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2016年11月

2016年11月24日 (木)

【イノベーション戦略ノート:105】イノベーションはPDCAでは回らない

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Ooda

◆PDCAはイノベーションの阻害要因?

イノベーションのマネジメントにPDCAを取り入れようとしている組織が多い。組織のルールがあるところでイノベーションをしようとするとある意味で当たり前なのかもしれないが、これがイノベーションの阻害要因いなっていることが少なくなくない。今回の戦略ノートはこの話題を取り上げたい。

そもそもPDCAとは何かという話もある。PDCAは、もともとは生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進めるための手法として、エドワーズ・デミング博士らが提唱した考え方で、決まっていることは計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)の順番に仕事や作業を進めていくことだけだ。

それぞれのフェーズをどのように考えてすべきかについてさまざまなノウハウはあるが明確に決まっているわけではなく、もっとも基本になると思われる計画をどのくらいの期間にとって行うかも決まっているわけではない。

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2016年11月18日 (金)

【イノベーション戦略ノート:104】ステークホルダーとの信頼関係の構築

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Stakeholder1

◆ステークホルダーに対する幻想

イノベーションにおいて一つの大きな課題はステークホルダーにどのように接するかだ。特にイノベーションの初期のアイデアの実験段階において、多くの人が勘違いしていると思われるのが、通常の仕事と同じようなステークホルダーとの関係が必要だと考えていることだ。

通常の仕事では取り組んでいることをステークホルダーに理解してもらい、協力を得ることを目標としたステークホルダーマネジメントを行うが、イノベーションにおいても同様に考えている人が多い。

つまり、アイデアを実験的に行う自分の取り組みをステークホルダーに理解してもらい、協力してほしいと考えている。

しかし、これは幻想に近い。そもそも、この段階ではステークホルダーが誰かが分からないケースが多い。仮にステークホルダーが特定できたとしても、自分が取り組んでいることをステークホルダーに理解してもらうのは困難だし、そのために時間を使うのは無駄だと思われる。もちろん、方向性は理解し、合意して貰う必要があるかもしれないが、それ以上のことは自分にとっても手探りであり、ステークホルダーに説明することも難しいだろう。

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2016年11月11日 (金)

【イノベーション戦略ノート:103】問題を大きく捉え、イノベーションを起こす

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Mondai1◆問題を大きく捉えるとは

イノベーションを起こすには、問題を捉えなおすことが重要である。その方法として、問題を大きくすることがある。今回の戦略ノートはこの点について考えてみたい。

まず、問題を大きくするとはどういうことかを明確にしておく。たとえば、長距離の飛行機に乗ることが大嫌いだという人は少なくないだろう。飛行機会社にとっては、長距離飛行を無くすことが課せられた課題であると考えることができる。実際に、プロペラ機から、ジェット機、コンコルドまでの飛行機の発達は、この問題に対する解決策として飛行時間を短くするという方向性で実現されたといえる。

ところが、この方向性では限界がある。そこで問題解決の範囲を変えた。飛行機を速くすることだけではなく、飛行時間を顧客にとって価値のある時間にするにはどうすればよいかを考えることにした。映画やゲーム、ドリンクや食事の提供、情報の提供、通信環境の提供など、どんどん進化している。サービスのイノベーションが起こっているわけだ。



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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。