人材マネジメント Feed

2009年6月11日 (木)

経営の神は細部に宿る

4569709303 清水 勝彦「経営の神は細部に宿る」、PHP研究所(2009)

お奨め度:★★★★1/2

ユニークなマネジメント論を展開するテキサス大学の清水 勝彦先生の極めつけの経営論。

建築の分野での言葉で、「神は細部に宿る」というのは、誰が言ったか、そしてどんな意味で言ったかについては、いくつかの説のある言葉。設計の本質は細かなところにあるとも言われるし、画竜点睛のような意味だという人もいる。

どっちでもいいが、これを文字って、「経営の神は細部に宿る」とはよく言ったもの。清水先生の本らしく、これをコンセプトに、「戦略に関わること」、「人に関わること」、「考え方に関わること」と3つのカテゴリーに分けて、事例を取り上げている。

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2009年2月25日 (水)

なぜ、米国の労働制度は日本でうまく機能しないのか

4492532536 冷泉 彰彦「アメリカモデルの終焉、金融危機が暴露した虚構の労働改革」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

大学卒業後、米国に留学し、日米で企業勤務を経験し、その後、米国に移住し、大学講師をつとめ、現在は日本語学校に勤務している著者の組織や労働に対する日米比較分析。キャリアからわかるように両国の現場を知っているだけに非常に説得力のある分析が並んでいる。企業でマネジメントに関わる人にはたいへん、参考になる本だ。

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2009年1月18日 (日)

マネジメントにテコの原理を導入する

4492043276_2 本田 直之「レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

帯に「経営者版レバレッジ・シンキング」とあるとおり、レバレッジ・シンキングをマネジメントの中で行うとこうなるというのを書いた本。レバレッジシンキングで展開された考えることによって、労力、時間、知識、人脈にレバレッジをかけて好循環を生み出すという発想が原点になった一冊。

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2009年1月 7日 (水)

「素敵な」リーダーのバイブル

4492532498 國貞克則「悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル」、東洋経済新報社、(2008)

お薦め度:★★★★★

著者が自分のマネジメントに対する想いをまとめた本。書籍としてみれば決して読みやすい本ではないが、この本に書けた熱意はひしひしと伝わってくるし、何よりも述べられていることが素晴しい。書き方もよく考えられているように思う。おそらく、MBA理論の部分を除いてしまうと、結構、ありがちな経営の精神論か、成功したコンサルタントの経験論のような内容になってしまうのではないかと思うのだが、あくまでもベースはMBA理論であって、それを現場でどのように解釈し、どのように適用していくかを書いた内容になっている。

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2008年11月21日 (金)

ミドルマネジャーの教科書~100冊の啓発書よりこの一冊

4534044593 秋沢 志篤「 「オキテ破り」が人を動かす」、日本実業出版社(2008)

お奨め度:★★★★★

まだ、年を振り返るには多少早いが、今年は酒井穣さんの「課長の教科書」の大ヒットに始まって、ミドルマネジメントの本がたくさん出版された。僕は神戸大学の金井壽宏先生のゼミナールに参加したが、そのときに先生が言われていたことを思い出している。正確ではないが、「ミドルマネジャーは組織によって立場が違うし、人によってキャリアが違う。モデル化するよりも、フィールドワークから何かを学ぶことが重要」といったニュアンスのことである。

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2008年10月31日 (金)

オフショア開発の実践的ハンドブック

4883732673 幸地 司「オフショア開発に失敗する方法―中国オフショアのリスク管理」、ソフト・リサーチ・センター(2008)

お奨め度:★★★★

中国オフショア開発のハンドブック。長く「中国ビジネス入門」というオフショア開発をテーマにしたメルマガを発行し、メルマガ発行のために豊富な取材やサーベイをしている著者らしく、事例や調査データを豊富に掲載するととにも、その背景にある理論を紹介するととにも、問題の具体的な解決策を紹介している。おそらく実践を意識して書かれた本だと思うが、学習にも、読み物としてもと、いろいろなニーズに応えられそうな一冊である。

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2008年10月30日 (木)

次世代のマネジメントが分かる

4492532471_2 スーザン・ブロック、フィリップ・ホワイトリー(伏見威蕃訳)「フラット化する世界のマネジメント」、東洋経済新報社(2008)

お薦め度:★★★★★

米国に限らず、日本でも業務のグローバル化はどんどん進んでいる。グローバル化の本質はフラット化にある。この点はトーマス・フリードマンが「フラット化する世界」で指摘している。

4532313775 トーマス・フリードマン(伏見威蕃訳)「フラット化する世界(上)、増補改訂版 」、日本経済新聞社(2008)

この本は、フラット化された世界のマネジメントについて、成功例を参考にしながら、ポイントをまとめている。

グローバルな業務をしているマネジャーには必須といえる一冊。

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2008年10月14日 (火)

21世紀型のマネジメントとリーダーシップ

4334034713 高間邦男「組織を変える「仕掛け」」、光文社(2008)

お奨め度:★★★★1/2

ヒューマンバリューの高間邦男さんが、自社で実践している活動を中心にして、新しい組織マネジメントやリーダーシップのあり方、また、そこに向けての組織変革について全体像を示した一冊。

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2008年10月 9日 (木)

象を見せてくれるチームビルディング本

4818528358 関島 康雄「チームビルディングの技術―みんなを本気にさせるマネジメントの基本18」、日本経団連事業サービス(2008)

お奨め度:★★★★★

最近、チームビルディングの本が増えてきた。片っ端から読んでみているのだが、チームビルディングは多面性があり、著者の専門的な視点に偏った説明になっていて、どうも、「盲人が象を語っている」ような感じの本ばかりだった。ということで、これというお奨め本が見当たらなかったが、やっと、象を象として説明している本に出会ったような気がしている一冊。

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2008年8月10日 (日)

トヨタ流ビジネスマネジメント

4569701256 中俣秀夫「部長のためのビジネス・マネジメント」、PHP研究所(2008)

お薦め度:★★★★1/2

トヨタという他社ができないマネジメントで成長してきた企業であるので、特異なことをしているように思っている人もいるが、実際には経営の原理原則を徹底的に探究している企業という方が適切な評価だろう。よく、経営の教科書通りにやってうまくいけば世話はないという発言をする経営者がいるが、100人の経営者の中で、本当に経営学の教科書通りにやっている人はせいぜい1~2名だろう。他の人は、できない負け惜しみに行っているだけだ。現にトヨタは成功している。

また、トヨタは経営学の基本教科書にでてくるようなことだけではなく、最近注目されている組織学習などについても原理原則の一つとして極めようとしている。

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