2012年3月28日 (水)

【10周年】メルマガ上で持論作りを体験する(1)

Jiron◆メルマガ上で持論作りを体験する(コツをリストアップする)

これから何回かかけて、そのプロセスをメルマガ上で体験していただきましょう。僕もお付き合いしながら、進めていくことにします。

まず、ノートか、紙と筆記用具を準備してください。パソコンやスマートフォンでもいいです。

次に、あなたが得意なことを一つ、頭に思い浮かべてください。必ずしも、仕事である必要はありません。おいしいカレーを作るとか、ナンバーズを当てるとか、なんでも結構です。それを、紙であれば、上部に大きめにタイトル的に書き出してください。

僕は研修のインストラクションを考えてみます。

書けたら、タイトルの下にそれをうまくやるコツを箇条書きにしてください。。

僕の場合ですと、

・問いかける
・動き回る(受講生の中に入っていく)
・違和感を与える

の3つです。

今回はここまでにします。次回をお楽しみに。なお、書き出した紙は次回まで、必ず保管しておいてくださいね!

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2012年3月27日 (火)

【PM2.0事始め】第19回ゲートコントロールの目的と実際

Fa◆機能しないデシジョンゲート

前回はプロジェクトマネジメントにおける意志決定のイメージを共有するために、リスクマネジメントに焦点をあて、意志決定をするとはどういうことかを説明した。今回は、前々回のライフサイクルにおける意志決定の議論に戻る。

意志決定の観点から重要なことはデシジョンゲートであることは、前々回に述べたとおりだ。ゲートと意志決定の関係をもう一度、整理しておく。ゲートとは意志決定が適切に行われているかどうかは判断するものであり、ゲート通過時点で必要な意志決定が行われていない、あるいは不適切であると判断すれば、プロジェクトはストップして意志決定を行わなくてはならない。

従来、プロジェクトの運用においては、(プロジェクト)マネジメントより作業が重視されてきた。ほとんどの管理は、作業の(品質)管理として行われ、全体のマネジメントは行われてこなかった。その名残は今でもある。それが、ゲートの位置づけである。

ゲートがゲートとして機能していない。これがいろいろな弊害を生んでいる。

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【戦略ノート282】プレイングマネジャーとしてのプロジェクトマネジャー

Manager1◆新しい管理職のあり方

慶應大学大学院の教授、高橋俊介さんが、新しい管理職のあり方という提言をしている。それは、中堅(45歳くらい)を迎えるプロフェッショナルに、管理職と同じ権限を与え、その活動を支援する。そして、必要に応じて、管理職の役割を分解して、負わせる。たとえば、若手の指導育成の役割を求める。一方で、管理職の仕事の中で、メンタルヘルス、コンプライアンス、ダイバーシティ、キャリア支援などについては、社内プロフェッショナルに任せるといったものだ。(「プロフェッショナルの働き方」、PHP出版、2012)

そして、組織としてみれば、意欲のある中堅社員に権限を与え、プロフェッショナルに育てていくマネジャーの存在。この2つが両輪となると指摘する。

このモデルは、まさに(組織的)プロジェクトマネジメントのあるべき姿を示している。マネジャーはプロジェクトスポンサー。プロフェッショナルなプレイングマネジャーがプロジェクトマネジャーである。

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2012年3月23日 (金)

【10周年】特別インタビュー「プロジェクトの経験から学ぶ」(第1回)~リフレクションとは

Circle10周年記念セミナーのセッション4にリフレクションをテーマにしたワークショップが準備されています。体験から学ぶことは、PM養成マガジンが創刊からずっとテーマとしてきたことで、その意味で、このセッションには特別な想いがあります。

そこで、ワークショップをやっていただくLLCチーム経営 パートナーの嶋田 至さんにリフレクションについてお話を聞く機会を作っていただきました。嶋田さんのプロフィールはこちらにあります。

今回から、数回かけて、お届けしたいと思います。今回は、まず、イントロダクションです。



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2012年3月14日 (水)

【補助線】持論について考える(後)

(前半)持論について考える(前)Jiron

◆持論の使い方と効用(3)~成長の糧にする

三つ目は、持論を糧にしてプロジェクトマネジャーとして成長していくことだ。持論を持つことによって、持論を適用してみて、その結果に基づいて、自分のやり方を振り返ることができる。もちろん、持論がなくても振り返ることはできるが、持論により振り返りの焦点が絞られる。重要なことは、多くのプロジェクトマネジャーの持論というのは、プロジェクトの結果に大きな影響を持つポイントを中心にしていることだ。たとえば、プロジェクトマネジャーにプロジェクトを成功させる「コツ」はなんですか?と聞いたら、どうでもよいことなど出てこないだろう。その人が、自分なりにここさえ押さえておけば大丈夫というポイントが出てくる。

つまり、持論を持ち、持論を中心に振り返りを行うことより、プロジェクトを成功させる方法を合理的に習得することができる。言い換えると、戦略的に成長できるのだ。この振り返りは内省と呼ばれるが、内省を誘発し、かつ、内省の結果を整理する役割を果たすのが持論である。そして、持論の成長とともに、プロジェクトマネジャーとして成長していくといってもよい。

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2012年3月13日 (火)

【MOT入門】第1回 技術とは

◆プロジェクトと技術

Techど んなプロジェクトでも、プロジェクト(プログラム)の成功要因には、ビジネスマネジメントの側面とプロジェクト(プログラム)マネジメントの側面がある。 技術を付加価値の源泉にしている、言い換えると、技術により稼いでいる企業においては、ビジネスの側面で圧倒的に重要なのは「技術」である。技術のマネジ メントが適正に行われない限り、適正な収益を実現しているとは言い難い。

一方で、現場を見ると、プロジェクトにおいて技術に関する明確な方針がなく、過去の経緯や、プロジェクトメンバーの保有技術、あるいは技術的な流行だけで適用技術が決められていたりすることは珍しいことではない。

本 来、技術の問題はプロジェクトや部門で考えるべき問題ではなく、事業部、あるいは全社レベルで考える問題であるが、現実にそのようなマネジメントを行って いる企業は少ない。その中で、現実的な対応をするためにはプロジェクトリーダーは技術マネジメントに関する見識を持ち、プロジェクトマネジメント、あるい は組織的プロジェクトのマネジメントの一環として実践していくことが大切である。

具体的な実践の場は、プロジェクトのシナリオ作成が考えられる。プロジェクトシナリオを作る際にシナリオの中に技術要素を入れ込み、プロジェクトの技術的方向性に対して組織としてのコンセンサスを作っていくことが望ましい。

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【補助線】持論について考える(前)

Jiron3◆標準とは

みなさんならマネジメントにおける「標準」とは何?と聞かれたら、なんと答えるだろうか?簡単そうで、多面性があり、意外と難しい。その中の一つは、

そのとおりにやればうまく行く方法論やプロセス

というものである。

組織がプロジェクトマネジメントの標準を決めるということは、標準に従ってプロジェクトマネジメントを行って、プロジェクトがうまく行かない場合には組織が責任を持つという意味である。ただし、一足飛びにそのような標準を定めることができないので、そこで、標準を実践しながら、問題を見つけ出し、改善しながら、プロジェクトの成功の度合いを高めていく。このような活動を成熟度の向上と呼ぶ。

標準が成熟していないとき、つまり、うまくいく確率がそんなに高くない場合に、プロジェクトマネジャーはどのように対応すればよいのだろうか?プロジェクトをうまく進めるために不十分なところは、自分で決めながら進めることが必要だ。標準をこのように活用すればうまく行くという自分なりの方法を持つことが必要になる。

組織によってはプロジェクトマネジメントの標準が存在しない場合もある。そのような場合には、すべてのやり方を自分で決め、自分なりの方法を確立する必要がある。

いずれにしても、プロジェクトマネジャーは置かれた状況で、プロジェクトの進め方、あるいは、プロジェクトマネジメントの方法について、自分なりに「こうすればうまくいく」という方法論を持たなくてはならない。多くのプロジェクトマネジャーは頭の中にぼんやりとそのような考えを持っているが、それを形式化、文書化したものが持論である。

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2012年3月 6日 (火)

【PM2.0事始め】第18回 プロジェクトマネジメントに必要な意志決定

◆分析と決定は違う

Fa前回は、プロジェクトライフサイクルの中でどのような意志決定が必要になってくるかを整理した。前回の記事に対して、「決定ではなく、分析ではないかという質問を戴いた。今回はこの点について述べておきたい。

このような誤解が生じやすい典型例はリスクである。どのようなリスクがあるか分析して出てくるものであって、決定するものではないと思う人が多いと思う。あるいは、分析結果=決定だと思っている人が多い。

これは半分正しく、半分正しくない。正しい部分は、リスクの候補(「不安事」)は情報収集や分析によって発見されることが多いということだ。分析の方法は、過去の事例であったり、プロジェクトのSWOT分析やステークホルダ分析(現在)であったりする。そのプロジェクトのシナリオ分析(未来)であったりする。そして、発見されたものの一部がリスクとして識別される。そして、それらについては分析され、対応が決定される。

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【戦略ノート281】続・未来志向のプロジェクトマネジメント

◆アージリスのダブルループ学習

Miraiクリス・アージリスという学者がいる。教育学者であり、かつ、ハーバードビジネススクールで教鞭をとっていた。人の学習や、それを可能にする組織にあり方についてさまざまな成果を残している。

ほとんどの人が、アージリスの名前を最初に知るのは、ダブルループ学習ではないかと思う。ダブルループ学習は、学習するには、方法する仕方も学ばなければならないという指摘をしたものだ。アージリスの指摘は組織学習に関するものだが、金井壽宏先生はアージリスのダブルループ学習は個人にもあてはまると指摘されている。

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2012年3月 5日 (月)

【10周年】一流のプロジェクトマネジャーは持論を持つ

Jiron2仕事柄、プロジェクトマネジャーの評価をすることがあります。評価をするときに、もっとも注目するのは、スキルでも、コンピテンシーでも、経験でもありません。プロジェクトマネジャーとしての「持論」を持っているかどうかです。

なぜでしょうか?

スキルやコンピテンシーは開発する必要がありますが、学習できるかどうかの決め手になるのが持論を持っているかどうかです。プロジェクトマネジャーに必要なスキルは極めて多く、要求されるコンピテンシーも広範です。それらを完全に身につけることは不可能です。

つまり、自分のスタイルを決めて、必要なスキルやコンピテンシーを見極め、それらを磨いていくという方法をとらないと、スキルやコンピテンシーは開発できません。そのスタイルを決めるのが「持論」です。

経験については、時間がたてば経験を積むことができますが、プロジェクトマネジャーを担当するだけでは経験にはなりません。経験を経験として活かすには、自分のやり方を持ち、経験によってやり方を改善していく必要があります。自分のやり方=「持論」と言うわけで、ここでもやはり、持論がポイントになります。

このような考えで、PM養成マガジンはできるだけ、読者の方が持論を持てるように働きかけていますが、10周年記念ということで、「持論を作る」アクティビティを行うことにしました。

持論を持ち、自分を成長させていきたいと思うプロジェクトマネジャーの方の参加をお待ちしています!

参加費は無料ですが、簡単な参加要件があります。参加方法など、詳しくはこちらをご覧ください。

第2弾:アクティビティ「持論を持とう!」

また、長いプログラムですので、スケジュールの確認もお願いします。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。