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2015年7月24日 (金)

【イノベーターのためのコンセプチュアル思考術(1)】コンセプチュアル思考とは実践のための思考法

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_thinking/
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◆コンセプチュアル思考とは

イノベーションを実現するには、新しいことを考えることが欠かせない。これを否定する人はいないと思います。では、どのような思考が必要なのでしょうか?

この連載では、イノベーションに必要な思考法として、コンセプチュアル思考を取り上げ、どのようにイノベーションに結び付けていくかを考えてみたいと思います。

コンセプチュアル思考ってなんだ、聞いたことないという方もいらっしゃると思いますが、一言でいえば

 クリエイティブシンキング+ロジカルシンキング

です。



◆クリエイティブシンキングとロジカルシンキング

クリエイティブシンキングは枠組みにとらわれない自由な思考法です。そのために、クリエイティブシンキングの特徴には以下のようなものがあります。

拡散的:自由にアイデアをできるだけ出す
大局的:ものごとを「全体」としてとらえる
抽象的:抽象的なアイデアを出す
主観的:主観を大切にし、絶対的な答えを求めない
直観的:直観からアイデアを生み出す
長期的:アイデアの時間幅を重視する

これに対して、ロジカルシンキングでは(論理的に)物事を整理・分析し、考えます。そのため、以下のような特徴があります。

収束的:アイデアを絞り込んでいく
分析的:ものごとを細かく分析してとらえる
具象的:アイデアを具体的にしていく
客観的:誰からも正しいと思われる答えを求める
論理的:論理からアイデアを導出する
短期的:アイデアの正しさを重視する


◆思考+実践の思考法

これから分かりますように、ある意味でこの2つの思考法は相反するものですが、実は新しいアイデアを生み出す場合に、クリティカルシンキングだけでは不十分なことがよくあります。

たとえば、拡散的にアイデアを出すのはいいのですが、絞り込みをうまくやらないと、机上のアイデアに終わってしまいます。あるいは、全体とし捉えるのは新しい視点を持つために重要なのですが、一方で、分析的な視点を持っていなくては全体をみて出てきたアイデアを実践できるものにすることは難しいでしょう。

もうお分かりだと思いますが、イノベーションという活動は机上の活動ではありません。アイデアとして考えたことを、実践して初めてイノベーションになります。

つまり、コンセプチュアル思考は思考と実践のための思考法なのです。言い換えると、相反する2つの思考法を組み合せて、統合し、より思考と行動を行おうとする思考法です。

次回は、コンセプチュアルスキルの全体像についてもう少し具体的に述べてみたいと思います。

◆コンセプチュアルスキル講座のご案内

PMstyleではコンセプチュアルスキル講座を開催しています。

レベル・分野に分けていくつかの講座を開催していますが、今回ご紹介するのは、コ
ンセプチュアル思考の講座です。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆コンセプチュアル思考~見えないものに挑む思考法      ◆(7PDU's)
  日時:2015年 07月 31日(金)10:00-18:00(9:40受付開始)   
  場所:銀座ビジネスセンター(東京都中央区) 
  講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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  【カリキュラム】                     
  1.思考をコンセプチュアルにする思考法
  2.思考をコンセプチュアルにする思考ツール
  3.コンセプチュアルな思考を妨げるもの
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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。