コンセプチュアル・マネジメント

 
【解説】
プロジェクトマネジャーと話をしていると、トラブルの渦中にありながらも、現実から逃げていると感じることが少なくありません。一見矛盾しているように思えるかもしれませんが、戦場で最前線にいて、目を瞑って銃を撃っているような兵士のようなイメージを思い浮かべて貰うとわかりやすいと思います。

なぜそのように感じるかといいますと、トラブルプロジェクトのプロジェクトマネジャーと話をすると、データや事実関係を正確に把握しないまま、どのように対処するかを決め、突っ走っていることが多いからです。意地の悪い見方をすれば、これで十分に問題に速やかに対処したという実績ができ、うまく行かなくてもどこかに責任転嫁もできます。好意的な見方をすれば、これまでの経験から「そのような状況」では何をすべきかが分かっており、とりあえず、経験に基づいた対処をしているともいえます。

いずれに真実があるにせよ、トラブルにおいて真っ先にすべきことは、事態に向き合うことです。スケジュールの遅れ、コストのオーバー、チームの士気低下、顧客からの不信など、さまざまな事態が考えられますが、それを素直に認めることです。そこからすべてが始まります。

認めないとどうなるか。認めるかどうかは認識の問題であり、認めないことが嘘だというつもりはありませんが、結果として嘘をついて、前の嘘を正当化するためにどんどん嘘を重ねていくようなことが起こります。たとえば、チームの士気が下がって報告が上がって来ない状況にあったとします。士気が下がっていることは認めたくないので、報告が上がって来ないことだけを問題にします。そこで、報告を強制するルールを作ります。そのルールがチームの士気をますます下げます。こんな事態は何度となく見ました。

そこで、チームの士気が下がっていることを素直に認め、士気をあげることを考えます。チームの士気が上がるとコミュニケーションが活性化され、報告が上がってくるようになりました。プロジェクトマネジャーとしてはメンバーにありがとうと言いたくなります。

こんな思いで書いたサプリです。

 

【効用】
・ＰＭ体質改善
　　リスク管理能力アップ、実行力向上、問題解決能力向上、
　　アカウンタビリティ向上
・ＰＭ力向上
　　リスク対応力向上、プロ意識の向上、実行力向上
・トラブル緩和
　　プロジェクトにおける辛さの克服

 

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