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2007年8月20日 (月)

【補助線】前提条件を合意する

プロジェクトが満たすべき前提条件
https://mat.lekumo.biz/ppf/2007/07/post_ee2b.html

の続き。プロジェクトが満たしているべき前提条件が実は満たされていなくて、プロジェクトでひどい目にあったことがある人は多いと思う。しかし、意外なことに多くの人は、同じ過ちを繰り返す傾向がある。

なぜだろうか?

はっきりしているのは、「問題はなかったことにしよう」という態度だ。

 問題はなかったことにしよう
  https://mat.lekumo.biz/ppf/2007/06/post_3fc7.html

プロジェクトが満たすべき前提条件で述べたように、前提条件の崩壊の多くはプロジェクト環境の問題である。つまり、本来、整備されているべき環境が整備されていない。社内調整ができていない、ベンダーとの調整ができていない、顧客との調整ができていない、などなど。

これらはいずれもかなり本質的な問題である。言い換えると、組織にとって「大問題」なのだ。にも関わらず、組織としての問題はなかったことにし、「プロジェクトマネジャー」の問題として済ませてしまう。しらっとして

 「弊社の問題の一つはプロジェクトマネジャーのコミュニケーション能力不足です!」

などといっているわけだ。

例えば、社内で特定の人材のプロジェクト配置の調整がつかないという事態が、プロジェクトマネジャーのコミュニケーションの方法で解消するはずがないことくらいすぐにわかる。というより、そういっているプロジェクトマネジャーの上司自身、そんなことはよくわかっているのだ。ところが、プロジェクトの前提条件の崩壊の原因というのはパンドラの箱だ。あけてはならないのだ。それで「コミュニケーションの悪いプロマネ」という犠牲者が作られるのだ。

では、このような問題に対して、プロジェクトマネジャーはどう対応すればよいのか?

 前提条件を明確にし、上司(プロジェクトスポンサー)と合意する。

これしかない。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。