コンセプチュアルスタイル考 Feed

2019年1月15日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考/マネジメント編】:(2)「人が足らない」問題の解決方法

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/style/

=====

Columnプロジェクトで取り組む課題が過去に経験のある課題であれば、チームの人数を揃えれば解決できるが、経験のない課題に対しては人数をそろえても解決できるとは限らない。

プロジェクトチームを見ていると、この区別があまりされておらず、「人が足らない」という悩みを抱えていることが多いように見える。

実際には人が足らないといっているのは以下のいずれかだ。

(1)課題の解決方法は分かっているが、人数が足らない
(2)課題の解決方法が分からないことを、人数の問題にすり替えている

(1)に対しては、必要な人数を揃えることが望ましいわけだが、現実には無理な場合が多いのが今の時代だろう。そう考えると、過去に行った解決方法そのままでは解決できない。まず、この点を前提にアプローチしていく必要がある。

すると、現実に調達できる人数でできるような新しい対応を考える必要がある。そのための方法は2つありそうだ。

一つは本当にやるべきこと(生み出すべき成果)を明確にし、それ以外はやらないこ
\とにより人数をカバーする対応。二つ目は、生産性を向上し、少ない人数で同じ成果を上げるという方法。いずれにしても、過去の経験に基づき、ちょっとした改善が必要になる。

現実に最も多いのは(2)の状況だと思われれる。「人が足らない」といっているのは何をやれば課題が解決できるか分からないために、必要資源を多めに考えて足らないと言っているケースが多いのだ。

この場合、このような問題のすり替えを行わず、まずは新しい課題に対する解決の方法を考えることと、それを実行することに分けて考える必要がある。

前者については現行のメンバーの創造性を引き出し、チームで課題解決していくしかないだろう。後者については、決まったやり方でできるだけ少ない工数でできる方法を考え、進めていく。ここでもはやり、必ずやらなくてはならないことと、場合によってはやらなくてもよいことを明確にし、必ずやらなくてはならないことに集中する。

このようなチームワークを実現できるのが「コンセプチュアルなチーム」で、

チームで解決したい課題や問題の本質を見極めた上で、本質に対して多様な働きかけをするチーム

ということができよう。

コンセプチュアルなチームにするには、いくつかポイントがある。

まず、チームとして本質を見極め、共有することができることだ。本質は主観的なものですし、その見極めには直観を使うことも多く、チームで本質を共有するのは意外と難しいものだが、コンセプチュアル思考を使うことにより、チームとして納得できる形で課題の本質を共有できる。

また、チームとして、多様性があり、創造的で、生産性が高くなるような工夫をして活動をしていく必要がある。ここでもコンセプチュアル思考が有効だ。

さらに、このようなチームを作るには、リーダーのリーダーシップの質が大きく影響する。つまり、コンセプチュアルなリーダーシップが不可欠なのだ。

続きを読む »

2018年10月26日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考/マネジメント編】:(1)コンセプトを大切にしよう!

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/style/

=====


「「コンセプト」とは、物事を進めていく上でもっとも基本となる理念のことだ。あらゆる計画は、コンセプトが揺らぐと単なる「予定」に陥ってしまう。そのコンセプトが、2020年の東京オリンピック(以下、東京五輪)にはない。」

池田利道(東京23区研究所所長)「東京五輪、迷走の連続で露呈した招致計画の「ウソ」…いつの間にか消えた「コンパクト五輪」」より
========

Column

東京オリンピックのコンセプトは「コンパクト五輪」だったが、そのコンセプトはもはや実現されようとはしていないという趣旨の記事。

日本には「小さく生んで、大きく育てる」ことを尊重する風土がある。このために不可欠なのがビジョンとコンセプトだ。これらの言葉はオバケ用語でいろいろな定義があるが、ビジョンは将来的にどのような発展を遂げていたいか、成長していたいかといった像で、コンセプトはそれを実現するための取り組みの本質だと考えておけばよいだろう。

東京オリンピックでいえば、ビジョンは「Discover Tomorrow~未来(あした)をつかもう~」であり、コンセプトは「コンパクト五輪」だった。ビジョンは変わっていないが、コンセプトは崩壊している。ビジョンは不動なのだからよいというものではない。計画はコンセプトに基づき、作られる。コンセプトが崩壊したということは計画がその妥当性を失ったということに等しい。

日本人は意外とこういう状況が平気だった。バブルの前までは、ビジョンはあったがコンセプトは借りてくるのが常だったからだ。バブルをきっかけにやり方を変えなくてはという雰囲気が生まれ、コンセプトを創るようになったが、それは計画と連動していないことが多い。現場には現場の考えがあるということで、マネジメントと実行の間に一線を引いているのだ。

4~5年前に、エリック・リースが提唱するリーンスタートアップが注目され、取り組んでみたが、うまく行かない。アジャイルがうまく行かない。これらはすべて、コンセプトの問題だろう。

コンセプトを大切にしよう!

◆関連講座

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆コンセプチュアル思考によるコンセプト力講座      ◆(7PDU's)
【開催決定】
  日時:2019年 01月 21日(月)  10:00-18:00(9:40受付開始)
  場所:国際ファッションセンター(東京都墨田区)
  講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/concept.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  【カリキュラム】                     
  1.コンセプトとは何か~コンセプチュアルスキルの観点から
  2.本質とコンセプト
  3.よいコンセプトの作り方
  4.コンセプトをビジネスモデルとして具体化する
  5.コンセプト立案ワークショップ
  6.ストーリーでコンセプトを伝える        
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

【お知らせ】コラム「コンセプチュアルスタイル考/マネジメント編」開始のお知らせ

Column_2PMstyleの会員向けのメールマガジンでは、「コンセプチュアル・スタイル考」という連載をしています。それを発行後、1週間以内をめどに「PMstyleプロデュース」ブログに転載しています。

内容についてはこちらでご確認ください。

「コンセプチュアルスタイル考」
http://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/

さて、この「コンセプチュアル・マネジメント」ブログの読者の方から、コンセプチュアル・マネジメントに関するコラムはないのかという問い合わせを戴きました。

以前も、このブログにもコラムがあったらいいねという声を戴いており、この機会に「コンセプチュアルスタイル考」のマネジメント編という形でコラムを始めることにしました。このコラムは本ブログでのみで、不定期に公開しようと思っています。

お楽しみいただけましたら幸いです。

PMstyle 2月~9月公開講座(★:開催決定)

PMstyle facebook

Twitterアカウント(PMstyle)

カテゴリ

Googleメニュー

  • スポンサーリンク
  • サイト内検索
    Google

最近のトラックバック

Powered by Six Apart

プロフィール

フォトアルバム

好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。