2016年8月19日 (金)

【プロジェクトリーダーのためのコンセプチュアルスキルノート(3)】コンセプチュアルなプロジェクトリーダーは常に洞察する

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_note/
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Insight

◆洞察とは

よいプロジェクトリーダーと普通のプロジェクトリーダーの差は、洞察力にあるといっても過言ではない。今回は洞察について考えてみたい。

まず、最初に定義を明確にしておこう。洞察とは

それまで分からなかった新しいつながりを発見し、新しい世界を見出すこと。言い換えると新しいつながりを「見抜く」こと

である。



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【プロジェクトリーダーのためのコンセプチュアルスキルノート(2)】コンセプチュアルなプロジェクトリーダーは常にWHYを考える

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_note/
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Why3

◆プロジェクトはWHATから始まる

今回は、WHYについてである。

プロジェクトマネジメントの基本で習うように、プロジェクトはWHATから始まる。これは事業や業務のオペレーションとして、何をすべきか明確であり、それをスコープとしてプロジェクトとして行うという位置づけによる。そして、最初に決めたWHATでロジェクトを定義し、4W2Hを明確にし、プロジェクトを計画する。

たとえば、製品開発であればビジネスケースが決まったところでプロジェクトが定義され、立ち上がる。





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2016年8月18日 (木)

【イノベーション・プロジェクト・マネジメント(1)】イノベーションのマネジメントとは

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/ipm/
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Innovationproject

◆プロジェクトとイノベーションで考えたいこと

この連載では、多くのイノベーションはプロジェクトやプログラムで行われることから、イノベーションのプロジェクトやプログラムを如何にマネジメントしていくかについて考えてみたい。

初回はイノベーションはマネジメントできるのかという問題について考える。

イノベーションはマネジメントできるのかというのは、散々、議論されてきた問題でありながら、おそらく答えは出ていない。そもそも、イノベーションとは何か、マネジメントとはどういう活動かによっても答えは違うだろうし、ケースバイケースだといわざるを得ないような場合もある。

ここでは、まず、これらの点についてこの連載における定義を明確にしよう。



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2016年8月16日 (火)

【イノベーション戦略ノート:095】人間中心のイノベーション

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Seikatu◆技術中心 vs 人間中心

技術中心のイノベーションの時代は終わった、これからは人間中心のイノベーションだ、そしてその中核になるのがデザイン思考だという声が聞こえ始めてもうずいぶん時間が経つ。この指摘はどうなっているのだろうか。今回はこの問題について考えてみたい。

確かにデザイン思考は普及してきたが、イノベーションの対象が人間中心になっているかというと怪しい。そもそも、人間中心のイノベーションというのはどういう意味なのだろうか。

これがなかなか、表現が難しい。技術中心のイノベーションは新しい技術を開発することにより、新しい価値を生み出すものだ。これに対して、人間中心のイノベーションは人や社会の課題を追求することにより、新しい価値を生み出すものだ。



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2016年8月 2日 (火)

【イノベーション戦略ノート:094】見えないものを見えるようにするイノベーティブ・リーダーシップ

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Race_2◆なぜ、本質は見えないのか

ちょっと必要があって日産の水野和敏氏(現在は華創日本株式会社代表取締役、最高執行責任者COO)の著書

水野和敏「非常識な本質――ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果を創り出
せる」、フォレスト出版(2013)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894515806/opc-22/ref=nosim

をかなり丁寧に読み直した。ちょっと気づいたことがあったので、今回はその話題。


◆日産・水野さんの経験

本質と言うのは一般的には見えない。だから、本質を探すのは難しい。

ここまではいいと思うのだが、問題はなぜ、見えないかだ。水野さんの本で、本質の説明に使われている例がいくつかあるのだが、その一つにカーレースの話がある。カーレースに勝つための本質は、マシンの最高速度ではないというのが水野さんの説。

本質は、平均速度を如何に上げるかであり、そのためには最高速度を上げる方法とは異なるアプローチが必要だという。たとえば、富士スピードウェイでいえば、最高出力で走れるところは全体の18%に過ぎないそうだ。つまり、82%はカーブで、ここを速く走れるマシンの方が勝つ可能性が高いと考えた。

このほかにも、コックピットの作業時間を短縮すれば、大幅に有利になるなど、いくつも勝つためのレースの本質を具体化した方法を考案し、それを実際に投入して、国内耐久選手権3連覇、1992年にはデイトナ24時間レースを含め、全戦全勝という見事な成績を残した。

この際、水野さんが採用した方法はいずれも常識を外れるものだった。だから非常識な本質だと言っているし、非常識だからこそ、本質が見えない。たとえば、最高出力にこだわらないという方法は、関係者はもちろん、レーサーも嫌がる方法だったらしい。だとすれば、誰も見えない方法だということになる。



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2016年7月15日 (金)

【イノベーション戦略ノート:093】要するに何なのか

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Kai◆AもBもCも必要だ、、、

製品のデザインをすると、機能Aが欲しい、Bも必要だ、Cも欲しい、、、という風にどんどん、アイデアが生まれてきて、コストの制約があるので、優先度を決めようという話になることが多い。

このような決め方は本当に正しいのだろうか。これが今回のテーマである。


◆演繹と帰納

論理的にものごとを考えるには、良く知られているように2パターンある。演繹法と帰納法である。演繹法は、前提があり、そこに事実を加えて推論をかさねていく。たとえば、

野菜は栄養がある。にんじんは野菜だ。だから、にんじんは栄養がある。

といった推論を行う。

これに対して、帰納法は前提を立てるのが難しい場合の推論で、多くの事実から類似点をまとめ上げることで、結論を引き出す。たとえば、

リンゴは甘かった。なしは甘かった。ブドウは甘かった。だから果実は甘い。

といった推論を行う。



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2016年7月11日 (月)

【イノベーション戦略ノート:092】洞察の源泉

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Gensen

◆イノベーションと洞察

イノベーションには洞察が必要だ。イノベーションを要求するのは、効率化、売上げ創出、などであり、それをさまざまな視点から実現していく洞察がイノベーションであるといえる。洞察の対象には、市場動向、顧客ニーズ、自社システムや仕組みなどさまざまな要素がある。

これに対して、洞察の源泉、つまり、どのような切り口でイノベーションを見つけるかについてはどうだろうか。

◆源泉の例

たとえば、ロシアのEコマースを考えてみる。1億人を超える中流層の消費者、7500万人のインターネット契約者がいたにも関わらず、小売りにおけるEコマースのは1.5%に過ぎなかった。

ここで、起業家のニース・トンセンはその理由を、郵便システムの信頼性がないことと、クレジットカードが普及していないことだと考えた。そして、オンラインの衣料品店ラモダを立ち上げた。ラモダは、顧客の購入品を自社の物流で配送し、代引きで集金し、ファッションに関するアドバイスまで行った。

この例から分かるように、イノベーションにつながる洞察は、現状をどのように解釈するかである。いわば、本質的な問題は何かという洞察だ。ラモダの例でいえば、中流層が多く、インターネット契約が多いのに、Eコマースの率が低いという事象から、そのような状況を引き起こしている問題を洞察し、

・郵便システムの信頼性の問題
・クレジットカードの普及の問題

の2つを本質的な問題だと考えたわけだ。

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2016年6月30日 (木)

【イノベーション戦略ノート:091】なぜ、大企業ではイノベーションが起こりにくいのか

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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◆組織は戦略に従う

Kouzou

戦略と組織の間には、

「組織は戦略に従う。そして、戦略は組織に従う。」

という関係があると言われる。アルフレッド・チャンドラーが1962年に発表した「Strategy and Structure」において指摘した名言である。(※1)

※1 邦訳「組織は戦略に従う」、ダイヤモンド社(2004)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478340234/opc-22/ref=nosim

これは現在も事業部制において組織ガバナンスの基本になっている。



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2016年6月22日 (水)

【イノベーション戦略ノート:090】顧客の本質的なニーズを洞察する

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Needs1

◆改めて、iPhoneはなぜ成功したのか

iPhoneもそろそろ衰退期に入ろうとしているが、スティーブ・ジョブズが開発したiPhoneを改めて見てみると、やはり最大の特徴は顧客の本質的なニーズを把握していたことに尽きるのではないかと思う。

当時、フューチャーフォン(ガラケー)は成熟期の製品だった。そのため、メーカーは目の前の顧客ニーズに応えることに最大の価値をおいていた。この5~6年くらい、ガラケーの機能はほとんど変わっていない。スマートフォンに投資し、ガラケーにはほとんど投資しなくなったからだが、それでも市場はしっかりと生きている。

そして、機能ということでいえば、スマートフォンが生まれる以前の機能からほとんど変わってないのではないかと思う。つまり、フューチャーフォンにはニーズがあり、そのニーズの本質に到達したくらいのタイミングで、iPhoneが登場し、スマートフォンという新しい製品コンセプトがが生まれたといえる。

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2016年6月13日 (月)

【イノベーション戦略ノート:089】ハイプ・サイクルによりイノベーションのタイミングを考える

バックナンバー http://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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◆ハイプ・サイクルとは

ハイプ・サイクル(hype cycle)は、2008年にガートナー社のアナリストであるジャッキー・フェンとマーク・ラスキノが著書「Mastering the Hype Cycle: How to Adopt the Right Innovation at the Right Time」で提唱した特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示すサイクルである。目的は、誇大な宣伝(ハイプ)に踊らされることのない新技術採用を行うことだ。

残念ながらこの書籍は日本語に翻訳されていないので、日本ではあまり知られていないが、社会への適用の方法やタイミングで失敗しているイノベーションは多く、その意味で重要な概念である。



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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。