PMサプリ226:顧客以上に顧客を知る
機能的価値を超えて、顧客が主観的に意味づける「意味的価値」が重要になっている(延岡健太郎、一橋大学教授)
【成分】
◆機能的価値と意味的価値
◆プロジェクトは意味的価値が作れて初めて成功と言える
◆魅力要因を増やすには
◆顧客のことを顧客以上に知る
◆IT業界の失敗
◆プロジェクトで顧客のことを知るには計画的コミュニケションが不可欠
機能的価値を超えて、顧客が主観的に意味づける「意味的価値」が重要になっている(延岡健太郎、一橋大学教授)
【成分】
◆機能的価値と意味的価値
◆プロジェクトは意味的価値が作れて初めて成功と言える
◆魅力要因を増やすには
◆顧客のことを顧客以上に知る
◆IT業界の失敗
◆プロジェクトで顧客のことを知るには計画的コミュニケションが不可欠
多くの人が売上げの一割にしか影響しない問題の処理に、九割の時間をかける。彼らは多くの場合、問題点に打ち込むあまり、目的をすっかり見失ってしまう(スティーブン・ブラウン、フォーチューン・グループ・インターナショナル創始者)
【成分】
◆「どうしたこの状況や事情をプラスに利用できるだろう」
◆トラブルがリピート率を上げる!?
◆「失敗したら何が起こるだろう」と考えると動けない
◆すべての判断を合目的かどうかで行う
基本的にマネジメントとは考えることであって、仕事をすることではない(スティーブン・ブラウン、フォーチューン・グループ・インターナショナル創始者)
【成分】
◆汗をかくのが尊いという価値感
◆考える方が重要な局面も多い
◆メンバーの成果を最大化する方法を考えるのがマネジャー
◆プレイングマネジャーでも、考えることは仕事より優先される
◆組織の<重さ>
3年くらい前に、「組織の<重さ>」という本が出版された。
沼上 幹、加藤 俊彦、田中 一弘、島本 実、軽部 大「組織の“重さ”─日本的企業組織の再点検」、日本経済新聞出版社(2007)
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組織には<重さ>があり、それが、新たな方策を立てて一体となって行動しようとすると、多大な労力があかったり、結局何も変わらなかったりするような組織の状況を生み出すという指摘だ。
同書によると、組織の重さを構成する要素には、
(1)過剰な「和」志向
(2)内向きの合意形成
(3)本来負うべき責任を他人や組織自体に転嫁する「フリーライド(ただ乗り)」
(4)経営リテラシーの不足
の4つがあるという。そして、重さの問題は、存在自体ではなく、経営上の成果に悪影響を与えることにある。直接的な影響は調整活動の増大であるとし、同書では「調整比率」という業務全体における「根回し」にかかる時間の比率をメトリクスとして見ている。2006年の結果であるが、軽い組織10%の調整比率は29.4%、重い組織10%の調整比率は42.3%であったそうだ。
ただし、組織の重さが短期的に収益性の低下をもたらすとは限らないが、中長期では大きな影響を与えるとしている。
◆心理テスト
見積もりはつまるところ、どのように決まるのか。今回の戦略ノートはこの話。
簡単な例だが、5日間の作業を5つ、計25日でできると思っている仕事があるとする。各作業が計画通りにいく確率は一律に
6日の場合 100%
5日の場合 90%
4日の場合 70%
だとする。話がややこしくなるので、PERTのような生産性のばらつきは存在せず、確率は焦って失敗をする確率だとしよう。
簡単のために
(1)それぞれの作業を6日で終え、全体を30日で終える
(2)それぞれの作業を5日で終え、全体を25日で終える
(3)それぞれの作業を4日で終え、全体を20日で終える
の3つのどれを選ぶかという議論にする。このような状況で、あなたはどのような計画を立てるだろうか?
◆マネジメントに正解はないとは
マネジメントには正解がないとよくいう。この言葉にはいくつかの意味がある。代表的なものを3つ上げるとすれば、次の3つではないかと思う。
まず、やり方は人によって違うという意味がある。これは、正解はないといいながら正解はあり、正解にたどり着くいくつかの方法があるということだ。言い換えると、ロジカルに正しい答えがあるということだ。多くの人はマネジメントで扱う問題というのはこういう問題だと信じている。
二つ目は、問題がはっきりしないので、正解といえるものもないという意味がある。マネジメントとは、自ら課題(問題)設定を行い、それを解決していく。したがって、正解があるとか、ないとかいう議論そのものがナンセンスであるという言い方もできる。ただし、この場合も、設定した課題と解決策の間には論理的な関係がある場合が多い。
「目的のレベル」は、レベルを上げていくことで必ず一致させることができる(峯本展夫、コンサルタント)
【成分】
◆抽象的とは
◆一様性の高い環境でも、具体的な合意形成は行き詰る
◆沖縄基地問題における目的レベルの推移
◆ビジネスにおけるスケジュールの問題
◆目的レベルと契約
「仕事の管理」に必要な範囲でのみ、人を管理すべきなのである(太田肇、同志社大学教授)
【成分】
◆プロジェクトの管理の問題点
◆計画が荒いと仕事の管理はできない
◆管理の荒さがプロジェクトマネジャーの忙しさを引き起こす
◆仕事の管理を徹底した場合の問題
◆日本流は仕事の管理と人の管理の融合
◆ハードアプローチとソフトアプローチ
もう10年近く前になるが、PM養成マガジンで初めてセミナーを開催し、PMBOKをベースにしたプロジェクトマネジメントの話をした。そのときに、以下のような質問を受けた。
PMBOKのようなハードなアプローチ以外に、ソフトなアプローチがありますが、どう思われますか?
実は、そのときは、(マネジメント)プロセスが明確に決まっているかどうかの話だろうと思ったので、そのような視点からの回答をしたと思う。しかし、今、思えば質問の意図を取り違えていた。プロジェクトマネジメントのアプローチのハードとソフトとは
・ハードアプローチ:
組織が決めた目的や目標を達成するためにプロジェクトを進めていく
・ソフトアプローチ:
プロジェクトが目的や目標を決めながら、進めていく
という意味だと思われる。
「やらされ感」の対極にあるのは、「所有感」である(太田肇、同志社大学教授)
◆仕事に所有感を持たせる
◆プロジェクトはなぜ、やらされ感があるのか?
◆成功事例
◆失敗事例
◆どのようなプロジェクトや仕事でも所有感を持てる
◆ビジョン・戦略と自分の上に自分の絵を描く
好川哲人
技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。
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