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2021年1月12日 (火)

【コンセプチュアル講座探訪】ティールな組織を創る~ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高い組織を作る

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_course/
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Occ

探訪する講座

ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高い組織を作る~VUCA時代のマネジメント

【解説】

◆ティールで注目される自律分散型組織

ティール組織が注目されて以来、日本でも自律分散型組織に関心が高まってきています。一方で、コンセプチュアル・マネジメントにとってもコンセプチュアルな組織を創るという点で、ティール組織を創ることは目標の一つになっています。

ティール組織の特徴である

(1)セルフマネジメント
 指示に従うのではなく、一人ひとりが自分の判断で行動し、成果をあげていく
(2)ホールネス
 個人のありのまま(全体)を尊重し、受け入れることを重視する
(3)進化する目的
 会社のビジョンや事業、サービスは、社員の意思でどんどん進化する

の3つの要素が示されています。これらの条件は、VUCAワールドのマネジメントに必要な条件の他なりません。その意味でティール型の組織マネジメントはVUCAの時代のマネジメントの有力な方法だと考えられます。

ティール組織組織の実現方法は、やはり、一人ひとりが自分の判断で行動し、成果をあげていく自律分散型組織を真っ先に思い浮かぶからでしょう。

一方で、自律分散型の組織をうまく実現している企業を見ると、

・構成員の数が数千名まで
・比較的、単純な事業構造を取っている

の2つの特徴があるように思いますし、経験的には、例えば基幹事業が4~5個あり、一つの事業を500人以上のメンバーで実施している企業を想像してみると、あまりうまく行くイメージはありません。多くの企業が、フレデリック・ラルー氏のいう達成型や多元型の組織に留めている理由はここにあるように思います。


◆ティール組織の実現方法

しかし、ティール組織の実現方法は自律分散型だけだとは限りません。

セルフマネジメント、ホールネス、進化する目的という3つの要素には組織形態、特に組織階層の有無に対する条件があるわけではありません。この3要素を考えたときにもっとも直線的に結びつくのは上で述べたように階層のない自律分散型ですが、階層が必要だと考えた場合、有効な方法の一つは、ミドルアップダウンだと思われます。

ミドルアップダウンは

「トップと一般社員の中間に位置するミドルが主体的に動き、第一線で働く現場の声を吸い上げて経営に提言したり、経営者が発信しているメッセージをわかりやすく一般社員に伝えたりする役割を担うことによって経営成果を高めていこうとするマネジメント方式」

です。

この方式は、もともと日本で生まれたものです。トップマネジメントが弱かった日本企業が高度成長期に現場主義と相まって、ミドルマネジメントが現場を支援することによって成長を支えてきた概念です。ただグローバル化を始めとして、経営環境が複雑になり、対応が難しくなってきました。一方で、トラッカーの唱えたマネジメントにさまざまなオプションが生まれ、トップダウン経営が主流になる中で影が薄くなってきました。

しかし、VUCAの時代を迎え、トップダウンの経営には限界があることがはっきりしてきました。経営環境の変動が激しく、トップが素早く判断しても、現場が動く頃には状況が変わっているといったことが頻繁に起こっているためです。

そこで、現場の判断を重視するOODAのような方法に移っていこうとしています。

ただ、VUCAな世界で激しい変動に経営として速やかな対応していくには、目の前の自体に対応していく現場マネジメントと同時に、現場の活動を経営成果にしていくための大きな方向性を調整していくことが必要です。

これを継続的改善のような発想で、現場だけで行うのは非常に難しく、それがティール組織へのハードルになっているものと思われます。これは高度成長期に見られたボトムアップと大きな違いです。これはOODAに見られるように、ホールネスと目的の進化が不可欠です。

このような継続的な進化をしていくには、自律分散型より、ミドルアップダウンを復活させることが現実的です。組織階層に抵抗があれば、トップは戦略や事業に置き換えて考えてみてください。戦略や事業を経営成果に直結するように調整していくのがミドルマネジャーの役割で、その方法としてミドルアップダウンが機能する組織です。

VUCAの時代には、以上ようなミドルアップダウンの組織が求められます。おそらく、こういう形のマネジメントは日本人にしかできないと思われます。そして、ホールネスと目的の進化を加えたティール型の現場マネジメントには、ミドルマネジメントのコンセプチュアルスキルが不可欠です。

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関連記事はこちら 【PMスタイル考】第170話 VUCA時代のプロジェクト組織にはティールが不可欠だ
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◆講座の目的と構成

本講座は、VUCA時代に適したマネジメント方法としてミドルアップダウンに着目し、ミドルアップダウンでコンセプチュアルな組織活動を実現していく方法を学びます。

本講座では、ミドルマネジャーや、この先ミドルマネジャーになっていく人が

・コンセプチュアル・マネジメントという考え方を理解する
・ミドルアップダウンというマネジメントの方法を学ぶ
・ミドルアップダウンにより、コンセプチュアル・マネジメントの実現を学び、自らの実践方法を考えること
・ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高いティール型の組織を創る方法を考えること

の4つを目的としています。

そのために、これまでのコンセプチュアルではないマネジメントの問題点を理解した上で、コンセプチュアルなマネジメントのポイントとして以下6つのポイントを学びます。

・主観を重視した方針の決定
・抽象的な方策考察と具体的な行動の決定
・大局的視点による現場と経営方針の擦り合わせ
・既存の前提条件の見直し
・顧客や社外ステークホルダーの概念的理解
・自発的に「考える」ことを支援するコミュニケーションをする

そして、これらのマネジメントを実施するために、ミドルアップダウンが有効であることを説明し、具体的な推進方法を学び、体験します。

さらに、コンセプチュアル・マネジメントが何をもたらすかを学んだ上で、自分自身のマネジメントスタイルの中に取り込んでいく方法を考えます。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ミドルアップダウンによりコンセプチュアルスキルの高い組織を作る
                 ~VUCA時代のマネジメント◆(7PDU's)
 日時・場所:【ZOOM】2021年 02月 03日(水) 13:30-17:00、
               02月 04日(木) 13:30-17:00
      ※ZOOMによるオンライン開催です。
      ※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います
 講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)MBA
 詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_management.htm
 主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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 【カリキュラム】                     
 1.コンセプチュアルな視点から自組織のマネジメントを振り返る
 2.コンセプチュアルなマネジメントの6つのポイント
 3.ミドルアップダウンによるコンセプチュアル・マネジメントの実践
 4.コンセプチュアルなマネジメントの5つの効果
 5.自身のコンセプチュアル・マネジメントの実践方法を考える
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1.コンセプチュアルな視点から自組織のマネジメントを振り返る
  【講義】振返りの視点
  【個別ワーク】意思決定の迅速さの視点からの振返り
  【個別ワーク】価値創造の視点からの振返り
  【個別ワーク】顧客視点からの振返り
  【ワークショップ】問題を整理する
2.コンセプチュアルなマネジメントの6つのポイント
  【講義】主観を重視した方針の決定
  【講義】抽象的な方策考察と具体的な行動の決定
  【講義】大局的視点による現場と経営方針の擦り合わせ
  【講義】既存の前提条件の見直し
  【講義】顧客や社外ステークホルダーの概念的理解
  【講義】自発的に「考える」ことを支援するコミュニケーションをする
3.ミドルアップダウンによるコンセプチュアル・マネジメントの実践
  【講義】ミドルアップダウンとは
  【講義】ミドルアップダウンのデザインの考え方
  【講義】ミドルアップダウンによるコンセプチュアル・マネジメント
  【ワークショップ】コンセプチュアルなマネジメントの実践方法を検討する
  【発表】コンセプチュアルなマネジメントの実践方法
4.コンセプチュアルなマネジメントの5つの効果
  【講義】生産性が高まる
  【講義】新しいサービスや製品が生まれる
  【講義】自社と顧客の統合的関係が実現される
  【講義】自主的に行動できる社員が育つ
  【講義】プロジェクトで組織を成長させる
5.自身のコンセプチュアル・マネジメントの実践方法を考える
  【講義】ミドルアップダウンによるコンセプチュアル・マネジメントへの取り組む
  【個別ワーク】明日から実践できるコンセプチュアル・マネジメントの仕組み考案

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。