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2013年6月28日 (金)

≪サプリ367≫高業績なマネジャーはアジリティが高い

アジルなマネジャーは明晰な方向感覚を発揮して速やかに決断を下し、部下が提起した問題に丁寧に対策を講じ、会社の価値感に沿った行動をする(エイドリアン・ゴスティック、コンサルタント)

Supple_2【成分】
◆アジリティが業績評価の指標に
◆「あるマネジャーの行動
◆とりあえず、やってみる
◆手持ちの情報で方向性を示す
◆リスクの管理から変化の管理へ

【効用】
・PM体質改善
  創造力アップ、計画力アップ、実行力向上、顧客説得力アップ、問題解決能力向
上、リスク管理力アップ、
・PM力向上
  チームをまとめる力の向上、ビジネスセンスアップ、リスク対応力向上
・トラブル緩和
  モチベーション向上、チームの士気向上

このサプリの購入はこちら。 

http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/09/P0000985.html

【解説】

アジャイルがいよいよ本格化してきました。イロモノの域は超え、重要なミッションのプロジェクトでも使われるようになってきています。アジャイルを開発に適用する場合のメリットは仕様の柔軟性です。これまで投機的な仕様決定をしていたことと比較するとアジャイルでは延期的な意思決定が可能になり、手戻りがなくなり、結果として開発期間の短縮にもつながることが期待されています。

現場はそれで俊敏化しますが、実はプロジェクトのスピードに影響を与えるのは現場の生産性だけではありません。意思決定のスピードがあります。特に、組織の意思決定のスピードです。本来はそれも含めて生産性なのですが、工数ベースでしか生産性を管理していない組織では顕在化していない問題になっています。

もう5年くらい前になりますが、機会があってプロジェクトの手待ち時間を調べたことがあります。顕著に出てきた傾向は、なんらかの事情で変更があったプロジェクトを変更がなかったプロジェクトと比較すると、手待ち時間は平均して3倍近く生じていたことです。3倍のうちの2倍はプロジェクト外の意思決定に起因するものでした。

さらに面白いことに、1回の変更があったプロジェクトと2回以上の変更があったプロジェクトではさほど手待ち時間が変わりませんでした(2回で1.3倍、3回で 1.5倍程度)。これを細かく分析していくと、2回目、3回目で出てくるロスはほとんど現場に原因がありました。現場の作業に混乱が生じ、それが一時的に手待ちが生じていました。

これは何を意味しているのでしょうか?おそらく、変更への対応の慣れだと思われます。つまり、一度変更があると、そのプロジェクトは変更があるプロジェクトとして認識され、実際に変更があっても比較的スムーズに対応できるようです。言い換えると、変更に対応する準備ができているわけです。

今、求められているのは2回目からではなく、1回目からそのような対応ができる体質です。

そんな問題意識で書いたサプリです。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。