【イノベーション戦略ノート:059】イノベーションを「基本的仮定」にする
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◆トヨタのイノベーション
「トヨタ式のリーダー育成法」という本を読んでいて、ふと、思ったことがある。それは、イノベーションを当たり前にするというやり方もあるということだ。以前、PMスタイル考に
第91話:日常業務の一環としてイノベーションを実現する
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2014/10/post-9d3c.html
という記事を書いたが、その一つの方法だといえる。
トヨタ自動車の創業者ともいえる豊田喜一郎は1931年にガソリンエンジンの試作を行う。これがトヨタ自動車の実質的なスタートになる。このとき、自動車において日本は米国に数十年の遅れをとっていたそうだ。つまり、国産で自動車を作るには数十年かかると考えられていた。ここで、豊田喜一郎は数十年を埋める決心をする。イノベーションに舵を切ったわけだ。
そして、一つ一つ、課題に取り組んでいく。まず、最初に取り組んだのがエンジンの国産化だった。このような状況の中で60馬力のエンジンを1935年5月までに作るを中心にした4W1Hを決める。そして、1年前の時点では30馬力のエンジンしかできていないかったにもかかわらず、ギャップを見える化して、目標を達成。
ここを足掛かりにして、なんと1936年にはトヨタ初の生産型乗用車「トヨダ・AA型乗用車」の生産を始める。エンジンの試作から5年後のことだ。
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