プロジェクトマネジャーの秘密 Feed

2008年6月23日 (月)

【補助線】ステークホルダ4つのタイプ

極論かもしれないが、プロジェクト(マネジメント)への権限委譲は、プロジェクトマネジャーの職位(職制)を基準にして議論される現実がある以上、びっくりするようなプロジェクトへの権限委譲が行われることは極めて珍しい。プロジェクトマネジャーが係長級であれば係長の権限+α、部長であれば、部長の権限+αしか権限は与えられないことが圧倒的に多い。

というよりも、組織側もバカではないので、そのプロジェクトを実施するには、だいたいどういう組織上の権限が必要かを見極め、プロジェクトマネジャーを決めているのが現実だろう。したがって、仮に課長級のプロジェクトマネジャーを想定したルールがあったとしても、部長級のひとがプロジェクトマネジャーになった場合には、部長としての権限も巧みに使いながらプロジェクトを動かしていくのが普通である。

そのように考えてみると、特に職位の低いプロジェクトマネジャーの場合には、ステークホルダへの対応がプロジェクトの成否の分かれ目になることが多い。平たくいえば、職位の高いステークホルダを如何にうまく使うか、これがステークホルダマネジメントの本質だといえよう。

さて、そのステークホルダへの対処だが、タイプによってよく考えていく必要がある。ステークホルダの分類は、プロジェクトへの影響で分類することが多いが、ここでは少し、違った視点からの分類を試みてみたい。

プロジェクトへの関心とプロジェクトへの支援行動に注目して、ステークホルダの分類をする。すると、ステークホルダは4つのタイプに分けることができる。

最初は関心が高くて支援も十分に行ってくれるステークホルダ。これは「ステークホルダの鏡」である。このタイプに対しては、「味方になる」という前提で付き合うのがよい。

そのためには正攻法で行くのに限る。必要に応じてコミュニケーションをとり、できるだけ正直に状況を報告し、相談をする。また、プロジェクトマネジメント活動の中で、スポンサーとしての活動は任せてしまうのがよい。

上司がこのタイプであれば理想なのだが、現実にはそううまくいかないので、このようなステークホルダを探し出す努力も必要だろう。

二番目は関心は高いが、支援行動が少ないステークホルダ。いわゆる、「口だけ出す」というタイプである。このタイプのステークホルダは2つの意味で要注意である。ひとつは評論家的にいろいろなことを言う。職位が上であれば全く無視するのは難しい。二つ目は調子のいいことを言ってもやらない。このタイプはヒューマンスキルに自身のないプロジェクトマネジャーは避けて通った方がよいだろう。ヒューマンスキルに覚えのあるプロジェクトマネジャーであれば毒を食らわば皿までといった使い方もある。組織の中で口だけだすタイプの人間の共通的な特徴はプライドが高いことだ。というより、プライドが高いので失敗したくないので、やらないといった方がよいだろう。この点を徹底的についていくとよい。

ただし、言っていることの10%でも実際にやってくれれば儲けものというくらいの感覚でないとプロジェクトにとっては大きなリスク源になってしまうので、注意!

三番目は関心は高くないが、支援行動をするタイプ。このタイプはあまり見かけないが、たとえば、事業部の重点プロジェクトなどではこのタイプのステークホルダが現れることがままある。要するに、プロジェクトはどうでもいいのだが、自身の上司への体面を保つために支援をしているのだ。このタイプのステークホルダはプロジェクトが支援を必要としているかどうかよりは、自分のできることをやるタイプが多い。「ヒラメ」タイプである。

このタイプのステークホルダをどう使えるかが、ステークホルダマネジメントのポイントになるのではないかと思う。悪く言えば、自分のことしか考えないし、上だけを見ているのだが、逆にいえば、プロジェクトを支援することが自分のためだと思えば労を惜しまないひとが多いし、組織上層部に対する覚えもめでたいし、ある意味組織を動かす方法も知っている。このタイプを使わない手はない。彼にとって、このプロジェクトの成功がいかにメリットのあることかを常にインプットしていこう。

最後は関心も持たず、また、目立った支援行動もしないタイプ。頼まれて仕方ないときにだけ、支援をする。いわゆる「丸投げ」タイプである。このタイプとつきあうときに重要なことは期待しないことだ。受動的な性格のひとが多いので、持っていき方を間違えなければ、戦力になる。このタイプも意外とプライドの高いひとが多いので、プライドをくすぐるような持って行き方をするのがよいだろう。

2008年6月16日 (月)

【補助線】橋下知事に学ぶリカバリーマネジメント

◆「取りあえず、出血を止める」というすごさ

先日、「大阪維新プログラム」が発表された。橋下大阪府知事になって100日あまり、情報公開手法もあり、常に顛末が注目された改革案が「大阪維新プログラム」だ。

大阪府はいわば、トラブルプロジェクトである。今回の維新を改革だとみる向きもあるが、もはや、改革という状況は過ぎている。橋下知事自身が公言しているように、民間企業であれば倒産しているような状況である。トラブルプロジェクトとして見たときに、橋下手法はなかなか、参考になることが多い。

まず、

「取りあえず、出血を止めるためのものだ」

という強烈なメッセージだ。

このメッセージはすごい。これで、この後の痛みを伴うシナリオを暗示するととにも、止血というメタファによって自らの施策の正当性を暗に主張している。血を止めなくては死んでしまうぞと暗に言っているわけだ。反対するステークホルダも多いようだが、彼らにとどめを刺すような言葉である。

リカバリーの際には、この出血というメタファはキーワードである。何もしないと、状況はどんどん悪くなっていく。大阪府の例でいえば、5兆円の借金があれば、年利1%で借りていても1年間で500億円借金は増えていくのだ。緊迫感が出てくる。求心力にもなる。

プロジェクトでもまったく同じだ。プロジェクトの場合にはお金より、時間だろう。何もしなければ、時間だけが過ぎていく。すると、遅延率はタクシーメーターのように上がる。これは数字上の問題ではない。事実、生き延びることは難しくなるのだ。

◆一生懸命やっていても神風は吹かない

どうも、一生懸命やっていると神風が吹くと思っている人も少なくない。戦後60年以上を過ぎてもまだ、この感覚は変わらないようだ。そういう人たちは、一攫千金を狙う。

たとえば、大阪府の例であれば、税収(法人税)を増やすことを考える。赤字を抱えて有効な産業施策など打ち出せない中では、妄想にすぎない。この傾向はプロジェクトでもよくある。プロジェクトの場合は焦りかもしれないが、止血などしている時間はないという発想になってしまう。血を流している状況で何をどうやってもベースラインを少しでも回復できるはずはないのだ。やり方を変えてやろうとすることは、ほとんど、初期計画の際に棄却したアイディアのはずだ。

しかし、今は当初とは状況が違うといって、安い人件費を大量に投入する誘惑から逃れることができない。大方のトラブルの際には状況は確かに変わっている。ただし、初期計画当初より、スキルフルな人材が大量に必要という方向にだ。

◆学ぶべき点その1~安定化

我々は止血を「安定化」といっているが、トラブルの際には、まず、止血だ。

かつ、止血に成功しても、そのあとが大変である。今度は、まさに、血のにじむような努力をしないと回復できない。「取りあえず、出血を止めるためのものだ」という言葉にはそのようなニュアンスまで含まれている。すごい言葉である。

◆学ぶべき点その2~情報を隠さない

橋下大阪府知事のやり方に学ぶべき点の第2点目はこの情報公開の手法である。

トラブルが起こったプロジェクトでは何かと隠したくなることも多いし、船頭が多くなることを恐れて、対応策を密室で議論することが多い。ところが橋下知事はこれをオープンにした。当然、住民、府職員、府下の自治体などのステークホルダからは喧々諤々の意見が出てくる。十分かどうかは別に、そこで議論させ、その結果を見ながら決断をした。これが、「大阪維新プログラム」である。当然、施策の影響のあったステークホルダは面白いはずはない。ただし、経緯を知っている。ここが大切だ。

この点もトラブル時は大いに参考にしたい。トラブルが起ると隠したくなるのは心情的に分かる。ここで隠すといっているのは子供のように報告をしないとかいう次元の話ではない。報告を多少カモフラージュするだけだ。ベースラインとのバリアンスは事実であるので隠しようがないが、そのあとどうなるかなど、所詮、あてものである。隠すつもりであれば、いくらでも作文できる。上の話と同じで、隠しているうちに神風が吹いて、つじつまが合うと信じている人も少なくない。

特に計画をきちんとしていないと、このあたりの冷静、客観的な評価は結構難しい。

しかし、隠してもいいことなど一つもないことを認識すべきだ。むしろ、隠すことによってものごとを一直線にできなくなるというデメリットがどれだけ大きいか。そう思えば、トラブルの際には情報はすべて公開し、常に本音で見通しを報告すべきである。

◆学ぶべき点その3~ステークホルダを味方にし、動かす

三番目は、ステークホルダへの働きかけである。マスコミを見ていると、聖域を作っていると批判的な評価が多いようだが、国側の法律でがんじがらめになっていて手を出せないところも多いようだ。それについては問題指摘をして、国政や国の行政に投げている。一方で、産業振興施策では既存の枠組みを無視して、地域で民間企業のボードを作って、施策を検討している。このように自分の力の及ばないところについては、自分で何かするのではなく、ステークホルダを最大限に活用して何とかしようとする姿勢は、特に、リカバリー時にはみならうべきであろう。

以上の3つの点において、プロジェクトリカバリーの活動で、橋下手法はたいへん、参考になるし、合理的なアプローチだといえよう。

◆セミナーのご案内

PMstyleでこんなセミナーをやっています。

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  日時:2008年08月22日 10:00-18:00 7PDU取得可能
  場所:ヴィラフォンテーヌコンファレンスセンター(東京・港区)
  講師:好川哲人(プロジェクトマネジメントオフィス)
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【カリキュラム】
1.プロジェクトリカバリーの進め方とマネジメントのポイント
2.プロジェクトのアセスメントとリカバリーの決定
3.プロジェクトリカバリープランの策定と調整
4.リカバリーの実施と安定化
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2008年6月 9日 (月)

【補助線】目的と目標を区別する

目的と目標という言葉を分けて使っていない人は多いと思う。あるクライアントから、そこにこだわる意味が分からないという指摘を受けた。

両者には明確な違いがある。プロジェクトの目的とはプロジェクトによって達成したいことである。目標とはその目的を達成するために、達成しなくてはならないことであり、一般的には一つの目的に対して、複数の目標が設定される。

ややこしいのは、ひとつのプロジェクトにおいて目的というのは一通りではない。組織としての目的もあれば、顧客としての目的もある。もちろん、プロジェクトマネジャーの目的もあるし、チームの目的もあるだろう。そして、異なる目的に対して、同じ目標が設定されることもある。P2Mに目的―目標連鎖というツールがあるが、これは目的と目標のネットワークをマネジメントしながら、プロジェクトを進めていくためのツールとして用いられている。

抽象的かもしれないので、例をあげてみよう。新技術を使った商品Aの開発プロジェクトがある。このプロジェクトの全社的な目的は
(G0)新しい層の顧客に受け入れられる商品を獲得すること
だった。そして、事業としての目的は
(G1)商品群としてのシェアで競合しているX社を抜くこと
だったとしよう。また、開発現場(プロジェクト)としての目的は、
(G2)新技術に対する可能性を広げる
ことだった。さらに、営業的には
(G3)商品ラインナップに厚みを持たせることにより、顧客を囲い込むこと
といった目的があった。

まず、G0から設定された目標は
(O0-1)○○と△△の機能を持った商品とすること
(O0-2)1年以内に開発し、原価は3000円。開発費用は2億円で、原価に変動のない範囲で許す
(O0-3)商品リピート率を40%にすること
の2つだった。次に目的G1達成のために
(O1-1)商品Aを年間50万個販売すること
(01-2)商品Aの相乗効果で、他の商品の販売数を平均1%増やすこと
(O1-3)商品群のシェアを25%にすること
の2つを策定した。さらに、G2からは
(O-1)3つ以上、20億円のポテンシャルを持つ技術Bの適用市場を探すこと
が設定された。最後のG3からは、
(O3-1)商品群のシェアを25%にすること
(O3-2)商品リピート率を40%にすること
を設定した。この(O3-1)は(O0-3)と同じものである。こんな感じだ。

さて、では、なぜ、目的と目標は混同されるのだろうか?これには明確な理由がある。商品を作ることそのものが目的になっているようなプロジェクトが多いからだ。たとえば、IT業界で特定の分野でよく行われている製造請負といった仕事がある。これをプロジェクトとして使っていこうとすると、一定の制約条件(QCD)のもとでものを作ることそのものが目的であり、それは同時に目標にもある。このようなプロジェクトはあまり付加価値の高くないというより、プロジェクトとして実施することにあまり意味があるとはいえない。

IT業界に関していえば、システムの請負でやる場合にも同じような目的の立て方をする会社やプロジェクトマネジャーがいる。付加価値が期待できるところをモノを作ることだけを目的にしているのは組織としてみれば大変な「ロス」である。

会社がそのようにやるというのは、評価の問題との関係が出てくるので、そんなに単純な話ではないが、極力、付加価値を大きくするような目的の策定をして、プロジェクトを立ち上げたいものである。

2008年6月 1日 (日)

スペシャルサプリ~プロジェクトマネジャーズ憲章を作る

【PMサプリ(スペシャル):自分の根っこにある価値観を整理する】

リーダーとしての、自身の根っこにある価値観や意志を整理してみる
                     (柴田陽子、柴田陽子事務所代表)

【効用】
・PM体質改善
  自信をつける、リーダーシップ発揮、自己統制力アップ、問題解決能力向上
・PM力向上
  プロ意識の向上、ピープルマネジメント力向上、
    ステークホルダをコントロールする力の向上
・トラブル緩和
  モチベーション向上

【成分】

今回は第5木曜で休みだが、おまけということで、いつもと趣向を変えてお届けする。実際に手を動かして、読んでみてほしい。

◆明確なビジョンを示さずに働かせるのは無責任

まず、サプリであるが、今回は飲食店のコンサルティングを展開されている柴田陽子さんの著書「部下を暗闇の中で働かせていませんか?」からのものである。柴田陽子さんはリーダーが明確なビジョンを示さずに部下を働かせることは無責任だと言い、明確なビジョンを示すためには、自分の根っこにある価値観や意志を整理して、自分が大切にしてきたものや、これからも大切にしていきたいものを考えてみればよいと言っている。

◆ビジョンにより成果物の品質が変わる

ここでいうビジョンとは、プロジェクトでいえば、

・誰も作っていない商品を作りたい
・顧客に貢献したい
・競合に負けないヒット商品を作りたい

といったようなものだ。

このようなビジョンを持つことと、プロジェクトの目標(成果物)を達成することはある意味で、まったく別の次元の話である。ある意味でというのは、ビジョンがなくても成果物ができないわけではないという意味。

しかし、ビジョンによって目標達成の品質が変わってくることは十分に考えられる。たとえば、顧客に貢献するというビジョンを掲げていれば、単に顧客の言いなりにものやサービスを提供するだけではなく、顧客のニーズを真剣に考え、顧客の提示する以上に顧客が求めるものを提供することが可能になる。つまり、ビジョンを持つことにより、プロジェクトのすべてのメンバーや関係者に対して、方向性を示し、ベクトルをそろえてプロジェクトを遂行することが可能になり、結果として品質の高い成果物を作り上げることが可能になる。

◆プロジェクトマネジャーズ憲章を作ってみよう

さて、柴田陽子さんがいっている価値観や意志の整理の方法として、著者はプロジェクトマネジャーズ憲章を作ることを推進している。

プロジェクトマネージャーズ憲章とは、

自分がプロジェクトマネージャーとして、プロジェクトマネジメントを行う際の原則、法則、方針を表現したもの

である。たとえば、

・自分とプロジェクトメンバーの間の関係を理解し、深め、プロジェクトの推進力にしていく

・常に目的に立ち返り、プロジェクトのメンバーを正しい方向に導いていく

といったものだ。このようなものを作ろうとすると、今までの経験の整理と将来、そして現在を合わせて考える必要がある。そのため、以下のようなステップでプロジェクトマネジャーズ憲章を作成することを推奨している。

◆ワーク

実際に、書き出しながら考えてみてほしい

【プロジェクトマネジャーズ憲章の作成手順】

ステップ1:過去の経験から学んだことを思い出す
あなたがプロジェクトマネージャーとして経験から学んだことを5つ上げる。また、最高に満足したことを5つ上げる。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)

ステップ2:将来において達成したいことを考える
5年後に成功像をイメージし、あなたがプロジェクトマネージャーとしてやり遂げたことをリストにする
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)

ステップ3:重要なことを洗い出す
現在、プロジェクトマネージャーとして価値を感じることを10個、あげる
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)

ステップ4:プロジェクトマネージャーズ憲章を書く
ここでは、過去(ステップ1)・現在(ステップ3)・未来(ステップ2)のバランスを考えながら、チャーターを作る。
まず、過去、現在、未来と一貫して挙げているものを探す。これがあなたのもっとも重要な価値観である。次に、過去にあげたもので、現在に挙げていないものについて、もう一度、重要性を考えてみる。それがあまり価値がなくなったものであればOKだが、もし、初心を忘れているのだとすれば、重視する。次に、現在と未来で重なっているものを探す。これも中心的な価値観になる。最後に、未来にのみ、登場したものについて再度、憲章に入れるべきかどうかを検討する。
以上の手順で憲章を書く。

書き終えたら、1日~1週間、寝かせておき、見直す。

どうだろうか?あなたの根っこにある価値観や意志は整理できただろうか?もし、こ
れだと思えなければ納得がいくまでステップ4を繰り返せばよい。それでもできない
場合は、ステップ1~3に戻る。この際には先輩や同僚に相談してみるのもいいだろ
う。

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2008年5月26日 (月)

【補助線】ゲームか遊びか?

【チームワーク観A】
・チームワークとはチームのために自分を犠牲にすること
・チームのためにはやりたくないこともやらなくてはならない
・「いいやつ」よりも「勝てるやつ」とチームを組みたい
・勝つことがすべて。だからズルも大目に見られる
・ユニフォームでチームの一員であることを示す

【チームワーク観B】
・チームワークとはみんなが満足できる方法を探すこと
・自分が満足いく働きをすることがチームのためになる
・いい人であれば友だちがたくさんできる
・フェアなのが一番。だからルールは守るべき
・洋服は自分を表現するためのもの

あなたのチームワーク観に近いのはAだろうか、それともBだろうか?

実は、これは「ビジネス書の杜」でも紹介したが、パット・ハイムが書いた「HARDBALL for WOMEN(邦訳:会社のルール)」の中で指摘されている「野球のルール」と「ままごと」のルールである。

もう一度、最初の話に戻る。チームワーク観Aは野球のルールであり、チームワーク観Bはままごとのチームワーク観である。

パット・ハイムの主張は、男性は野球(ゲーム)からルールを学び、女性はままごと(遊び)からルールを学んだため、このような差が出てきたというものである。このようなチームワーク観の背景にあるのは、遊びから学べるものと、ゲームから学べるものの違いであり、遊びから学べるものは

・相手と仲良くする
・対立を避ける
・円満解決を目指す
・過程を楽しむ
・全員で決定する
・みんなで協力しあう

であり、ゲームから学べるものは

・監督の言いつけは必ず守る
・競争するのは当たり前
・チームプレイに徹する
・権力を振るう
・自分を有利に見せる
・批判を受け止める
・ゴールに集中し、勝ちを目指す

だという。

プロジェクトというのは後者のルールで行われるゲームである。少なくともアメリカでは。ところが、日本のプロジェクトマネジメントは実は「遊び」の価値観を取り入れつつある。特に、若者を中心にして。

このルール、どこから始めるかが問題なのだが、とりあえず、ビジネスであれば、「ゴールに集中し、勝ちを目指す」である。ところが、今のプロジェクトマネジメントは、いろいろと気を使いすぎなのだ。とりあえず、ゴールを明確にし、それの達成に一直線に進むといった文化を持つ組織は少ないし、必ずしも、よしとしない。

なぜか?小学生から延々と、協調性の重要性を刷り込まれてきたからだ。競争の重要性を教わってきていないのだ。競争ではとにかく目標を達成すればよい。協調は勝つこと自体にそんなに意味はない。勝負は結果であると考え、プロセスを重視する。

さて、あなたはどちらの道を選びますか?プロジェクトマネジメントはゲームに有効なマネジメントである。遊びに有効なマネジメントもある。日本型のマネジメントである。

2008年5月19日 (月)

【補助線】持続的動機づけは可能か?

プロジェクトメンバーのモチベーションを気にするプロジェクトマネジャーが増えている。このテーマで話をしていると、2つのタイプがいることがわかる。

箱の中で満足させようとするタイプと、箱の外を見せて満足させようとするタイプだ。前者は、プロジェクトの作業内容であるとか、作業環境に気を配り、楽しく仕事をしてもらうタイプである。後者はプロジェクトの成果に対する評価を向上させることによって満足させうようとするタイプである。

あなたはどちらだろうか?

前者と後者の絶対的な違いは状況をコントロールできるかどうかである。担当させる仕事とか、環境というのは、上位組織との条件闘争が必要になるにせよ、コントロール可能である。ところが、外部の評価というのは結果と出さない限り得られないし、評価指標すら、状況に応じて変わってしまうことも少なくない。

このような背景があるのだが、「お客に評価されても仕方ない」、「営業に評価されても仕方ない」といった(捨て)セリフを吐くプロマネは意外なくらい多い。このブログを読んでいる方はそんな行動はしないと思うが、心の中ではそう思ったことがある人は多いのではないかと思う。

どちらがいいかは火を見るより明らかである。メンバーを箱の中で満足させて、気持よく仕事をしている、そしてそれが結果的に外部の評価を受けたとしても、持続性はない。この種のマネジメントは麻薬と一緒で、その満足感がなくなると、動機が失われてしまう。結果として何をやってきたかというと、箱の中でメンバーが満足できるロジックを顧客に押し付けるという行動である。過剰な機能の提供、必要性の根拠に乏しい技術開発や新規技術の適用など。この辺まではご愛敬であるが、ここにたとえば、専門性を盾にとった予算水増し、納期の延長などが入ってくるともはや愛嬌では済まない。いくつく先はコンプライアンスの欠如である。これでは持続的になりようがない。

プロジェクトメンバーの動機を持続的に維持するための方法は、顧客満足と連動させるしかない。顧客満足が高めることを動機にする。顧客は満足すれば、要求レベルが上がる。そこでその要求レベルを達成することを動機にする。

このロジックには欠かせない要素がある。顧客満足に対する上位組織(組織内評価者)の評価である。

理想的な企業像は組織がそのような価値観を持っており、従業員は顧客を満足させれば評価も高くなる。しかし、現実には絵に描いた餅である。顧客満足を優先すれば、顧客の言いなりにならざるを得ない。すると、上位組織からは何をやっているのだということになり、評価は逆に低くなることが現実だろう。

この悪循環を断ち切る切り口はどこにあるのだろうか?

「もの」信仰を捨てることだ。上に述べた機能第一主義も結局はここにあるのだが、この悪循環は

 よいものを提供すれば顧客は満足する
   → 欲しがるものを提供すれば顧客は満足する

といった変化はあるものの、もの(商品)で満足させようという発想は全く変わっていないのだ。これをやっている限り、顧客の言うことなど聞こうものなら、コストは青天井になる。

ここを離れて、結局、顧客は何を欲しいのだろうという本質を考え抜く、そこにだけ、問題解決の糸口があるのではないだろうか?

2008年5月12日 (月)

【補助線】インフォームド・コンセントを導入しよう

ある中堅SI企業の一事業部が、インフォームド・コンセント制度なるものを取り入れようとしている。提案書にインフォームド・コンセントシートなるものを添付しようとして、今、内容を検討している。

インフォームド・コンセント (informed consent) は、「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。(Wikipedia)日本ではもっぱら医療行為に対して適用されるが、英語の本来の意味としては「あらゆる」法的契約に適用されうる概念だとある。

たとえば、弁護士の世界で、依頼者に対して、正しい情報を伝え、合意をするというインフォームド・コンセントの考え方があるという。

もう少し、Wikipediaの解説を紹介しよう。

医療行為の患者が説明を受けるべきなのは、

 治療や臨床試験・治験の内容

である。その上で、方針に合意するのだが、問題は説明の内容だ。説明は、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果はもちろんだが、

 代替治療、副作用や成功率、費用、予後

まで説明すべきだとされている。つまり、リスクが含まれているのだ。ここがミソ。

SIのような顧客が費用を出すプロジェクトでリスクをどう扱うかは悩ましい。

が、やはり、リスクを隠したままでプロジェクトを進めていくことは、どう考えてもよい影響があるとは思えない。リスクを隠したままでプロジェクトを進めていくことが、コミュニケーションを形骸化させているケースが多いからだ。

あなたのプロジェクトでも考えてみてはどうだろう?

2008年5月 2日 (金)

【補助線】あなたにとって、ステークホルダは敵ですか?味方ですか?

ステークホルダマネジメントがプロジェクトの肝だというのは多くの人が同感するところだろう。ステークホルダマネジメントがうまくできる人がよいプロジェクトマネジャーであるというのも異論はないだろう。

ここで本質的な問題がある。それは

 ステークホルダマネジメントは敵か、味方か

という問題だ。

ある人はステークホルダはリスクだという。ある人はステークホルダは味方だという。

この問題はその人のプロジェクトマネジャーとしての資質を決定づける問題である。はっきりいえば、

・ステークホルダを味方にできる人はAクラス
・ステークホルダを敵にしながらもうまく対処できる人はBクラス
・ステークホルダを敵にしてしまって足を引っ張られる人はCクラス

だとランキングしてまず、間違いない。なぜか?言葉を言い換えてみればすぐに分かる。

Aクラス:自分(のチーム)の能力以上のことをできるプロマネ
Bクラス:自分(のチーム)のできる範囲のことをできるプロマネ
Cクラス:やるべきこともできないプロマネ

となる。

Aクラスの人は、PMstyleでは「ひとつ上のプロマネ。」と呼んでいるプロジェクトマネジャーだ。ステークホルダの「力を借りる」ことができるので、能力以上のことができるのだ。実際に、顧客や組織の力をうまく借りて、プロジェクトを進めている人はあなたの周りにもいるのではないだろうか?

これに対してBクラスはいわゆる「箱の中で仕事をする人」だ。もちろん、能力が高い人は箱の中に入ったままで、完璧に与えられた仕事はする。

Cクラスは論外としても、プロジェクトは与えられた課題を達成する仕事だから、できる範囲のことをきちんとできればよいと思う人もいるかもしれない。

これは間違いだ。

組織はあいつは能力以上のことをやると信頼できれば、目標を高く設定できる。つまり、組織からすれば、より多くの収益、より高い顧客満足を期待できるわけだ。ゆえにAクラスなのだ。

実は、Aクラスと能力の高いBクラスのプロジェクトマネジャーの差というのは、心構え、あるいは、ちょっとしたヒューマンスキルの差にすぎない。ちょっとしたコツを掴めば、Aクラスのプロジェクトマネジャーになることができる。

ぜひ、Aクラスを目指してほしい。

あなたをAクラスのプロマネ。に導くセミナーを2件ご紹介しよう。

【1】ステークホルダーを動かす ~「影響力の法則」
影響力の法則を実践し、プロジェクトステークホルダをうまく動かすことをテーマに
したワークショップ型のセミナーを開催します。2日間のセミナーですが、影響力の
法則の本には書いていない、実践ポイントがわかるセミナーです。

影響力の法則を身につけたい方は、ぜひ、ご参加ください!14PDU発行されます。

〓【開催概要】〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
◆ステークホルダーを動かす ~「影響力の法則」    ◆14PDU取得可能
  日時:2008年5月8日 10:00~18:00 5月9日 9:30-17:30
  場所:ダイヤモンド社石山記念ホール (東京都渋谷区)
  講師:高嶋 成豪(インフルエンス・テクノロジーLLC)
  詳細・お申込 http://www.pmstyle.biz/smn/influence.htm
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【カリキュラム】
1 オリエンテーション
2 影響力の基盤
3 影響力の法則
4 現実への応用1
5 現実への応用2
6 現実への応用3
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【2】「ひとつ上のプロマネ。養成講座」~ステークホルダーへの影響力を身につける

ひとつ上のプロマネとは、既存のやり方に拘らず、「考え抜いて」プロジェクトを成
功させるために必要な、姿勢とスキルに裏打ちされたプロジェクトマネジメントを行
うことにより、プロジェクトを成功に導くことのできるプロジェクトマネジメントと
プロジェクトマネジャーです。

第1回ではプロジェクトマネジメントの最も肝要となるところで、ステークホルダを
分析し、そのステークホルダをプロジェクトに協力してもらうようにマネジメントし
ていく方法について議論し、ステークホルダに影響を与え、協力を得る方法について
考えます。

〓【開催概要】〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
 ◆ 「ひとつ上のプロマネ。養成講座」
    第1回 ステークホルダーへの影響力を身につける◆7PDU取得可能
  日時:2008年5月20日(火) 10:00-18:00
  場所:銀座ビジネスセンター(東京都中央区)
  講師:好川哲人(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/stakeholder.htm
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【講義】
・ステークホルダはプロジェクトに対して何を求めているか
・プロジェクトにおけるステークホルダ接点の作り方とタイミング
・影響力を与える方法
・ステークホルダコミュニケーションの仕組みづくり

【グループ討議】
・プロジェクトへ影響力のあるステークホルダの見極めと分析
・ステークホルダの求めるものは何か?
・ステークホルダに影響力を与えるには

【ロールプレイ】
・顧客から仕様変更要求があったときの対処ロールプレイ
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2008年4月30日 (水)

【補助線】ディライトを提供できるのはプレミアムはプロジェクト

◆プレミアムとは

先日、パソナテック様のITプレミアムという事業のオープニングのセミナーの講師をした。事業内容はパソナテックのホームページを見て戴きたいのだが、こういう分野にプレミアムという概念が持ち込まれるようになったかと思い、多少、驚いた。

ベンツに乗って99円ショップに行くという比喩ではないが、最近の消費財(BtoC)の市場傾向として、二極化と、高級(プレミアム)と低級の使い分けという消費者行動が見られるようになってきたという指摘がよくされる。その中で中級だけが苦戦している。

この市場傾向はしばらく続くと思われるが、問題はプレミアム市場で日本企業はまったくの無力だということだ。プレミアム市場を圧巻しているのは海外企業で、ついでにいえば低級品市場ではもう中国にかなわない。そんな市場構造の中で、中級品のニーズがある海外市場で好況感がでているというのが今の日本企業だろう。

そんな中で、昨年、ローランド・ベルガー会長と早稲田大学教授という二足のわらじをはく遠藤功さんが、「では、どうすれば日本発のプレミアム商品を作れるのか?」をテーマに「プレミアム戦略」という本を書かれた。

プレミアム戦略

この本の中で遠藤氏はプレミアムを

 「プレミアム」=「機能的価値」+「情緒的価値」

と定義している。

◆プレミアム商品の作り方

そして、海外のプレミアムブランドは、「物語」や「ストーリー」などを駆使し、情緒的価値を作り上げているのに対して、日本のブランドには情緒的価値が希薄であると指摘している。

これまで、中級市場をメインにやってきた企業がプレミアム市場で成功するのは至難の業であるが、今後はなんとかやりきらなくてはならないのだろう。最近の取組で、このような取り組みで最も目につくのはやはり、レクサスである。海外では中級ブランドとして成功を収めているLexusを2005年に日本ではプレミアムブランドとしての展開を始めた。競合ターゲットは、BMW、メルセデス、アウディといったところだ。この取り組みの中では、立派なショールームを作り、きちんとした対応をするととにも、従来にはないメンテナンスサービスを提供遠藤氏の指摘する物語を重視している。

さて、ここで注目したいのは、この情緒的価値は消費材に限ったことかという話だ。

◆生産財におけるプレミアム

生産財では、当然ながら、機能的な価値を徹底的に追及する。機能的価値がその商品を使う顧客のビジネスの生産性に直結するためだ。ところが情緒的価値がないかというと決してそんなことはない。たとえば、信用である。

みなさんの会社にもいると思うが、顧客からの指名されるプロジェクトマネジャーというのは必ずいる。これは機能的価値が評価されているようにも思えるが、マネジメントは技術と比べると複雑であり、技術者が指名されるよりははるかに情緒的価値が高い。

ある企業が、この点に注目をし、指名されるプロジェクトマネジャーのコンピテンシーやスキルに着目し、プロジェクトマネジメント標準の中にプロセス、および、コンピテンシーとして含めたところ、要件定義の問題が発生したプロジェクトが当初の70%から、20%まで削減できたという事例がある。

これこそ、プレミアムである。このシリーズでずっと述べてきているディライトとプレミアムというのは強い関係がある。

ディライトを提供できるのはプレミアムはプロジェクトなのだ。

2008年4月18日 (金)

【補助線】上司に任せる

 自身が権限を持たないので、できることしかできない

というプロマネがたくさんいる。これはある意味で真実だ。これから内部統制も厳しくなっていく中で、ここをはずすことはできない。

ただ、ひとつ考えてほしいことがある。

みなさんは、部下に任せるということは普通にやっていると思う。では

 なぜ、上司やステークホルダに任せないのか?

部下に任せることと、上司に任せることの間には2つの決定的な違いがある。ひとつは、部下に任せる多くのことはプロマネ自身が実行することもできる。しかし、上司に任せることの多くは上司にしかできないことだ。

上司にしかできない理由は、まれに業務遂行能力、スキルなどに依存するが、ほとんどのケースは権限の問題である。つまり、業務そのものはできるのに、権限がないからできない。これがプロマネが権限にこだわるひとつの理由にもなっている。

もう一つの違いは、部下には程度の差こそあれば、命令、あるいは指示、あるいは指導ができる。しかし、上に任せる場合にはこれはできない。どのようにやるかは上司の判断に任せる必要があるし、結果の是非についてもある程度上司に任せざるを得ない。

整理すると、上司に任せる場合には

(1)自身はできないことを任せる
(2)判断そのものを任せる

の2つが求められる。

こうなってくると、「お山の大将」的なリーダーは到底、任せようなどとは思わない。結果、何をするかといえば

(1)できる範囲でやる
(2)あなたの責任でやってくれと投げ出す

である。いずれも箱からでないでできることだ。これでは話にならない。

では、どうすればよいか?答えは簡単だ。

プロマネ(自身)が考えているとおりに、上司が「自発的に」動くようにする

ことだ。これには2つの問題がある。ひとつは、上司にそのように動こうと思わせるにはどうしたらよいかだ。もう一つは、上司が考えたことが本当にできるかどうかだ。

後者についてはある意味で、メンバーに任せるよりは簡単だ。プロマネの上司といえばおおよそ課長級で、課長級となるとそれなりに能力がないとなれないからだ。

ここで、プロマネの中には、上司の「無能さ」を批判する人も少なくないが、フェアな立場できいていると、だいたい、前者がきちんとできていない。したがって、思った通りには動いてくれず、その不満を言っている人が多い(もちろん、中にはピーターの法則を絵に描いたようなマネジャーもいるけど)。

ということで、上司に任せるための問題は、

上司をどのように動かすか

にかかっている。このときに、正論を言えば動く(べきだ)と思っているようでは、永久に動かすことはできないだろう。つまり、説得などの何の役にも立たない。上司には上司のキャリアがある。上司だってあなたと心中したいとは思っていないのだ。

そこで出てくるキーワードが「影響力」である。影響力が発揮できれば、上司は動く。もちろん、上司以外のステークホルダにもこれまで述べてきたことはすべて当てはまる。

上司に任せるために影響力を身につけよう!これも一種にリーダーシップである。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。