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2013年1月

2013年1月 4日 (金)

【戦略ノート304】プロジェクトデザインはリーダー、計画はマネジャーが行う

Fukakujitu

◆リスクと不確実性の違い

リスクと不確実性はしばしば同じ意味で使われているが、大きな違いがある。その違いとは、リスクはあくまでに確率事象であり、母集団における分布が過去の経験で分かっている。これに対して、不確実性の場合には母集団すらわからないことだ。

たとえば、こういうことだ。ある作業が遅れるかもしれないとする。その作業の方法がはっきりわかっている。遅れる理由は担当者のスキル不足で、十分なスキルを持つメンバーを担当させられない可能性がある。この場合の母集団はその作業に必要なスキルを持つメンバーであり、その中でスキル不足な人の割合がリスクになる。たとえば、過去の実績で判断すると、10人の内の3人だと今の計画では予定通り作業が終わらないとすれば、遅れが発生するリスクは30%ということになる。

ところが、別の作業はどのようにしてよいか分からないとしよう。この場合、どの範囲で遅れる確率を考えればよいか分からない。つまり、母集団が分からないのだ。これはリスクではなく、不確実性である。

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2013年1月 3日 (木)

≪サプリHNY≫古い船で新しい海に出ていく

Fune1古い船には新しい水夫が乗り込んでいくだろう(吉田拓郎、シンガーソングライター)

◆古い船を動かせるのは、新しい水夫だ

今回のサプリは、日本のフォークソングの大御所 吉田拓郎のシングルデビュー曲「イメージの詩」の一節。1970年に発売された詩である。1970年といえば、戦後の復興からの高度成長が一段落した時期で、次の新しいものが模索された時期だ。連合赤軍のように、それまでとは違った社会体制を目指す活動も出てきた。今、思えばこの時期の乗り越え方がそのあとのバブルの崩壊から失われた20年を引き起こした原因を作っているようにも思える。

その中で、ソフトな表現の詩で変革を訴えたのが吉田拓郎というシンガーソングライターで、その代表作だといってもよいのがこの「イメージの詩」である(世の中的には、「結婚しようよ」とか、「旅の宿」ですが)。このサプリのフレーズの後に、古い船を動かせるのは古い水夫ではなく、新しい水夫だ。なぜならば、古い水夫は古い船で新しい海に出ていく怖さを知っているからだといった歌詞が続く。

今、まさにこのメッセージをかみしめたい時代になっている。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。