2017年7月18日 (火)

【コンセプチュアル思考によるイノベーション】第4回 概念と形象の行き来で、概念を変える

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Syoseki

◆イノベーティブな自動販売機

スウェーデンのストックホルムでは書籍の自動販売機が置かれています。書籍の自動販売機は日本では最近あまり見かけなくなりましたが、そんなに珍しいものではないだろうと思った方が多いと思います。

しかし、この自動販売機は世界で初めての自動販売機だといわれています。なんと、この自動販売機はその場で印刷してくれるのです。常時200種類以上の新聞や雑誌が選択可能だそうです(ちなみに所要時間は2分程度とのこと)。

設置しているのは、スウェーデンのMeganewsというメディア企業で、リコー欧州法人の技術協力を受け開発されたものです。

書籍の電子化が進んでいますが、紙の書籍は残るだろうと言われており、そのデリバリーの方法として非常に面白いのではないかと思います。

 

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2017年6月26日 (月)

【コンセプチュアル思考によるイノベーション】第3回 大局と分析の行き来でエクセレントな現場を創る

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Toyota

◆トヨタ生産方式とは

今回は、日本のイノベーションの中で国際的な影響を与えたという点では、ベスト3に入るのではないかと考えられるトヨタ生産方式について分析してみたいと思います。

トヨタ生産方式は、「豊田式汽力織機」の「自働化」と、トヨタ自動車の「ジャスト・イン・タイム」を柱とするマネジメント方式です。生産管理の考え方というより、経営思想だといってもよいでしょう。

「自働化」は1950年代に考案されたもので、ニンベンのついた自働化とも呼ばれます。機械自身に異常の有無を把握する機能を組み込むことにより、機械異常が発生した場合には機械及びラインを停止し、後工程への不良品の供給を回避する考え方です。

「ジャスト・イン・タイム」は、1960年代に考案されました。生産工程の各段階に、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ運ぶことにより、造りすぎのムダをはじめとするさまざまなムダを排除し、リードタイムの短縮化とともに生産効率の改善を実現しようとする考え方です。

トヨタ生産方式は、これらを動かす「人」を育成することにより初めて実現するものであり、これまでの常識にとらわれない意識改革が重要と考えられています。

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2017年6月 8日 (木)

【コンセプチュアル思考によるイノベーション】第2回 抽象と具象の行き来でイノベーティブなコンセプトを作る

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Kuroneko

◆宅急便の例

前回、お話ししましたように、本連載では、コンセプチュアル思考によってイノベーションを生み出していく方法を考えていきます。

まず最初は、抽象と具象の行き来を中心に考えてみたいと思います。この軸の使い方の一例として、前回はiPhoneを考えてみましたが、そこで述べました通り、組み合わせや工夫を抽象的なレベルで行うところにポイントがあるように思います。

これは言い換えると新しいコンセプトを作るということに他なりません。私がこの50年くらいで最高のサービスイノベーションだと考えているヤマト運輸の他急便を例にとって考えてみましょう。

ヤマト運輸の小倉昌男社長は小荷物配送に挑戦するかどうかを考えていました。悩みは、小荷物配送は大口運送に比べて効率が悪く、損益分岐点を超える荷物をいかに確保するかでした。

たまたま出張していたマンハッタンのある四つ辻の道路に米国の貨物運送会社ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の4台の集配車が止まっているのを目にしました。これを見て小倉氏は区割りを小さくすれば小荷物配送の効率を上げることができることに気づいたのです。

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2017年5月15日 (月)

【イノベーション戦略ノート:111】イノベーションにおける創造と想像

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Souzou

◆2つのそうぞう

イノベーションのためには、2つの「そうぞうりょく」、すなわち「想像力」と「創造力」が必要だとよく言われる。それぞれのそうぞうりょくの役割はあまり明確ではない。今回の戦略ノートはこの話を整理してみたい。

この議論をするために以下のような簡単なイノベーションのプロセスを考えておく。

まず、最初のステップはさまざまなな事象から「疑問」を見つけ出すことからイノベーションは始まる。これは経験の世界であるが、経験を重ねていくに従って、イノベーションの課題が見えてくる。そして、課題の解決方法を考え、具体化していく。ここにイノベーションが生まれる。

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2017年5月11日 (木)

【コンセプチュアル思考によるイノベーション】第1回 なぜ、イノベーションが生まれないのか

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Conceptual1_2◆イノベーションが生まれない3つの理由

イノベーションの創出の役割を担いながら、うまくできていない人やチームは少なくありません。時々、そのような人と話をさせていただくことがありますが、共通の特徴がいくつかあるように思います。中でも強く感じるのは

(1)具体的な考えから抜け出せない
(2)論理的であることにこだわる
(3)客観的であることにこだわる

の3つです。お会いする人に技術者が多いのもあるのでしょうが、それ以外の人で商品やサービスの開発に関わっている人に少なからず見られる傾向のように感じます。

このような傾向があるとなぜイノベーションが生まれにくいかは、イノベーションは新しい組み合わせであると考えてみるとよくわかります。日本語では「革新」ではなく、中国語では「創新」と訳しました。この2つの違いです。

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2017年5月 2日 (火)

【イノベーション戦略ノート:110】人工知能とイノベーション

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Ai

◆人工知能のブーム

昨年はずいぶん、人工知能が話題になった。実は1980年代後半にも同じような時期があり、著者はそのまっただ中にいた。しかし、それは一過性のブームに過ぎず、あまり成果が残らないままで終わっていった。そのような経験もあり、今回は何か情報があればfacebookで紹介するくらいで、あまり話題にすることがなかった。

しかし、今回は成果を見ているとひょっとすると一過性のブームではなく、このまま発展していくのではないかという感じを持つようになった。それで、今年は少し、人工知能についても触れてみようと思っている。当面は、今回のような形で戦略ノートの中で触れていきたい。



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2017年1月11日 (水)

【イノベーション戦略ノート:109】ビーイング・コンセプチュアルでイノベーションを!

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◆イノベーションが当たり前の時代に

この1~2年でイノベーションに対する認識が大きく変わってきたように思う。どのように変わったかというと、「特別なこと」から「当たり前のこと」になってきた。そのように感じることが増えてきた。

クライアントと話をしていても、新しいことをすることを前提で話をすることが増えてきた。素晴らしいことだが、では実際にどのようにアプローチするのかというとこ
ろは組織により試行錯誤していることが多い。

その中で提案したいのは「ビーイング・コンセプチュアル」であることだ。詳しくはこちらの記事を読んで欲しい。

【PMスタイル考】第104話:ビーイング・コンセプチュアル
http://mat.lekumo.biz/pmstyle/2015/08/post-8c42.html



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2017年1月 5日 (木)

【イノベーション戦略ノート:108】再定義する

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Saiteigi

◆アップルは電話を再発明する

アップルのスティーブ・ジョブズがiPhoneを開発したときに、そのプレゼンテーションで

"Today, Apple is going to reinvent the phone."
 (今日アップルは電話を再発明する。)

と言ったことは今や伝説になっているといってよい。その後、多くのイノベーターが自分のイノベーションを再発明、再定義だといい、イノベーションの

イノベーションは新しい組み合せである

という概念の普及、定着を起こす契機にもなった。iPhoneとして携帯電話と新しく結合されたのは、ワイド型タッチパネルのiPodとパソコン(Mac)だった。



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2016年12月27日 (火)

【イノベーション戦略ノート:107】ITイノベーションの起こし方

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Iti

◆コンセプトなくしてITイノベーションなし

日本企業でイノベーションが起こりにくいという中で、特に気になるのはITイノベーションが起こらないことだ。ITイノベーションが起こせない原因は明確であり、「コンセプト」が作れないことだ。

コンセプトが作れないという問題は古くから言われている問題である。一方で、日本企業はモノ作りの能力にたけているので、コンセプトはなくてもよい製品やサービスが提供できるといわれてきた。しかし、ここにきて、コンセプトとイノベーションが密接に関係してくる局面を迎え、コンセプトなしにイノベーションができない状況になっている。

この傾向はこれからますます強くなるだろう。



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2016年12月20日 (火)

【イノベーション戦略ノート:106】センスメーキング

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Sensemake

◆センスメーキングとは

前回、イノベーションマネジメントのプロセスとして、PDCAとOODAを統合する方法が有効であることを述べた。その上でセンスメーキングと呼ばれるOODAのOOの部分がイノベーションにうまく適用するためのポイントになると考えられるようになっていることを説明した。

センスメーキングとは、文字通り、意味(sense)の形成(making)である。簡単にいえば、気づいて行動を起こせるようになるまで、変化の意味づけをすることだ。

センスメーキングは

・想定していないこと
・予測もしていなかったこと
・期待していなかったこと

を対象に行う。すなわち、その意味付けをしないと気づいても行動することができないものだが対象になる。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。