アジャイルプロジェクトマネジメント入門(2)~アジャイルの前提
◆アジャイルの前提
アジャイルプロジェクトマネジメントには、原則や価値があるが、それ以前に「前提」がある。この前提は、アジャイルプロジェクトマネジメントの手法に関わらず、つまり、ジムハイスミスのAPMであって、SCRUMであっても同じように成り立つ。その多くは、精神的なものであり、アジャイルマインドと呼ぶことにしよう。
アジャイルマインドがもっとも象徴的なのは、リスクに対する態度(スタンス)である。プロジェクトマネジメントにとってリスクは敵である。そして、組織を上げて、徹底的にリスクと戦うのはプロジェクトマネジメントだといっても過言ではない。
アジャイルでは、リスクに対してどのような態度をとるのか?「戦わない」という態度である。もし、手元に今取り組んでいるプロジェクトのリスクリストがあれば、取り出して眺めてみてほしい。プロジェクトのタイプにもよるが、ITのようなプロダクション(生産)型のプロジェクトだと、リスクの7~8割は上位組織、顧客、社内関係部門、プロジェクトメンバー、ベンダーなどのステークホルダとの利害関係がリスクの源泉になっているのではないかと思う。
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