合の母集団はその作業に必要なスキルを持つメンバーであり、その中でスキル不足な人の割合がリスクになる。たとえば、過去の実績で判断すると、10人の内の3人だと今の計画では予定通り作業が終わらないとすれば、遅れが発生するリスクは30%ということになる。
ところが、別の作業はどのようにしてよいか分からないとしよう。この場合、どの範囲で遅れる確率を考えればよいか分からない。つまり、母集団が分からないのだ。これはリスクではなく、不確実性である。
頭は臆病だが、手は臆病ではない(小宮一慶、コンサルタント)
【成分】
◆頭で行われるリスクマネジメント
◆プロジェクトリスクの本質
◆リスク許容度
◆プロジェクトマネジャーのリスク許容度は成果に直結する
◆プロジェクトが本当にオーナーになるべきリスクとは
◆開発管理とプロジェクトマネジメント
IT分野を中心にアジャイル開発への関心が高まってきている。一方で、アジャイル開発は大企業には適さないとか、日本では適さないといった意見も出始めている。適さないという意見には、ガバナンスを問題視する意見が多い。今回はこの問題を考えてみたい。
そのまえに、開発管理とプロジェクトマネジメントという言葉について整理しておきたい。プロジェクトマネジメントが普及してくる以前から、開発管理という言葉がある。プロジェクトマネジメントが普及するにつれて、言葉のニュアンスが変わってきているので、いまやどうでもいいのだが、このあとの話の展開上必要があるので、もともとの定義に触れておきたい。
開発においては、プロダクト(システムや製品)自体の実現が目的であり、開発管理は、開発手法(プロセス)、ツール、体制などに注目する。プロダクト開発は予算、納期の制約のもとに行われるが、プロダクトの実現が重視される。つまり、プロダクトの仕様(機能、品質)を実現するためには、予算をオーバーしたり、納期に遅れることもある。その意味で、予算オーバーや納期遅れを如何に小さく食い止めるかが管理としての役割だといえる。
ただし、ビジネスのスピードが速くなった中で、特に、スケジュールが努力目標になっていたのでは、開発の意味がなくなるケースが多くなっている。そこで、管理方法がプロジェクトマネジメントに移ってきている。
プロジェクトマネジメントも枠組みは同じであるが、プロダクト機能(プロダクトスコープ)や品質、予算、納期はすべて対等に目標として扱い、ベースラインとして計画化する。プロダクトはプロジェクトの成果物の一つに過ぎず、プロジェクトにはその成果物を構築することによって実現したい目的(成果)がある。そして、その目的を達成するという視点から、プロダクト機能、品質、予算、納期のトレードオフを行う。これがプロジェクトマネジメントである。
この背景にあるのは、プロダクトの機能や品質の一部を落としてもいいので、早く出荷したい、あるいは原価を下げたいといったモノ作りではあまりない多様なニーズである。
好川哲人
技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。
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