☆戦略ノート Feed

2015年6月11日 (木)

【戦略ノート319】プロジェクトマネジメントの実践力はどこから生まれるのか

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Jissen

◆スキルとコンピテンシー

プロジェクトマネジメントの知識は身についたが、実践できないという悩みは多い。今回の戦略ノートはこの問題について考えてみたい。

実はこの問題、別に新しい問題ではない。プロジェクトマネジメントの実践力を上げるのに多くの企業はテンプレートやフレームワークを準備しているし、さかのぼればPMBOK(R)という偉大なフレームワークもある。

しかし、このようなフレームワークを準備することによってプロジェクトマネジメントを実践できるようになるのはおそらく2~30%のプロジェクトマネジャーであろう。何が足らないのかと考えたときに、まず思い当たるのがコンピテンシーである。

たとえば、スケジュールを作るとしよう。プロジェクトマネジメントの手法を学んだり、見積もりのフレームワークが準備されることにより、必要なすべての情報があれば見積もりはできるだろう。ところが、プロジェクトはルーティンワークではないので、そんなケースはめったにない。そこで、不十分な情報から如何に意味のある見積もりをするかという問題になってくる。

ここでコンピテンシーが低い人は必要な情報が集まるまで立ち止まってしまうが、コンピテンシーの高い人はプロジェクトでは段階的詳細化が必要だと考え、動きながら情報を集め、プロジェクトを進めていく。ここで重要なことは、計画を実行するものだと考えていることである。これがコンピテンシーの違いの本質である。



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2015年4月 6日 (月)

【戦略ノート318】タレントとしてのプロジェクトマネジャー

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Talent◆プロジェクトマネジャーの役割とタレント

プロジェクトマネジャーは与えられた課題をきちんとやり遂げる仕事である。そこでは期待される価値(計画上の利益)を生み出すことは求められるが、それ以上は期待されていない。

そんな人材イメージを持っている人は少なくないだろう。だが、本当にそれでいいのだろうか?

この議論、実は、PM養成マガジンを創刊したときから持っている問題意識である。PM養成マガジンの中でもプロフェッショナルとか、プロジェティスタとかいろいろと提案してきたが、本質的な問題である新しい価値を生み出すべきかどうかについてはモヤモヤしたものがある。

最近、酒井 崇男さんという方の書かれた「タレントの時代」という本を読んでいてプロフェッショナルという概念への視座が少しずれていたことに気がついた。

「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論 (講談社現代新書)

この本ではタレントとは、

「チームのプロフェッショナルやスペシャリストの力を引き出しながら、顧客が「これしかない。欲しい」と思うような、使ってみて満足するような新しい製品やサービスを生み出すことができる人、知識や才能を利益に変えることができる人」

だとしている。要するにプロフェッショナルは自分で新しい価値を生み出すものではなく、タレントのもとで自分の持つ力を発揮する存在だというのだ。確かにそうかもしれない。

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2015年3月11日 (水)

【戦略ノート317】プロジェクトはマネジメントするより、創ることの方が難しい

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Human

◆プロジェクトを創ること、マネジメントすること

プロジェクトマネジメントのブームの時代からずっと気になっていることがある。それが、今回のタイトルだ。

プロジェクトマネジメントの達人というと、予算や納期の制約の厳しいプロジェクトをうまく進め、目標を達成することだと思っている人が多い。計画のときには、見積もりを正確にできるとか、リスクを見抜ける。実行の際には、コミュニケーションを適切に行う、外注をうまくコントロールできる、変更をスムーズに行えるといったことがよいプロジェクトマネジャーの条件だと考えられている。

もちろんこれらができることは十分にすごいことなのだが、誤解を恐れずにいえば、このようなことよりは、プロジェクトを創ることの方が難しい。上の活動でいえば、目標を決めることであり、さらには目標の根拠になる目的を決めることの方が難しい。

これらもプロジェクトマネジメントの一部であるが、実は誰が行うかという点で最初に挙げた要素とは全く別のものだ。

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2015年2月17日 (火)

【戦略ノート316】「働きやすいプロジェクトについて考える」プロジェクト(アンケートのお願いあり)

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Ofiice

◆はじめに

アベノミクスで女性活用施策が打ち出され、働き方についての議論が盛んにおこなわれるようになっている。その議論を聞いていると、プロジェクトで仕事をすれば解決する問題ばかりだと思う一方で、現実のプロジェクトでは大きな問題の一つとして指摘される長時間労働、深夜残業が起こっているプロジェクトは珍しくないという現実
もある。

プロジェクトマネジメントをメンバーが自発的に成果を出すための支援手段だと考える人はもちろんだが、ゴール達成のための管理手段だと考える人もプロジェクトの生産性やメンバーの創造性の問題などを考えた場合、プロジェクトを働きやすいものにすることは、プロジェクトマネジメントの大きな目的である。

そこで、戦略ノートは「働きやすいプロジェクト」とはどのようなものかという議論をしてみたい。今回はスタートして、その視点とメトリクスを検討する。

なお、この内容に基づいて、久しぶりのメルマガアンケートをします。この記事の最後にあります。ぜひ、ご協力をお願いします!

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2015年1月22日 (木)

【戦略ノート314】コンセプチュアル・プロジェクトマネジメント

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◆考え抜くプロジェクトマネジメント

PM養成マガジンを立ち上げて、プロジェクトマネジメントの普及活動をする中で、PM養成マガジンで提供するサービスコンセプトとして「プロジェクトマネジメントOS」というコンセプトを提唱した。

そして、プロジェクトマネジメントOSを身につけ「考え抜く」プロジェクトマネジメントをしようと働きかけてきた。

しかし、考えるというのは当たり前のようで意外と難しいことが分かった。まず、全般的な印象として考えることよりは、知っていることが重要だと思う人が多いことが挙げられる。簡単にいえば、思考より、知識(情報)が重視される。



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2015年1月20日 (火)

【戦略ノート313】プロジェクトとプロダクト

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Product

◆プロジェクトとプロダクトの関係

アジャイル開発が増えてきて、マネジメントする対象はプロジェクトがいいのか、プロダクトがいいのかという議論がされるようになってきた。この問題はどちらがいいというよりも、活動の性質によって違うというのが答えであるが、どう違うのかを少し整理してみたいと思う。

要求にもプロジェクトに対する要求とプロダクトに対する要求がある。スコープにもプロジェクトスコープとプロダクトスコープがあるし、品質概念にもプロジェクト品質とプロダクト品質がある。

要求であれば、プロジェクト要求はプロジェクトの進め方であり、プロジェクトの目的とどうするか、組織体制(プロジェクトの組織的位置づけ)をどうするかといったことが主となる。プロダクトに対する要求はそのプロジェクトで開発する製品、サービス、システムに対する要求である。

スコープであれば、プロダクトスコープというのはプロジェクトの作業によって生み出される成果物(正確にいえば成果物に対する要件)を意味している。ただし、成果物は有形、無形のいずれの場合もある。これに対して、プロジェクトスコープは成果物をつくるための役務を意味している。

品質についていえば、プロダクトの品質は成果物の品質や成果物を開発するプロセスの品質、つまり、一般にいう品質である。これに対して、プロジェクトの品質というのはもう少し広い概念で、計画に対してどれだけ正確に実行ができるかという程度を示す概念である。簡単にいえば、計画通りに実行できればプロジェクト品質は高いといえる。

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2014年11月11日 (火)

【戦略ノート311】組織的プロジェクトマネジメントの守破離

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Kata◆プロジェクトマネジメントの守破離

PM養成マガジンの創刊以来のコンセプトの一つは、プロジェクトマネジメントにはスタイルがあり、プロジェクトマネジャーとして成長していくことは、守破離のプロセスを実践していくことだというもの。このコンセプトの解説として、たとえば、2008年にこんな記事を書いている。

【補助線】プロジェクトマネジメントにおける型と守破離(しゅはり)
http://mat.lekumo.biz/ppf/2008/07/post-8c42.html

この議論では、PMBOK(R)の知識エリアにあるような各マネジメントスキルの守破離を中心に考えているが、今回の戦略ノートは、プロジェクトマネジメントそのものの守破離について議論してみたいと思う。



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2014年5月30日 (金)

【戦略ノート310】プロジェクトライフサイクルとPI<プロジェクト・イニシアチブ>

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Lifecycle◆プロジェクトライフサイクルと目的・目標

プロジェクト活動の中で意外とすっきりしていないのが、ライフサイクルに関する議論である。プロジェクト・イニシアチブを考える場合には、この議論が大切になるので少し整理してみたい。

プロジェクトという概念は、PMBOK(R)では独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務であると定義され、さらに有期性について以下のような解説がされている。

有期性とはプロジェクトには明確な始まりと終わりがあることを示すものである。プロジェクトが終わりとなるのはプロジェクト目標が達成されたとき、もしくは、プロジェクトが中止されたときである。

この定義が悩みの種になることが多い。問題になるのはプロジェクト目標の置き方である。前回、プロジェクトの目的に決め方について述べたが、その目的に照らし合わせて目標が設定される。あるいは、目的と目標を行き来し、調整しながら決められる場合もある。



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2014年5月 2日 (金)

【戦略ノート309】プロジェクトの目的はどのように決めればよいか<プロジェクト・イニシアチブ>

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Mokuteki1◆プロジェクトイニシアチブの3つの視座

戦略ノート308でプロジェクト・イニシアチブについて述べたが、プロジェクトイニシアチブのもっとも重要なポイントになるのは、「目的」の決定である。


プロジェクトを行うときには目的が重要であることは常識になりつつある。しかし、目的の定義については十分に成熟しているとはいいがたい。今回はこの問題を考えてみる。

プロジェクトを行うときには、考えるべきステークホルダーが3つある。一つはプロジェクトチームである。二つ目は経営(あるいは戦略)としての目的である。三つめは市場や顧客の視点からの目的である。



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2014年4月28日 (月)

【戦略ノート308】今求められている「プロジェクト・イニシアチブ」とは何か<プロジェクト・イニシアチブ>

Human◆プロジェクト・イニシアチブ

戦略ノート306にプロジェクトマネジメントからプロジェクトへという記事を書いた。この中で、プロジェクトのポイントになるのはデザインで、そのためのツールとしてパターンランゲージがキーになるだろうと述べた。

PMstyleでは今年度のテーマを

「プロジェクト・イニシアチブ」

とし、戦略ノート306に書いたようなことに着手した。今回は戦略ノートでも今後の話のベースになるプロジェクト・イニシアチブという概念を説明しておきたい。




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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。