【補助線】持論について考える(前)
◆標準とは
みなさんならマネジメントにおける「標準」とは何?と聞かれたら、なんと答えるだろうか?簡単そうで、多面性があり、意外と難しい。その中の一つは、
そのとおりにやればうまく行く方法論やプロセス
というものである。
組織がプロジェクトマネジメントの標準を決めるということは、標準に従ってプロジェクトマネジメントを行って、プロジェクトがうまく行かない場合には組織が責任を持つという意味である。ただし、一足飛びにそのような標準を定めることができないので、そこで、標準を実践しながら、問題を見つけ出し、改善しながら、プロジェクトの成功の度合いを高めていく。このような活動を成熟度の向上と呼ぶ。
標準が成熟していないとき、つまり、うまくいく確率がそんなに高くない場合に、プロジェクトマネジャーはどのように対応すればよいのだろうか?プロジェクトをうまく進めるために不十分なところは、自分で決めながら進めることが必要だ。標準をこのように活用すればうまく行くという自分なりの方法を持つことが必要になる。
組織によってはプロジェクトマネジメントの標準が存在しない場合もある。そのような場合には、すべてのやり方を自分で決め、自分なりの方法を確立する必要がある。
いずれにしても、プロジェクトマネジャーは置かれた状況で、プロジェクトの進め方、あるいは、プロジェクトマネジメントの方法について、自分なりに「こうすればうまくいく」という方法論を持たなくてはならない。多くのプロジェクトマネジャーは頭の中にぼんやりとそのような考えを持っているが、それを形式化、文書化したものが持論である。
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