2012年10月22日 (月)

【10周年】10周年記念セミナー第5回「ユーザ主体開発」の様子

10月17日に第5回のPM養成マガジン10周年記念セミナーを開催しました。


第5回は、ITイノベーションを起こす開発体制をテーマに行い、まず、日経BPの谷島宣之さんに「ユーザ主体開発」のテーマで講演をいただきました。

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(講演をする谷島さん)

谷島さんの講演は、谷島さんが日経コンピュータなどの長年の取材をもとにまとめられた書籍

開発・改良の切り札 システム内製を極める

をベースにしたもので、多くの事例紹介を盛り込んだものでした。質問もいろいろと出て、このテーマへの関心の高さがうかがわれました。

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2012年10月16日 (火)

【戦略ノート296】日本人は真のチームを作れない

◆チームとグループは違う

Term2マッキンゼーのコンサルタントで、チームマネジメントの世界的な権威であるジョン・カッツェンバックは、20年前にチームとグループは違うと指摘した。

概念的な言い方だが、1+1が2以下であるのがグループで、1+1が2以上になるのがチームだという。たとえば、5人の人が集まったときに3~4人分の仕事しかできないのがチームで、7~8人分以上の仕事ができるのがチームだという意味だ。

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2012年10月 9日 (火)

【イノベーション・リーダーシップ】第5話 コンセプトのチカラ

Concept4◆ビジョンを実現するコンセプト

ここまで、ビジョニングについて述べてきた。ビジョンを実現するために欠かせないのがコンセプトである。

コンセプトという「概念」は分かりにくいのだが、一言でいえば、ビジョンに向かっていくために自分は実現したいことである。ここで考えなくてはならないのは、ビジョンというのは単発のアイデアで実現できるものではないということだ。人によっては、実現できないからビジョンだという人もいる。実現できるべきか、できなくてもいいのかの議論はここではしないが、いずれにしても単発のアイデアではなく、継続的な活動であるということだ。そして、その継続的な活動の背骨(シナリオ)になるのがコンセプトである。

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2012年10月 5日 (金)

【インターパーソナルスキル・エンジン】第7回 チームマネジメントとチームビルディング(1)~バーチャルチームのマネジメント

◆バーチャルチームの重要性

Term1この何年か、チームに対する関心が高まってきている。チームにすることによって、個人ではできないことをやろうという試みである。チームビルディングというとこのようなチームをつくることをイメージする人が多いと思う。

プロジェクトマネジメントにおけるチームマネジメントでも、このタイプのチームは対象になるが、もっと重要で、現実的な問題になっているのがバーチャルチームのマネジメントである。

バーチャルはコロケーションに対比する言葉である。コロケーションチームは、同じ時間帯に同じ場所で仕事をするチームである。バーチャルチームは、時間がばらばら、あるいは仕事をする場所が分散しているようなチームである。

プロジェクトでバーチャルチームが重要な理由はいくつかある。一つは、時間的な問題。複雑性の高いプログラムやプロジェクトは数年にわたって行われるが、フェーズだとか、時期によってメンバーが入れ替わる。これをバーチャルチームとして扱わずに失敗しているケースが多い。

もう一つは、グローバルな分散開発。グローバル企業では、グローバルな拠点でバーチャルチームを編成し、開発を行うのが普通だ。この場合、バーチャルチームが不可欠であるが、同時にバーチャルチームにすることによって、プロジェクトの稼働時間を稼ぐことができる。日本、米国、欧州の分散拠点であれば、ほぼ、24時間稼働できる。

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≪サプリ334≫スキルの習得より、スタイルの確立

スキルの習得より、スタイルの確立こそが、これからのリーダーに必要な条件である
(中竹竜二、日本ラグビー協会コーチングディレクター)

Supple

【成分】
◆スキルは点、スタイルは線
◆PMBOK(R)とプロジェクトマネジメントのスタイル
◆プロジェクトマネジメントのスタイルは行動で表現する
◆なぜ、PMstyleを創ったのか
◆スタイルと標準

【効用】
・PM体質改善
  PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
  PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
  モチベーション向上

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

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2012年10月 2日 (火)

【戦略ノート295】変わる!ステークホルダーマネジメント

Value1◆変わるプロジェクトの成功の定義

この10年間くらいの間に、プロジェクトの成功の定義が変わってきた。改めていうまでもないが、プロジェクトは上位組織から与えられたQCDの制約の中で、求められる成果物を実現する活動であり、これがきればプロジェクトは成功したと言える。このため、プロジェクトマネジメントはQCDの制約をクリアしながら、定めたスコープを実現すべく、プロジェクトを進めていく活動として位置付けられる。

ところが、最近ではQCDの制約をクリアできればプロジェクトは成功したとは考えられなくなってきた。成果物が生み出す価値が問題にされるようになってきた。

この背景にはプロジェクトを取り巻く環境はプロジェクト期間中は変わらないという前提がある。たとえば、ある商品を開発するのに、競合の動向や、技術動向、ビジネスの動向などは基本的にその期間は変わらない。つまり、プロジェクトを開始する時点と、製品の開発が終了した時点で変わらない。したがって、計画を立ててしまえば、その計画通りにプロジェクトを進めれば価値は保証されるという前提が成り立たなくなっていることがある(実際にその商品が売れるかどうかは別の問題である。価値とはその商品が持つポテンシャルである)。

ところが、現実にはそうはいかなくなってきた。開発リードタイムの間に市場に状況がガラッと変わってしまうようなケースは珍しくなくなった。

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2012年9月28日 (金)

≪サプリ333≫戦略とプロジェクトを一体化し、競争力を生み出す

戦略が明確になることによって、どのようなオペレーションを構築すべきか、別の言い方をすれば、戦略の実行に必要となるどのような組織能力を構築すべきかが決定されます。逆に、自社にどのような組織能力があるかを見極めることによって、どのような戦略が適切なのかも決まってきます。 (遠藤功、早稲田大学ビジネススクール教授)

Supple

【成分】
◆プロジェクトはオペレーション
◆ミドルアップダウン
◆プロジェクトと戦略
◆プロジェクトから戦略へ影響を与える

【効用】
・PM体質改善
  PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
  PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
  モチベーション向上

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

【解説】

最初にお知らせです。1年前に作った本を使って、やっと講座を開催する運びとなりました。今日のサプリとも関係があるのですが、戦略的プロジェクトマネジメントの基本的な話です。

PM養成マガジン10周年記念として、今回のみ、特別価格で提供しています。

管理者のためのプロジェクトマネジメントの基本~PM2.0の基本
http://www.pmstyle.biz/smn/pm_director.htm

さて、今回ですが、PMサプリでは、珍しく戦略の話です。

米国の経営の考え方はトップダウンで、プロジェクトも、トップが作った戦略があって、戦略を実行するための手段として位置付けられています。そして、戦略と現場をつなぐのがプロジェクトマネジメントです。

日本でもプロジェクトマネジメントが普及してきましたが、残念ながら米国ほどトップの戦略力がないため、現場(プロジェクト)が頑張っても、あまり成果が出ていないケースが少なくありません。

米国のように、現場が自分たちは求められたQCDはクリアできている、成果がでないのは自分たちの責任ではないと割り切れればいいのですが、日本の現場はもっと責任感があり、どうすれば成果が出るのかと真剣に悩んでいる人が少なくありません。

また、米国においても、プログラムマネジメントの普及とともに、プロジェクトにCQDだけではなく、成果を求めるようになってきています。

いずれにしても、プロジェクトで経営的に意味のある成果を上げるにはどうすればよいかを真剣に考えなくてはならない局面にきています。

この際に、プロジェクトマネジメントの導入で失いつつある現場力を、もう一度、取り戻す必要があるのではないかと思います。

今回のサプリは、そんな問題意識で書いています。

2012年9月25日 (火)

【戦略ノート294】顧客価値を実現するプロジェクトマネジメント(2)~顧客に対する認識を変える

◆常盤文克氏の指摘

Value花王を成長させた経営者として有名な常盤文克氏が「新・日本的経営を考える」(日本能率協会マネジメントセンター、2012)で以下のような指摘をしている。

売り手と買い手はそもそも分離できない。お客がいて初めて企業が成り立ち、企業があって初めてお客の生活(活動)が成り立つ。にも関わらず、お客と企業は別々の存在であって、対極に置いていることが多い。顧客満足というのは特別な活動ではなく、企業活動そのものなので、こんなやり方では実現できない。

アジャイル、デザイン思考のように顧客との協働を価値感とした手法が増えてきている。しかし、なかなか、うまく行かない。そこに、常盤氏が指摘している問題が横たわっていることが多い。

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2012年9月24日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第6話 現状の環境を知り、問題に対して手を打つ

◆なぜ、イノベーションは難しいのか

Innovativeこの連載も今回が6回目である。そろそろ、各論に入っていこう。まず最初は入り口の問題から。

多くの組織がイノベーションに失敗する理由の一つは、イノベーションに対する問題の分析をせずに、いきなり、テーマに入って行こうとするためである。

イノベーションはいままでできなかったことに対する取り組みであり、できないにはそれなりの理由がある。技術テーマそのものより、別の理由によりできなかったというケースも少なくない。その理由を無視して、精鋭を集めてイノベーションプロジェクトを打ち出してみても、実現性は乏しい。組織の抱える問題が解消していないからだ。

イノベーションの難しさは、テーマの問題解決と同時に、組織風土の変革を行わなければうまくいかないことにある。つまり、アイデアや技術だけでは不十分なのだ。技術を開発するだけであればテーマに対する問題解決がうまくいけばよく、精鋭を集めたプロジェクトというアプローチでもうまくいくかもしれない。しかし、技術を開発し、商品を開発し、ビジネスモデルを考案し、実際に展開していくには、組織全体の協力が不可欠であり、その現在レベルを把握することが欠かせない。逆にいえば、何がイノベーションの阻害要因になっているかを把握する必要がある。

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2012年9月21日 (金)

≪サプリ332≫知恵負けしない

とにかくみんな頭が良すぎるから、物事を複雑に考えすぎる。いってみれば知恵負けするわけである(本田宗一郎)

Supple

【成分】
◆知恵負け
◆目的が不明確だとものごとが複雑になる
◆複数の目的は目的ではない
◆目的は決めるもの
◆目的を決め、ひたすら、目的の実現方法を考える

 

【効用】
・PM体質改善
  PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
  PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
  モチベーション向上

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。