コンセプチュアルスキル入門 Feed

2019年8月 2日 (金)

【コンセプチュアル講座コラム】マネジメントとコンセプチュアルスキルの関係

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceputual_col/
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Conceutual3

コンセプチュアルスキルへの関心が高まってきています。

コンセプチュアルスキルは、ロバート・L・カッツが「スキル・アプローチによる優秀な管理者への道」という論文で65年前(1955年)に提唱した考え方です。

カッツは、管理者や経営者になるとそれまでに認識されていたテクニカルスキル、ヒューマンスキル意外に重要なスキルがあると考え、発見したのがコンセプチュアルスキルでした。

カッツはコンセプチュアルスキルを

「周囲で起こっている事柄や状況を構造的、概念的に捉え、事柄や問題の本質を見極めるスキル」

と定義し、企業の中で上位の立場になるにつれて、必要なスキルがテクニカルスキルからコンセプチュアルスキルに移っていくことを発見しました。

こういう説明を聞くとマネジメントスキルとどういう関係があるのかと疑問を持たれる方は多いかと思います。

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2019年8月 1日 (木)

【コンセプチュアルスキル入門】第10回 洞察へのアプローチ~立場を変えて考える

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Tatiba

◆はじめに

前回は洞察への3つのアプローチとして

(1)概念と形象を行き来する思考
(2)立ち位置を変えて目的を考える
(3)常に前提を意識する

があることを説明し、(1)の「概念の形象の行き来する思考」について説明しまし
た。今回は、(2)の「立ち位置を変えて目的を考える」について説明したいと思い
ます。

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2019年4月11日 (木)

【コンセプチュアルスキル入門】第9回 洞察への3つのアプローチ

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Dosatu

◆洞察はコンセプチュアルスキルの中核スキル

前回まで、本質を見極める方法について説明しました。今回からはそのような方法を使って、実際に本質を見極める活動(思考)の進め方について説明していきたいと思います。

まず用語を整理しておきます。本質を見極める活動は「洞察」という言葉で表現します。コンセプチュアルスキルは

周囲で起こっている事柄や状況を構造的、概念的に捉え、事柄や問題の本質を見極めるスキル

と定義されますので、洞察はコンセプチュアルスキルの中核的なスキルだといえます。

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2019年3月13日 (水)

【コンセプチュアルスキル入門】第8回 見極めた本質を評価する

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Honshitsu4

◆本質には筋の良し悪しがある

前回まで4回に分けてコンセプチュアルスキルの基本である「本質」を見極める方法について解説してきました。コンセプチュアルスキルとは

周囲で起こっている事柄や状況を構造的、概念的に捉え、事柄や問題の本質を見極めるスキル

という定義からも分かるように、コンセプチュアルスキルのレベルはどれだけ適切な本質を探せるかだといっても過言ではありません。

コンセプチュアルスキルのトレーニングをしているうちに気がついたのですが、本質を見つけることができないと思っている人はまずいません。にもかかわらず、見出す本質の筋の良さはピンからキリまであります。なぜでしょう?

例えば、WHYによって本質を探していくという方法で考えた場合、第4回でも触れましたようにWHYを一方向でしか考えているか、双方向で考えているかが大きな違いになっているようです。一方向にどんどん掘り下げていっても、本質から外れたところに掘り進んでしまうことがよくありますが、双方向に考えていくとこの問題はある程度回避でき、比較的筋のよい本質を探り当てることが可能になります。

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2019年1月23日 (水)

【コンセプチュアルスキル入門】第7回 本質の探し方(4)~コンセプチュアル思考を活用する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_skill/
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◆はじめに

本質を見極める方法の最後(4番目)は「コンセプチュアル思考」を活用して本質を探すものです。コンセプチュアルスキルを使った活動の中で、本質を見極めること自体が目的になることは少なく、本質を使って構想をしたり、問題解決をしたり、プロジェクトマネジメントをしたりします。

その際にこれらの活動をうまく行うためにコンセプチュアル思考を使いますので、その意味では本質の見極めにコンセプチュアル思考を使うことは、本質の応用がスムーズにいくという意味でもっとも効果的な方法だと言えます。

ただし、この方法はこれまでに説明してきた3つの方法と比べると、自由度が高く、使いこなすまでに時間がかかることが予想されますが、これまでの3つの方法を基本的に包含しているため、一旦マスターすれば、より強力なスキルになることが期待できます。

◆コンセプチュアル思考のイメージ

まず、コンセプチュアル思考ですが、これについてはこの連載の中で別途詳細に説明する予定ですが、ここでは入口だけ簡単に触れておきます。一言でいえば、「概念の世界」と「形象の世界」の行き来によって、構想や計画、問題解決などを行なう思考法です。概念の世界と形象の世界というのは、以下のようなものです。

<概念の世界>目に見えないもの、概念化されたものから成る世界を概念の世界と呼んでいる。抽象的、大局的、直観的、主観的、長期的などの特性を持つ

<形象の世界>目に見えるもの、具象化されたものから成る世界を形象の世界と呼んでいる。具象的、分析的、論理的、客観的、短期的などの特性を持つ

コンセプチュアル思考では、この2つの世界を概念化と行動化という2つの行為によって行き来することによって思考を進めていきます。イメージとしては図1のようになります。

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【コンセプチュアルスキル入門】第6回 本質の探し方(3)~仮説検証を繰り返す

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◆VUCA時代の本質を探す方法

今回は、本質を探す方法の3回目(連載通算6回目)で、仮説検証を繰り返して本質を探す方法について説明します。前の2回が、Whyによる掘り下げ、Whatの関連付けでしたが、これらの方法と比べると、本メルマガで前提にしている

VUCA(「volatility」(変動が激しく不安定)、「uncertainty」(不確実性が高く)、「complexity」(複雑で)、「ambiguity」(曖昧な))

な環境や時代には、もっとも実用的な方法だと言えます。

方法自体はそんなに複雑ではありません。

(1)本質の仮説立案
(2)仮説検証
(3)検証結果
(4)判断

の4ステップを、判断で本質だと判断されるまで行います。つまり、本質を仮説として立案し、仮説思考を行います。

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2018年11月 7日 (水)

【コンセプチュアルスキル入門】第5回 本質の探し方(2)~Whatを関連付ける

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◆WhatとWhyの関係

本質を探す二番目の方法は、関連事象つまりWhatを関連付けて、構造的に本質を捉えることです。
まず、認識しておきたいのは、What(モノやコト)がばらばらに存在しており、その関連付けをするもっともシンプルな方法はWhyで関連付けをしていくということです。

その意味で、前回説明しましたWhyを掘り下げていく方法とWhatを関連付けする方法は、Whatに注目するかWhyに注目するかの違いで、表裏一体だと言えます。

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2018年10月26日 (金)

【コンセプチュアルスキル入門】第4回 本質の探し方(1)~WHYによる掘り下げ

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Why

◆本質を探す方法

WHYによる掘り下げにはさまざまな方法が提案されています。例えば、ラダリング、なぜなぜ分析、トヨタの5WHYなどです。その意味で本質の捉え方としては最も馴染みのある方法だといえます。

前回、何を本質だと思うかは主観であるといいましたが、厳密にいえば、ステークホルダーが納得する主観、いわゆる「間主観」です。その意味で、機械的にWHYによる掘り下げをしていたのでは、本質にはたどり着きません。掘り下げる方向性を注意しないと、本質とはかけ離れたところに行ってしまします。それぞれの方法は独自の工夫をして本質にたどり着こうとしています。

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2018年9月14日 (金)

【コンセプチュアルスキル入門】第3回 本質とは何か

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Honshitsu3

◆本質は主観である

前回はコンセプチュアルスキルの概要を説明し、その中で本質を考えることが果たしている役割を述べました。では、本質を見極めるにはどうすればよいのでしょうか?今回からは、この問題について考えてみたいと思います。

まず、最初に認識しておくべきことは、何が本質だと思うかは主観だということです。本質という言葉を正しいもの、正解があると考えたがる人がいますが、決してそうではありません。

例えば、今多くの企業が残業を減らそうとしていますが、あなたの会社で残業が多いという問題の本質はどこにあるのでしょうか。一人一人の生産性にあると考える人もいるでしょうし、無駄な仕事が多いことにあると考えている人もいるかもしれません。業務プロセスにあると思っている人もいるかもしれません。

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2018年8月20日 (月)

【コンセプチュアルスキル入門】第2回 コンセプチュアルスキルの概要

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Conceput8

◆はじめに

第1回からずいぶん間が空いてしまいましたので、最初に第1回の復習をしておきたいと思います。第1回では、具体的なことしか考えないのは思考停止であると指摘し、思考停止から逃れるためには、「本質」を考えることが有効であることを説明しました。

そして、そのような思考により、コンセプチュアルな思考や行動、つまり、

「見えないものを把握し、価値を判断し、全体を描き、思考や行動をできる」

を可能になることを述べました。

今回からは、これをコンセプチュアルスキルの定義として、コンセプチュアルスキルの解説をしていきたいと思います。今回は、スキルとしての概要を説明します。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。