【イノベーション戦略ノート:035】パラダイムの変化に対応する
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◆テリットという会社
日本ではあまり知られていないが、イタリアにテリットという会社がある。かつては携帯電話の製造をしていた会社で、倒産の危機に瀕していた。そこから見事に立ち直り、今ではこれから市場の拡大が期待されるある分野で世界市場の30%を占めるに至っている。
ある分野とは、M2M(Machine to Machine)、いわゆるモノのインターネットの通信手段である。
この会社は倒産の危機にあったときに、無線M2Mの戦略目標を立て、見事に戦略実行に成功した。今年は1800万台を出荷し、4年後には1億台の出荷をもくろんでいる。その背景にはモノのインターネットの急速な普及の見込みがある。ガートナーによると、2020年までに260億以上のモノが互いに接続されることになると予想されている。その中の1億を自分たちの携帯電話を売り込もうとしている。
この中でも有望な分野としては、
自動車、セキュリティ、盗難防止、決済、自動販売機、遠隔測定法(telemetering:いわゆるインテリジェントメーター)、遠隔医療によるヘルスケア、ホームエレクトロニクス
などがあるという。
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