【イノベーションを生み出すマネジメント】第12話 模倣によるイノベーション
イノベーションの実行においてもっとも重要なのはいうまでもなく、アイデアを実現する方法である(これもアイデアである)。イノベーション自体のアイデアにおいても、最近注目されているのが、「模倣」である。
最近、「コピーキャット」(東洋経済社、2013)という本が出版された。この本は10か国で翻訳されている話題書でアップル、IBM、ウォルマート、サウスウエスト航空、グラミン銀行といったそうそうたるイノベータ企業を取り上げ、これらの企業が行っている「クリエイティブ」な模倣は素晴らしいビジネスモデルがであると指摘している。
その理由は、模倣はイノベーションよりも早く安く商品ができるうえ、低リスクで収益性が高い。企業の資金や時間といったリソースを他社製品のサービスや市場の研究に当て、クリエイティブな模倣に集中でき、少ない労力で大きな利益をあげることができるというものだ。
にも関わらず、多くの企業はイノベーションを主軸としたゼロからのオリジナルのヒット開発に莫大なリソースを投じていると指摘している。
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