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頭は臆病だが、手は臆病ではない(小宮一慶、コンサルタント)
【成分】
◆頭で行われるリスクマネジメント
◆プロジェクトリスクの本質
◆リスク許容度
◆プロジェクトマネジャーのリスク許容度は成果に直結する
◆プロジェクトが本当にオーナーになるべきリスクとは
◆開発管理とプロジェクトマネジメント
IT分野を中心にアジャイル開発への関心が高まってきている。一方で、アジャイル開発は大企業には適さないとか、日本では適さないといった意見も出始めている。適さないという意見には、ガバナンスを問題視する意見が多い。今回はこの問題を考えてみたい。
そのまえに、開発管理とプロジェクトマネジメントという言葉について整理しておきたい。プロジェクトマネジメントが普及してくる以前から、開発管理という言葉がある。プロジェクトマネジメントが普及するにつれて、言葉のニュアンスが変わってきているので、いまやどうでもいいのだが、このあとの話の展開上必要があるので、もともとの定義に触れておきたい。
開発においては、プロダクト(システムや製品)自体の実現が目的であり、開発管理は、開発手法(プロセス)、ツール、体制などに注目する。プロダクト開発は予算、納期の制約のもとに行われるが、プロダクトの実現が重視される。つまり、プロダクトの仕様(機能、品質)を実現するためには、予算をオーバーしたり、納期に遅れることもある。その意味で、予算オーバーや納期遅れを如何に小さく食い止めるかが管理としての役割だといえる。
ただし、ビジネスのスピードが速くなった中で、特に、スケジュールが努力目標になっていたのでは、開発の意味がなくなるケースが多くなっている。そこで、管理方法がプロジェクトマネジメントに移ってきている。
プロジェクトマネジメントも枠組みは同じであるが、プロダクト機能(プロダクトスコープ)や品質、予算、納期はすべて対等に目標として扱い、ベースラインとして計画化する。プロダクトはプロジェクトの成果物の一つに過ぎず、プロジェクトにはその成果物を構築することによって実現したい目的(成果)がある。そして、その目的を達成するという視点から、プロダクト機能、品質、予算、納期のトレードオフを行う。これがプロジェクトマネジメントである。
この背景にあるのは、プロダクトの機能や品質の一部を落としてもいいので、早く出荷したい、あるいは原価を下げたいといったモノ作りではあまりない多様なニーズである。
◆コストマネジメントのポイントは予備費
IT系のプロジェクトでは、プロジェクトマネジャーにスケジュールと品質のマネジメントを任せ、スコープとコストマネジメントは組織職が行っているケースがある。今回は、プロジェクトマネジャーとプロジェクトリーダーという視点からこの問題について考えてみたい。
マネジメントとは、なんとかすることである。プロジェクトでは納期と予算という形でスケジュールとコストの制約条件が与えられ、目標としては、成果物やその品質、その他プロジェクトの目的に所以する目標(顧客を感動させるとか、チームメンバーの育成をするなど)が設定されることが多い。プロジェクトマネジメントは、プロジェクトに与えられた制約条件の中で、なんとかして目標を達成することである。分担でいえば、目的・目標や制約を決めるのがプロジェクトリーダー(プロジェクトスポンサー)であり、何とかするのがプロジェクトマネジャーである。
ソフトウエア開発を中心とするITプロジェクトにおいては、直接経費のほとんどは人件費であり、間接経費も直接経費に従量配賦するような会計システムをとっている企業が多く、コストマネジメントのある部分は工数管理で代替的に行っている。コストマネジメントをプロジェクトマネジャーに任さないという問題になるのは、予備費である。
まっさらなキャンバスに自分で線を引いて独立性と個人の目標を定め、自分の行動をとりたいなら、自主性を手に入れよう (マイロ・シンデル、人材開発コンサルタント)
【成分】
◆自主性を手にいれる
◆プロアクティブがなぜ、難しいのか
◆自分から手を上げて、責任を取る
◆プロジェクトの条件設定をうまくしよう
責任と権限とがイコールであれば、その人の価値はあまりない
(清水勝彦、慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授)
【成分】
◆RRAA
◆権限は成果責任より小さくする
◆ギャップは影響力で埋める
◆影響力の副次的効果
◆権限が足らないのでよい仕事ができる
12月8日にPM養成マガジン10周年記念セミナーの最終回を行いました。
最終回のテーマは「オープンリーダーシップ」、講師は阪本啓一さんです。阪本さんはいきなり、前提がコロコロ変わる時代に必要なスキルはマーケティング力(伝える力)とオープンリーダーシップだという宣言から始まります。
そして、オープンリーダーシップの10の原則として
#1 コミュニティを作る(interest-oriented)
#2 コミュニティはマーケティング・メディアと理解し、実践する
#3 アウェイ力をつける
#4 企画力を磨く
#5 命令ではなく、リードする 人間力(あり方 being) (講師の阪本啓一さん)
#6 自分の貢献ポイントを知り、更新する
#7 算盤に強くなる
#8 ネットワークを磨き、更新しつづける
#9 自分に値段をつける (自分ブランド)
#10 非常識になる!
を説明。
戦略ノートは、PM養成マガジンの配信を始めてしばらく、唯一のコンテンツとして配信していた。PM養成マガジンとしては本号が1104号なのだが、僕自身は、戦略ノートの300回の方が感慨深い。この機会にバックナンバーを読んで戴けると嬉しい。途中からメルマガからブログ記事に飛ばす形態にしたため、「プロジェクトの補助線」ブログにも収録されているものもあるが、プロジェクトマネジメントOS本舗のサイトに299話、すべて収録されている。
「戦略ノート」
ということで、300話目のテーマを何にしようかと1ヶ月くらいいろいろと考えていたのだが、これをテーマにすることにした。
「リーダーとマネジャーのコラボレーション」
このテーマは実は今までも何回か書いたことがあるのだが、プロジェクトマネジメントのもっとも基本的なテーマである。
好川哲人
技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。
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