【戦略ノート277】チェックリスト考
◆チェックリストは網羅的に作るものではない
チェックリストは誰でも知っているツールである。しかし、実体は意外と理解されていないのではないかと思う。たとえば、プロジェクトマネジメントの中でもっともチェックリストが使われているのはリスクマネジメント(リスクチェックリスト)だろう。多くの企業がリスクチェックリストを使って、リスクマネジメント計画を作っている。
では、リスクチェックリストをどのように作っているかというと、結構、考え方の違いがある。多いのは、網羅的に作るという方法である。とにかく、チェックリストをみれば考えられるすべてのリスクの有無が判断できるという狙いだ。その対極にあるのが、少数派ではあるが、必要最小限押さえておいてほしいリスクだけをチェックリスト化する。
リスクマネジメントとしてどちらがよいかではなく、チェックリストとしてどちらが適切かというと後者である。前者のものはチェックリストとは言わない。
リスクに限らず、チェックリストと聞くと多くの人が面倒だとか、厄介だという印象を持つ。それは、チェックリストに記載されていることは実施しなくてはならないからだ。と同時に、チェックリストの作り方が網羅的だからだ。
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