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2012年8月

2012年8月 7日 (火)

【10周年】「プロジェクトの経験から学ぶ力をつける」の様子

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第1回報告「ゲームストーミングによるプロジェクト活性手法

第2回報告「システム思考は私たちに何をもたらすか?

第3回報告「イノベーションの方法としてのデザイン思考
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PM養成マガジン10周年記念セミナー第4回は、

プロジェクトの経験から学ぶ力をつける
~グループプロセスに焦点をあてたリフレクション~

というテーマでワークショップを行いました。

カタリストBAから見える二子玉川近くの玉川河川敷では、バーベキュー客であふれており、見るからに夏休みという感じでした。

夏休みだからというわけでもないのでしょうが、申し込みも過去3回と比べると少なく、かつ、連続申込の方も10名が欠席され、参加者19名という、少しさみしいワークショップになりました。

そんな中で、工夫されたプログラムと、講師の嶋田至さん、広瀬義浩さんのファシリテーションで盛り上が りました。
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(ファシリテータの嶋田さん(左)と広瀬さん)

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【戦略ノート291】イノベーションのためのプロジェクトマネジメント

◆牙を抜かれたプロジェクトマネジメント

Innovatio1プロジェクトマネジメントが本格的に認知されるようになって10年余りになる。日本では、この間、ITベンダーを中心に、受注プロジェクトという定常業務への適用を中心に発展してきたため、ある意味で牙を抜かれたような状態になっている。

プロジェクトマネジメントは本来、プロジェクトを実施する目的を実現するために行うものである。目的の実現には度合いがある。たとえば、ブランドの認知を目的だとすると、商品に関心を持つ市場でのブランドの認知なのか、商品に関心を持たない人もいる市場での認知なのかによって、話がずいぶん変わってくる。このコントロールは、目的に対する目標の設定で行う。この例であれば、認知率のようなものでコントロールできる。

そして、この度合の設定はプロジェクトに任されている(上位組織は承認をする)。このためか、プロジェクトマネジメントが「進化」するにしたがって、リスクマネジメントの威を借りて、目標設定が低くなっている。

プロジェクトマネジメントは本来、目標を少しでも高く設定するために行うものだ。できることをできるようにやればよいのであれば、プロジェクトマネジメントは要らない。よく引き合いに出されるのは、ピラミッドの建立のプロジェクトである。巨大な構造物であるが、民というリソースがふんだんにあり、できるときにできればよいのであれば、技術さえあればできる。逆にいえば、これが、技術が重視される理由でもある。

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【10周年】アクティビティ「持論を持とう!」 ワークショップの様子

PM養成マガジン編集長の好川哲人です。この記事では、10周年記念活動のうち、持論アクティビティワークショップの報告をさせて頂きます。

◆はじめに

PM養成マガジン10周年記念で実施している「持論を持とう」アクティビティですが、7月28日で、ワークショップがすべて終わりました。日程と参加者数は以下のとおりでした。

7月14日 大阪(9人)
7月17日 東京(10人)
7月21日 名古屋(3人)
7月28日 東京(14人)

参加者の合計は36人でした。このアクティビティに参加している人が51名なので、約7割の方が、ワークショップに参加されたことになります。

3時間のワークショップは、

(1)好川からの持論に関するインプット
(2)事前課題に基づき参加者同士で持論の紹介し、自分の持論構築への気づきを得る
(3)自分の持論の修正

というプランでしたが、(2)で盛り上がり、いずれのワークショップでも、(3)は各自、持ち帰って行うということで、省略しました。

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2012年8月 6日 (月)

【イノベーション・リーダーシップ】第4話 ストーリーのチカラ

Story◆行動を伴う共感を得るには

前回は、リーダーの掲げるビジョンは、フォロワーが自分のものだと思ったときに初めて、ビジョンになったといえるという話をした。

では、どのようなときにフォロワーはリーダーの掲げるビジョンを自分のものだと思えるのだろうか?キーワードとして、しばしば、「共感」というキーワードが語られる。共感しなくてはならないことは確かなのだが、問題はそのあとの行動である。

・共感したから期待を込めて見守ろう
・共感したからチアガールになろう
・共感したから一緒に行動しよう

など、いくつかのレベルが考えられる。プロジェクトを進めていく上では、どれも重要なのだが、フォロワーが自分のものだと思うのは、行動するレベルだろう。もう少し正確にいえば、ビジョンの浸透というのは、共感する人が、だんだん、行動に移ってくることだといえる。

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【イノベーションを生み出すマネジメント】第1話 イノベーションにはマニフェストが必要である

◆はじめに

Innovativeこの連載は、「ミドルマネジャーがイノベーションを起こす方法」の2つの柱の一つである。一つの柱は、ミドル自体がイノベーターになることで、これをプロジェティスタと呼んでいる。プロジェティスタについては、「プロジェティスタ養成講座」という連載でその活動を議論している。

もう一つがこの連載で、こちらはリーダー、あるいはマネジャーとして、イノベーションを起こす方法である。


◆イノベーションをコミットする仕組み

イノベーションが掛け声だけに終わっている一番の理由は、明確なコミットメントがないことだ。これまでイノベーションはマネジメントの対象にされてこなかった。たとえば、3Mは、「絶えざるイノベーション」で最も有名な企業であり、興味深い社内ルールをいくつか設けている。

もっとも有名なのは、「15%ルール」で、自分の就業時間の15%は、自分の好きな研究の時間として使えるというものだ。これは、いろいろな企業が取り入れ始めている。また、事業レベルの目標として、「25%ルール」というのがある。これは、5年以内に新製品として発売した商品の比率が、常に25%以上あることを目標とするというもの。

このほかにも、自分で社内ベンチャーを作りたい人は、他事業部からでも資金を集めスタートできるが、2年以内に一定の資金を使い果たしてしまえば終わりとするという「スポンサー・シップ」、リスクがあっても失敗を恐れずチャレンジする機会を得られる「Opportunity to fail」など、イノベーションを生み出すことに最も努力している企業の一つだ。

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【お知らせ】カテゴリー名変更(イノベーションとプロジェティスタ)


カテゴリー「プロジェティスタ」を「イノベーションとプロジェティスタ」に変更しました。このカテゴリーは、イノベーションに関する話題を書いて行きます。

≪サプリ326≫誰も知らない顧客ニーズをつくり出す

顧客の言葉に隠れている誰も知らないニーズをつくり出す
                                    (星野佳路、星野リゾート代表取締役社長)
Supple

【成分】
◆テレビのないリゾートホテル
◆顧客の声をどのように解釈するか
◆仕様の矛盾を統合できるコンセプト
◆ゼロベースで考える

 

【効用】
・PM体質改善
リーダーシップ発揮、顧客感度アップ、問題解決能力向上
・PM力向上
ピープルマネジメント力向上、チームをまとめる力の向上、リスク対応力向上
・トラブル緩和
モチベーション向上、チームの士気向上

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

【解説】

顧客の気づかないニーズを探すというのがキーワードになってきています。デザイン思考など、プロセスの工夫によって実現する手法が考えられていますが、本質は洞察にあると思われます。

今回のサプリは、どのように洞察すれば、潜在的なニーズの発見につながるかを、「星のや」の事例を中心に考えてみたいと思います。

顧客の要求を聞いたときに、まったく逆のニーズをが潜んでいるようなケースがあります。たとえば、スマートフォンを考えてみてください。ドコモのスマートフォンはいわゆるガラケー(ガラパゴス携帯)の仕様にどんどん近づけ、電子マネーもテレビもなんでもできますという仕様になっています。ところが、現実に起こっていることは、iPhoneを扱っているauやソフトバンクに顧客が流出しています。つまり、ユーザの多くはそんな機能を要求しておらず、むしろ、シンプルなことが価値になっているわけです。

重要なことは、ユーザに○○機能が必要ですかときけば、必要だと答える人が多いということです。これを真にウケたら、余計な機能がついていると言われる。

このジレンマをどう解消するかについて、考えてみたいと思います。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。