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2021年3月

2021年3月26日 (金)

【コンセプチュアル講座コラム】コンセプチュアルスキル=スキル+センス(コンセプチュアル思考)

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceputual_col/

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◆ナレッジワーカーにはコンセプチュアルスキルが必要

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コンセプチュアルスキル強化のサービスを始めて10年くらいになりますが、コンセプチュアルスキルは高くなってきていると感じています。

コンセプチュアルスキル自体は1950年代に考えられたもので、問題解決や意思決定はコンセプチュアルにするスキルです。ただし当時はコンセプチュアルスキルが必要だと考えられていたのは経営者や管理職レベルでした。この状況を一変したのは、ピーター・ドラッカーが1960年代に「新しい現実」で提唱したナレッジワーカーという概念です。

ピーター・ドラッカー(上田 惇生訳)「[新訳]新しい現実 政治、経済、ビジネス、社会、世界観はどう変わるか (ドラッカー選書) 」、ダイヤモンド社 (2004)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478321094/opc-22/ref=nosim

ナレッジワーカーは、企業に対して、知識による新たな付加価値を生み出す労働者のことで、ドラッカーはすべての労働者はナレッジワーカーになると予言し、実際にそのようになってきました。そして、よりすぐれたナレッジワーカーになるには、高いコンセプチュアルスキルが不可欠だと考えられるようになってきました。

コンセプチュアルスキルは地頭の良さのように持って生まれたものだと考えられていましたが、経営や経営管理に携わる人の数はほんの一部に過ぎず、コンセプチュアルスキルが高い人を選べば十分でした。ところが、ナレッジワークの時代になると、全員にコンセプチュアルスキルが必要で、その高さによって製品や事業の成果が変わってくることが顕著になりました。

このような流れの中で、コンセプチュアルスキルの高さが企業や組織の成果に直結するコンセプチュアルスキルの強化が必要だと考えられ、マネジャーだけではなく、一般社員に対して、問題解決や問題発見、意思決定などのコンセプチュアルスキルのトレーニングが盛んにおこなわれるようになってきました。

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2021年3月17日 (水)

【コンセプチュアル講座コラム】目的を決めるというセンスメイキング

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceputual_col/

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Sensemakiing3

◆センスメイキングとは

あるプロジェクトのプロジェクトリーダーをやってくれないかと打診されたときに、多くの人は自分とってそのプロジェクトを担当することがどんな意味があるのかと考えると思います。

これは、プロジェクトの目的は上位組織が決めるものだと思っているからですが、本当にそうなのでしょうか?

これは「センスメイキング」の問題です。センスメイキングとは

「自身の文化の土台になっている先入観や前提を捨て去り、対象世界の文化を調べ、全方位的に理解し、意味付けをすること」

です。センスメイキングについては、詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をお読みください。

【PMスタイル考】第161話:「役に立つ」から「意味がある」へ
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2020/01/post-f031.html

【PMスタイル考】第143話:ソリューションからセンスメイキングへ(2020/03/23改訂)
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2019/01/post-8d6e.html

さて、ここで一つ、大きな問題が出てきます。それは、センスメイキングは誰が行うのかという問題です。この問題をプロジェクトにおいて考えてみましょう。

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2021年3月16日 (火)

【Youtube】PMstyleのYoutube動画(2021年4月)

Youtube2PMstyleの分野(プロジェクトマネジメント、PMO、コンセプチュアルスキル&マネジメント)のスキルについて、各セミナーのエッセンスなどを10分前後にて、解説しています。2021年4月時点でのラインナップは以下のとおりです。

新作は以下の2点です。

◆PMのためのシステム思考<New>
   https://youtu.be/t3vP6vaQTsY

●プロジェクトベンダーマネジメント <New>
   https://youtu.be/Y91l5XJLeD4

【1】プロジェクトマネジメント関連

◆プロジェクトマネジャーに必要なコンピテンシー
   https://youtu.be/rsMzhwCoaWU

◆プロジェクトマネジメント基礎
  (1)https://youtu.be/IryneVRuqR0
  (2)https://youtu.be/-053fHDkzLQ

◆コミュニケーションマネジメント
   https://youtu.be/pZAyYFuPRck

◆ドラッカーのコミュニケーション原理
   https://youtu.be/3G2u6tGds1M

◆コミュニケーションの大部分を占める説明
   https://youtu.be/AsZpeZuLuNw

◆ステークホルダーマネジメント
   https://youtu.be/aLqGpSUxvMw

◆リスクマネジメントとリスクマインド
   https://youtu.be/ADksSOxgWTU

◆PMのためのシステム思考<New>
   https://youtu.be/t3vP6vaQTsY

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2021年3月11日 (木)

【コンセプチュアル講座探訪】意思決定とは考えることか

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceputual_col/

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◆意思決定とは考えることではない

ヘンリー・ミンツバーグのブログ書籍「これからのマネジャーが大切にすべきこと」という本に、「意思決定とは「考えること」ではない」という記事があります。

あなたは意思決定の方法を聞かれると

・状況を「診断」し
・問題の解決策を「設計」し
・そのような解決策を選ぶかを「決定」し、
・「実行する」

と答えるでしょうが、本当にそうなのでしょうかという疑問を投げかけています。

例えば、多くの人が人生でもっとも重要な意思決定だと考える結婚について考えてみると、結婚相手を探す場合には、まず考えることから始めないだろうとしています。

考えることから始めれば、まず結婚相手に望む資質を列挙することからスタートすることになります。そして、望ましい資質のリストに照らして、一人一人を採点し、その結果に基づいて「優勝者」にプロポーズするでしょう。

こんなことをしていると、プロポーズしようと選んだ人がとっくに結婚して、子供がいるということだって起こり得ます。ミンツバーグは、これが考えることからスタートするアプローチの落とし穴だと指摘しています。

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2021年3月 3日 (水)

【コンセプチュアル講座コラム】問題解決をブルシットにしない!

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_course/
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Bullshit1

◆ブルシットとは

ブルシット(bullshit)という言葉はスラングで、

名詞:「嘘、たわごと、デタラメ」
動詞:「~を嘘をついて騙す」

といった意味です。ラップで相手をディするときによく使われる言葉で、日本語ラップでは、「お前は本物ではない」という言葉が相当するそうです。

2018年に、社会学者のデヴィッド・グレーバーは、「Bullshit Jobs」という本を書き、世界的に話題になりました。日本でも昨年、翻訳が出版されました。

デヴィッド・グレーバー(酒井 隆史、芳賀 達彦、森田 和樹訳)「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」、岩波書店(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08Q368DRP/opc-22/ref=nosim

ブルシイット・ジョブとは、「なんのためにあるのかわからない、なくなっても誰も困らない仕事」というニュアンスの言葉です。訳書では、「クソどうでもいい仕事」と訳されています。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。