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2012年7月13日 (金)

≪サプリ322≫感情的なベネフィットを重視する

ミッションは、機能的なベネフィットと感情的なベネフィットに基づく
                            (並木裕太、フィールドマネジメント代表取締役)
Supple

【成分】
◆イチローのミッション
◆プロジェクトにおけるミッションとベネフィット
◆信頼構築には感情的なベネフィットが重要
◆感情的なベネフィットによる知覚品質の実現

 

【効用】
・PM体質改善
顧客感度アップ、顧客説得力アップ、バランス感覚の洗練
・PM力向上
プロ意識の向上
・トラブル緩和
モチベーション向上

このサプリの購入はこちらから!1か月分、500円です。

【解説】

マーケティング用語に知覚品質という言葉があります。顧客が感じる品質です。もう少し正確にいえば、各自の購入目的に照らして代替品と比べた際に知覚できる品質や優位性のことです。たとえば車であれば、次のような視点で総合的に判断されます。
・性能
・オプション機能
・信頼性
・耐久性
・アフターサービス
知覚品質の構成要素には、信頼性や耐久性などの製品品質を決定する要素も含まれていますが、知覚品質がよいことと、製品品質が優れていることとは直接関係がありません。製品品質がよいというのは、あくまでも作り手(提供者)側の話であって、使い手(購入者)がどのように感じるかは別の問題です。

この問題が顕著になったのが、一昨年、米国を騒がせたトヨタのプリウスのリコール問題です。この問題では、ブレーキの効き方が問題になりました。この件に関する記者会見で、トヨタの品質責任者が、品質的には問題がなく、個人の感じ方の問題だといった趣旨の発言をしました。製品品質と知覚品質を混同した発言をしてしまったわけです。そして、知覚品質には関知しない的な発言をしたわけで、当然、大きくたたかれ、信頼と取り戻すのに長い時間を要しています。

B2Bの取引でも知覚品質が重視されるようになってきました。特に、ITのような顧客に提供するものを開発するプロジェクトは開発以外に、サービスの要素が含まれてきます。つまり、最終的に完璧なものを納めればよいという理屈は通用しません。
そこに行く着くまでの過程にも対価があり、それが知覚品質という形で品質に跳ね返ってきます。

これを上げるためには、プロジェクト品質を上げることが必要ですが、その具体的な方法として、機能的なベネフィットだけではなく、感情的なベネフィットについても考えるという方法があります。

今回のサプリはこの問題に触れてみました。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。