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2011年9月 1日 (木)

≪サプリ281≫グローバリゼーションとはローカリゼーション

グローバリゼーションとはローカリゼーションでもある  (遠藤功、早稲田大学ビジネススクール教授)

【成分】
Supple ◆グローバル化するとは?
◆同じ方法で仕事をすることがグローバル化ではない
◆X論とY理論、あるいはセオリーZ
◆日本は地域ではない

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【効用】
・PM体質改善
PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
モチベーション向上


【解説】
今、多くの日本企業ではグローバル化が最大の関心事になっています。その中に、そんなに大きな問題ではないかもしれませんが、プロジェクトマネジメントの問題も出てきます。

プロジェクトマネジメントが普及し始めたころ、多くの人がグローバル化の議論をしていました。世界標準なので・・・

ただし、この認識は半分は誤りで、認定プロフェショナルの数でいえば、PMP(R)はEUを中心に活動しているIPMA(International Project Management Association)のICBの認定プロフェッショナルの数の倍程度に過ぎず、アメリカの影響範囲での世界標準に過ぎなかったわけですが(現在はほぼ同数になっています)。

それはともかく、日本ではグローバル標準とグローバル化、標準化というのがごちゃまでになっているように感じていました。横並びを重視する日本らしいといえば、らしいのですが、グローバル化するには同じ方法で仕事をしなくてはならないという錯覚に陥いりがちです。その延長線上で、PMBOKで同じようにマネジメントしないとだめだという議論になっていきました。

これは間違いです。プロジェクトマネジメントは、成果の管理が基本です。つまり、成果の管理方法さえ明確にし、共通化しておけば、作業の管理方法などは全く共通化する意味はありません。

錯覚と書いたのは、この点の錯覚です。いまだに抜け切れていないと思っていますが、当時の日本のプロジェクトマネジメントは、人の管理とプロセスの管理ばかりしていたわけです。これは本末転倒で、定常業務として、人(組織)やプロセス(工程)の管理ではうまくいかないので、わざわざプロジェクトにしてプロジェクト管理をしているわけです。

つまり、日本のプロジェクトマネジメントのグローバル化はこれとは全く逆の発想で行われてきたわけです。これが如何に愚かなことかというのは、米国のグローバル企業の日本のブランチを見ているとよく分かります。全くと言っていいくらい、パフォーマンスが出ていません。多くの企業が日本はお荷物だと認識している。

こうならないためには、ローカリゼーションありきのグローバル化に取り組んでいく必要があります。プロジェクトマネジメントの分野でもまだ、遅くありません。残念ながら、仏作って魂入れずの状態の企業がほとんどですから。

そんな思いで書いたサプリです。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。