【補助線】プロジェクトリーダーがやる気になるための持論
◆メンバーのやる気の源泉はリーダーのやる気
こんな記事をPM養成マガジンのマイナーなコーナー「PMコンピテンシーを高める一冊の本」に書きました。
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プロジェクトマネジャーで、メンバーのやる気を気にする人が多いが、それよりも問題なのはプロジェクトマネジャー自身のやる気だ。
常にハイテンションのプロジェクトマネジャーだとメンバーがつかれてしまうといったことを言う人もいるが、プロジェクトマネジャーにやる気がないのに、メンバーがやる気まんまんなどといったプロジェクトなどまず、お目にかからない。
プロジェクトマネジャーは自身のやる気をうまくコントロールしなくてはならない。
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これは、神戸大学の金井壽宏先生の書かれた「やる気攻略法」という本の書評として書いたものです。この本では、モチベーションの高め方を実践家の事例を通じて考えています。
ワークモチベーションは誰にとっても身近なテーマで真剣に仕事に取り組んでいる人であれば、必ずといってよいくらい持論を持っているテーマです。
みなさんは、プロジェクトリーダーとして自身の持論を持ち続けるにあたって、どんな持論をお持ちですか?
◆好川のリーダーとしてのモチベーションを高めるための持論
ちなみに僕は、自分の活動に常に意味付けをしながら、プロジェクトを回していくようにしています。「やらされ」のプロジェクトでも考えてみれば、何か意味があるはずです。
それは、プロジェクトマネジャーとしてのキャリアを深める、スキルを向上させるといった個人的なことではありません。
僕はキャリアアンカーが僕のキャリアアンカーは「創造」ですので、よけいにそう感じるのかもしれませんが、自分がこのプロジェクトで何らかの社会貢献できるということで、モチベーションをコントロールしています。
僕のセミナーを聞かれた方は、僕が異様に「プロジェクトの目的」にこだわっていると感じられている方もいらっしゃると思いますが、これも根っこは同じ話です。
(注)キャリアアンカーとは、キャリアを選択する際に最も大切な他に譲れない価値観や欲求のことで、有名なのは、エド・シャインの提唱した5つである。
自律:組織に属さず、何事も自分の力でやろうとするタイプ
創造:自分自身の何か(製品、会社、サービス)を生み出したいタイプ
技術・職能:スキルを中心に自分キャリアを作っていくタイプ
安定:キャリアの安定に何よりも関心を持つタイプ
管理:組織の中で、より管理・統制できる地位への出生に関心を持つタイプ
◆みなさんの持論を共有しましょう
このテーマについて、みなさんがお持ちになっている持論を共有しませんか?コメントに書き込んでもらえるか、あるいは、好川まで直接、メールをください。メールの場合は公開してよいかどうかも書いておいてください。
ここで、みなさんの背中をおすために、持論とは何かを整理しておきたいと思います。
金井先生は、ビジネスインサイト誌で、「持論とは」ということでこんな定義をされています。
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持論とは、学者が構築する公式の理論とは異なり、実践家が意識的にせよ無意識にせよ実際に用いているセオリー(theory-in-use)を指す。
金井壽宏「ワーク・モティベーション論における古くて新しい展開 -経営学における持(自)論アプローチのモティベーション論への適用-」、ビジネスインサイト、No.55 より抜粋
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多くの皆様は、モチベーションの問題に限らず、なにがしかの持論をお持ちではないかと思います。
持論のイメージがわかない人はぜひ、この本を読んでみてください。多くの実践家のモチベーションに関する事例が紹介されています。
どうすれば持論を整理できるか、見当のつかない人は以下の記事を読んでみてください。持論を発見するステップになりうるエクスサイズを紹介してあります(金井先生の作られたものです)
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