【イノベーション戦略ノート:065】ITイノベーションについて考える
バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆2つのITイノベーション
この戦略ノートも今回で65回になるが、ITイノベーションについての議論を避けてきた。別途、まとまった記事を起こしたいと思っていたからだが、難しくなってきたので戦略ノートで少しずつ議論していこうと思う。まず、今回は全体像を明確にしよう。
ITイノベーションという言葉はあまり意味が明確ではない。テクノロジーを使ったイノベーションであることは間違いないが、大きく分けると2つの考え方があるように思う。一つはイノベーションの文脈自体は経営(戦略)にあり、戦略をテクノロジーによって実現するという考え方である。つまり、戦略上必要なビジネスモデルのイノベーションなどを、テクノロジーを使って実現しようとする考え方だ。これをITイノベーションと呼ぶことにする。
もう一つは、テクノロジーのポテンシャルに注目して、イノベーションを起こし、新しいビジネスやビジネスモデルを創出していくという考え方である。この場合、経営戦略そのものがテクノロジーを活かしたものであることが求められることになる。言い換えると、テクノロジーが経営戦略をつくっているといってもよい。これをテクノロジー主導ITイノベーションと呼ぶことにする。
最近のコメント