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2007年4月11日 (水)

【補助線】「隠すというスタイル」 再び

このメッセージはこのブログの100エントリーになる。小さな達成を喜びたい。

さて、今回は以前書いた「隠すというスタイル」の記事に対して、「匿名」で、「公開不可」の批判的な意見をいただいた。コメント機能があるので、こういうやり方にはあまり対応したくないのだが、頂いたメッセージを読んでいるうちに僕の表現の稚拙さで誤解を与えているような気がしてきた。

そこで、今回は特別に、ブログ上でそれにお答えしたい。

「隠す」というスタイル
https://mat.lekumo.biz/ppf/2007/04/post_378a.html

プロジェクトマネジメントとして行うべき活動には3つの種類がある。

1番目は、プロジェクト成果(目標)の管理。レスポンシビリティを果たすための活動だ。

2番目はプロジェクトの目的・目標・使命の達成のために必要な問題解決。これには多種多様な要素が含まれている。この部分が狭い意味での「マネジメント」である。

3番目は、プロジェクトスポンサーをはじめとするプロジェクト外部のステークホルダへの説明責任を果たすための管理。これは成果の管理と連動するアカウンタビリティを果たすための活動だ。

レスポンシビリティとアカウンタビリティの区別がつかない方はこちら。

戦略ノート131回 アカウンタビリティとレスポンシビリティ
 http://pmos.jp/honpo/note/note131.htm

さて、PMOが標準を作るときに、あるいは、プロジェクトマネジャーがプロジェクトマネジメントのやり方を構築していくときに、真っ先にすべきことはこの整理だ。しかし、プロジェクトマネジャー本人も、PMOもこのような整理をしないままで、決まったやり方をしろとか、時間がないだとか言っているケースが多い。この整理をしない限り、どこまですべきかという議論は神学論争に過ぎない。

プロジェクトマネージャー養成マガジンの発刊以来、プロジェクトマネジメントのスタイルを持つべきだということをいい続けてきたが、これは1番目や2番目のやり方についてであり、3番目についてではない。

好川が「隠すというスタイル」を肯定しているように受け止めた方もいらっしゃるようだが、好川自身はこんなスタイルは論外だと思っている。

なぜなら、アカウンタビリティにかかわることであり、これに対してプロジェクトマネジャー自身のスタイルなどありえないと思うからだ。アカウンタビリティをどのように果たすかということは、プロジェクトマネジャーの問題ではなく、組織のプロジェクトマネジメントの問題であり、組織がプロジェクトマネジャーの任命の際に指定する類のものである。この点ははっきりしている。

もちろん、そのなかで、いかに効率的にアカウンタビリティを果たすかといった「マネジメント」の問題はある。これはスタイルだと思う。

このような前提の中で、現状を考えると云々というのが「隠すというスタイル」という記事でで書きたかったことである。

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【補助線】「隠すというスタイル」 再びを参照しているブログ:

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。