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2010年4月20日 (火)

PMサプリ216:戦略的に考え、自分なりの仮説を明らかにしたうえで行動する

戦略的に考え、自分なりの仮説を明らかにしたうえで行動することは、企業に属するビジネスマンなら皆誰しも強く求められる基本的なスキルである(平井孝志、経営コンサルタント)

【成分】

◆海図を描き続ける
◆戦略的マネジメント
◆戦略には、What、How、Why、Who の4つの要素がある
◆戦略と戦術という整理は一つの視座からのもの
◆戦略マネジメントではすべての人が自分の戦略を決める必要がある
◆戦略には不確実性がある
◆戦略策定には仮説が重要
◆プロジェクトマネジメントからみた戦略

【解説】

今回のサプリは、いつもと少し、違ったメッセージをお届けします。戦略の話は元来概念的な話ですので、意図的に少し、抽象的な書き方をしています。想像を膨らませながら読んで頂ければと思います。

戦略という言葉はみんなが知っている言葉でありながら、ほどんどの人は自分とはあまり関係ないと思っている言葉です。確かに、戦略というと経営戦略をイメージしますので、多くの人が、戦略上、自分のすべきことは、上司が戦略をかみ砕いて指示しているはずなので、上司のいうことに従っていればよいという発想になることは分からないでもありません。

しかし、これは誤解です。戦略を実行するためには、組織の末端までが、戦略的に行動しなくてはなりません。なぜならば、戦略実行では、戦略で達成したい目標を企業全体に分割することを基本としているため、部門や個人に至るまで、経営の戦略目標の一端を担う目標設定を要求されるからです。違う見方をすれば、すべての業務は戦略に対して何らかの貢献を求められており、貢献するには業務を戦略的に計画する必要があるからだとも言えます。

いずれにしても、戦略をもって経営をしようとしている組織に所属している限り、新入社員でも戦略に対する一定の理解と、戦略的な思考/行動が求められるわけです。まず、このことを意識して欲しいなと思います。

戦略的な思考/行動の中で、ポイントになってくるのが、「不確実性」への対処です。戦略の目的は競争に勝つことですが、競争とは競合との勝負であるとともに、時間との勝負でもあります。似たような商品であれば早く市場に出した方が勝ちます。開発時間を短くすることはコストダウンにつながり、価格競争で優位に立てます。戦略を実行しようとすると時間が重要なファクターになり、不確実性なままに先に進んでいく必要があることが多くなります。

不確実性なままで先に進むときに、問題になるのが「仮説」です。はっきりしない状況の中で、如何に妥当な仮説を作ることができるか、そして仮説が不適切であることが分かったときに如何に早く仮説を修正できるか、これが戦略実行の鍵を握っています。

戦略を意識する、そして、自分の中で仮説をきちんと立てて仕事を前倒しに進めて行く。そんなプロジェクトの運営をしたいものです。そんな思いで書いたサプリです。

【効用】
・PM体質改善
  アカウンタビリティ向上、リーダーシップ発揮、問題解決能力向上
・PM力向上
  チームをまとめる力の向上、リスク対応力向上
・トラブル緩和
  チームの士気向上

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。