« 【新連載】PMO2.0のためのパフォーマンスコンサルティング入門(1)~PMO2.0はパフォーマンスコンサルティング部門を目指せ! | メイン | サプリ265:問題にふたをしない »

2011年5月14日 (土)

サプリ264:ビジネス以外の問題に時間をかける

ビジネスで最も難しく時間のかかる問題はビジネスの問題ではない
       (マイケル・プライス、イリノイ州立大学経営学客員教授)

【成分】

◆ビジネスの試みは、人的要因で面倒なことになる
◆ITプロジェクトの上流工程問題の正体
◆プロジェクトの2つの顔
◆マネジメントにはビジネスよりコストがかかる
◆マネジメントにビジネス以上の時間がかけるとは

【解説】

IT企業でPMOがPMの導入をすると、よく「計画を作る時間が惜しい」というプ
ロジェクトマネジャーがいます。もちろん、ビジネス側の責任者であるプロジェクト
スポンサーもこれに同調します。

これは一体どういうことを言っているのでしょうか?

意図は明確です。計画があろうと、計画がなかろうと、作業時間は変わらないと言っ
ているわけです。言い換えると、計画がなくても、開発というビジネスは、同じよう
に進めることができると言っているわけです。

これはプロジェクトを生産ラインとして位置付けていればもっともな言い分です。生
産ラインとして位置付けるというのは、たとえば、開発(生産)すべきシステムの仕
様が寸分の狂いもなく決まっており、システムの開発に必要な技術やツールに十分な
経験があり、使いこなしは万全であるということです。

いや、そこまでではないなと思う人もいると思います。たとえば、仕様が途中で変わ
るかもしれないと思う人もいると思います。そんな場合には、コミュニケーションプ
ランと、リスクマネジメント計画は必要になります。

完成したシステムに違うとか、うまく動かないとかいったクレームが出てくる可能性
もあると考える人がいます。すると、スコープマネジメント計画や品質マネジメント
計画を作っておかないととんでもないことになると考えるわけです。

あるいは、途中でもっとはやく完成させてほしいという要望が出てくる可能性もあり
ます。すると、人的資源計画や調達マネジメント計画がや統合マネジメント計画が必
要になります。

つまり、プロジェクトで行うビジネスには、様々な阻害要因があり、そこを解消しな
がら、ビジネスの思惑どおりにプロジェクトを進めていくのが、プロジェクトマネジ
メントです。

今回のサプリは、プロジェクトマネジメントの原点に戻って、そんなことを考えてみ
ました。

【効用】
・PM体質改善
  PM体質の全般に対して効果があります
・PM力向上
  PM力向上の全般に対して効果があります
・トラブル緩和
  モチベーション向上

このサプリの購入はこちら

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/605869/31147739

サプリ264:ビジネス以外の問題に時間をかけるを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

PMstyle 2024年11月~2025年3月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

カテゴリ

Googleメニュー

  • スポンサーリンク
  • サイト内検索
    Google

最近のトラックバック

Powered by Six Apart

プロフィール

フォトアルバム

好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。