≪サプリ292≫ニーズを察し、潜在的なニーズを探し出す
デザイン思考の仕事とは、他人の意見を聞くのではなく、他人の立場、ニーズを察するのです。デザインする側が観察を通じてユーザ自身の気づいていない潜在的なニーズを探し出すのです (棚橋弘季、コンサルタント)
【成分】
◆デザイン思考
◆デザインと設計
◆プロジェクトのデザイン
◆ニーズと要求は別物
◆ニーズを要求として出せないという前提が重要
【効用】
・PM体質改善
PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
モチベーション向上
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【解説】
PMstyleでは、「プロジェクトデザイン」という言葉をずっと使っていますが、なかなか、理解してもらえません。デザインという言葉を使っている理由は、計画という言葉に手垢がついているからです。
計画という言葉は、一般的に
・活動の構想をする構想計画
・活動の計画をする基本計画
・活動の実施を計画する実施計画
の3つの計画を総称する言葉です。ところが、プロジェクト計画という言葉は、ほとんど実施計画の意味で使っています。
そこで、計画という言葉を使わずに、この3つの計画を作る言葉を指す言葉として、デザインという言葉を使っています。
構想計画とか、基本計画は、決める計画です。プロジェクトを構想する(顧客に提案する)ということは、相手のニーズを「察して」、そこからスタートします。
ところが、なぜか、察することより、聞くことが重視されます。その理由は2つあるように思います。一つは、責任転嫁です。つまり、聞いておけば後で別のニーズが分かったとしても相手に責任を押し付けられます。そして、もう一つ、より重要な理由は相手はニーズをすべて把握しているということです。
これは幻想です。たとえば、みなさんが自分の家を建てることを考えてみてください。いろいろなモデルハウスを見たり、雑誌で調べたり、知人に聞いたりしながら、イメージを固めていくと思いますが、自分のニーズをすべて把握できることはまず、ないと思います。
このニーズを察し、実現するために建築家がいるわけですが、これとまったく同じで、顧客のニーズを察し、実現するためにプロジェクトエンジニアや、プロジェクトマネジャーはいるわけです。
そんな問題意識で書いたサプリです。
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