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2012年8月29日 (水)

【インターパーソナルスキル・エンジン】第6回 コンフリクトの解消と合意形成(最終回)~協調型交渉

Kyotyou◆協調型交渉の特徴

前回、競争型交渉と譲歩について、その進め方を説明した。

今回は、最終回として、最後に協調型交渉について説明しよう。

協調型交渉が、競争や譲歩と根本的に異なるのは、資源を限定しないことである。パイを大きくするという言葉があるが、資源を分配するにしろ、資源を大きくしてから分配しようと考える。

そして、相手と共有する目標を追求する。交渉の動機は、共同で成果を最大にすることにある。


◆協調型交渉の原則

協調型交渉には原則がある。まず、もっとも大切な原則は

・情報の自由な流れを確保する

ことである。競争型ではいかに情報を隠すかがポイントの一つになるが、協調型交渉では、情報を隠すと共通の目標の追及にマイナスとなる。

その上で、

・相手の真のニーズと目的の理解に努める
・両者の共通点を重視し、違いを最小限にする
・双方のニーズと目標に合致する解決策を探る

といった原則を守る必要がある。


◆協調型交渉のプロセスと成功のポイント

協調型交渉のプロセスは以下のようなものになる。

(1)問題点を特定し、その意味を明らかにする
(2)問題点を理解し、利害とニーズを明らかにする
(3)問題点に対する選択肢を編み出す
(4)その選択肢を評価し、選択する

協調型交渉プロセスのもっとも重要なポイントは、問題点に対する選択肢を生み出す部分にある。ここでは、以下のような方向性が考えられる。

・パイを大きくする
・互恵
・補償をする
・コストを削減する
・橋渡しとなる解決策の発見

そして、このプロセスを成功させるには、

・共通の目標ないし方針の存在する
・問題解決能力に自信を持つ
・自分の立場と相手の考え方の妥当性を信じる
・共同検討への意欲と傾注
・相手を信頼する
・明快かつ正確なコミュニケーション
・統合型交渉の力学を理解する

などが必要である。


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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。