「グループ」を「チーム」に変えるコラボレーション
長らく休止していましたビジネス書の杜の書籍プレゼントを少しずつですが、復活させています。今年2冊目のプレゼントです。2冊目は、コラボレーションの本です。
ロン・リッチ、カール・ウィージ(シスコシステムズ合同会社 執行役員会監修、翻訳) 「コラボレーション革命~あなたの組織の力を引き出す10のステップ」、日経BP社(2013)
長らく休止していましたビジネス書の杜の書籍プレゼントを少しずつですが、復活させています。今年2冊目のプレゼントです。2冊目は、コラボレーションの本です。
ロン・リッチ、カール・ウィージ(シスコシステムズ合同会社 執行役員会監修、翻訳) 「コラボレーション革命~あなたの組織の力を引き出す10のステップ」、日経BP社(2013)
清水 勝彦「戦略と実行―組織的コミュニケーションとは何か」、日経BP社 (2011)
お奨め度:★★★★★+α
清水勝彦先生が「戦略の原点」、「経営意思決定の原点」と並ぶ三部作の完結編と位置づける一冊。企業や事業部を上げて作った戦略がなぜ実行できないのかという問題について、そこに横たわる前提の問題を議論し、前提を変えることで戦略実行を確実にする方法を説く。もともと、現場的な視点のある清水先生の戦略論だが、その中でもまさに現場の話であるので、清水先生のファンの方には堪えられない一冊になるだろう。
=-=-=-=-=
「ファンが選ぶビジネス書」はfacebook別館で、5人以上のリクエスト(いいね!)があった書籍の紹介です。詳しくは、こちらをご覧ください。
=-=-=-=-=
ジェフリー・ムーア(中山宥訳)「トルネード キャズムを越え、「超成長」を手に入れるマーケティング戦略」、海と月社(2011)
お奨め度:★★★★★
キャズム理論の考案者として知られるジェフリー・ムーアにより1995年に出版され、いまや常識になったハイテクマーケティングのバイブル。テクノロジーライフサイクルの中で発生するキャズムとトルネードという2つの概念で過去のハイテク市場で発生した現象で説明し、ライフサイクルごとに適切なマーケティング方針を明確にした。
上村敏彦「即刻〈リセット〉したい5つのこと リーダーになってもデキる人 33のルール」、すばる舎(2010)
お奨め度:★★★★★
プレイヤーからリーダー(プレイングマネジャー)になるときに、失敗しがちな行動を避ける方法を経験に基づき、解説した本。一人でも部下ができたときに、ぜひ、手にとって読んでほしい一冊。
西原 隆、栗山 潤「TOC/CCPM標準ハンドブック―クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント入門」、秀和システム(2010)
お奨め度:★★★★
エリヤフ・ゴールドラット博士の「ザ・ゴール」で知られる経営論TOCをプロジェクトマネジメントに応用した手法CCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)のハンドブック。基本的な理論から、事例までわかりやすく解説してあり、CCPMの導入企業のプロジェクトリーダーがCCPMについてより深く知ることができる。また、プロジェクトがうまくいかなくて悩む企業の経営者やプロジェクトマネジャーにも有用な一冊。
峯本展夫「ピラミッド交渉力 「立体的+多面的思考」で「本物」の交渉力を身につける」、総合法令出版(2010)
お奨め度:★★★★★
弁証法に基づく対話による問題解決の具体的な方法と、その方法を実践するための能力構築の方法を説いた一冊。ミソは、論理だけではなく、知覚を絡めていること。これにより、論理的な解決ができない問題についても問題解決が可能になり、交渉力の幅が広がる。
漠然と対話の重要性を感じているが、実践をしようとすると、「話し合い」になってしまうという人にぜひ、読んでみていただきたい一冊。
ジェームズ・クーゼス、バリー・ポズナー(金井壽宏監訳、伊東奈美子訳)「リーダーシップ・チャレンジ」、海と月社(2010)
お奨め度:★★★★★
この本は、1987年に発行以来、180万部を突破し、世界でもっともよく知られたリーダーシップのテキストで、2007年に発行された第4版の翻訳がやっと出版された。「ザ・ゴール」のように著者が日本での出版を拒否していたわけでもあるまいから、23年というのはまさに、待望の出版である。この本の監訳を担当された金井壽宏先生いわく、
「もしも、英語が分かる人で10年以上リーダーシップの研究や研修に携わっていながらこの本を知らない人がいらた、その人は「もぐり」だ
とのことだ。そのくらいよく知られた、欧米では定石のテキストだ。
浦 正樹「プロジェクトを成功に導く組織モデル チームの「やる気」はなぜ結果に結びつかないのか」、日経BPソフトプレス(2009)
お奨め度:★★★★1/2
日本で屈指のプロジェクトマネジメントのコンサルタントによる、プロジェクト型経営(マネジメントバイプロジェクト)の教科書。多くのケースを踏まえて得られた知見がベストプラクティスとして集約されており、プロジェクト型経営のイメージを把握するには最適な一冊である。
川西 諭「ゲーム理論の思考法」中経出版(2009)
お奨め度:★★★★★
※この本を3名の方にプレゼントします。応募要領は本記事の最後をご覧ください。
ゲーム理論は、交渉プロフェッショナルなど、一部のビジネスマンには大いに役立つが、それは解説の方法でそのように思い込んでしまっているということを思い知らせてくれる本。ビジネスの場面で出てくる問題解決を思考フレームワーク化し、そのフレームワークの中でゲーム理論を使うという解説方法をとっているので、実務でも大いに役立つ本になっている。その意味で、タイトル通り、ゲーム理論の説明にとどまらず、ゲーム理論を使ってどのように思考をしていくかという内容になっている。その意味で、画期的な一冊。
松山 淳「真のリーダーに導く7通の手紙」、青春出版社(2009)
お奨め度:★★★★
ひとりのミドルマネジャーのリーダーシップの旅を7通の手紙として描いた物語と、心理学的な視座からその旅を解説していく形式のリーダーシップ読本。
この種の本によくある、何かを言いたいが故の不自然な状況設定などがあまりなく、物語として素直に読める。また、解説もわかりやすい。
最近のコメント