2008年8月26日 (火)

幸之助は過去か、未来か

4569701264 江口克彦「成功は小さい努力の積み重ね」、PHP研究所(2008)

お薦め度:★★★★1/2

ある出版社の編集者の方が「ビジネス&経営実務書の企画をするときに、松下幸之助の言葉をブレークダウンする」と言われていた。松下幸之助の経営哲学を伝え、発展させるために研究所を作ったのだから、このような形はあってしかるべきなのだろう。

一方で、松下電器の近年の課題は、いかに幸之助の経営を乗り越えるかであり、ついに、社名から松下の文字を外した。外から見ている分には、もはや、幸之助は過去の人になった感もある。

さて、幸之助の考えを紹介した本は数え切れなくくらいあるが、松下幸之助の傍らで23年間にわたり薫陶を受け続け、PHP総合研究所の社長まで務めた江口克彦さんの一冊ということで、注目の本。

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2008年8月22日 (金)

「仕事を任せる」ための本

4904336070 トーマス・L・ブラウン(森理宇子監訳、柴田さとみ上坂 伸一訳)「 「権限委譲」で、抱え込んでる仕事を部下に任せる」、ファーストプレス(2008)

お薦め度:★★★★1/2

権限委譲は、リーダーシップやマネジメントの本では必ず出てくるが、本1冊権限委譲というのは珍しい。それも権限委譲による組織の活性化だとか、人材育成だとかそういう話ではなくて、100ページの親書に純粋に権限委譲のテクニカルスキルがまとめられている極めて実践的な本。

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2008年8月15日 (金)

型破りの企業改革物語

4478001669_2 吉川 廣和「壁を壊す」、ダイヤモンド社(2007)

お薦め度:★★★★1/2

DOWA(旧・同和鉱業、創業時は藤田組)の企業改革の進展を現会長の吉川廣和会長が自分の経営手法、経営哲学ととにも述べた1冊。

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2008年8月13日 (水)

仮説を制する者はマネジメントを制する

■仮説とは何か

マネジメントにおいて欠くことができないのは「仮説」である。マネジメントのセンスとは、言い換えれば、どれだけ適切な仮説を作れるか、そして、その仮説を使って活動しているかだと言っても過言ではない。

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2008年8月12日 (火)

プロジェティスタが日本を救う!

447800465x 野田 稔+ミドルマネジメント研究会「中堅崩壊―ミドルマネジメント再生への提言」、ダイヤモンド社(2008)

お薦め度:★★★★★

日本の高度成長を支えてきたミドルマネジメントが崩壊しつつある現状を丁寧に分析し、再生のための提言をした一冊。

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2008年8月11日 (月)

テスト(購入できません~)

イノベーションの源泉―真のイノベーターはだれか Bookイノベーションの源泉―真のイノベーターはだれか
Democratizing Innovation BookDemocratizing Innovation
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) Bookイノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

posted with All Consuming at 2008. 9.11

2008年8月10日 (日)

トヨタ流ビジネスマネジメント

4569701256 中俣秀夫「部長のためのビジネス・マネジメント」、PHP研究所(2008)

お薦め度:★★★★1/2

トヨタという他社ができないマネジメントで成長してきた企業であるので、特異なことをしているように思っている人もいるが、実際には経営の原理原則を徹底的に探究している企業という方が適切な評価だろう。よく、経営の教科書通りにやってうまくいけば世話はないという発言をする経営者がいるが、100人の経営者の中で、本当に経営学の教科書通りにやっている人はせいぜい1~2名だろう。他の人は、できない負け惜しみに行っているだけだ。現にトヨタは成功している。

また、トヨタは経営学の基本教科書にでてくるようなことだけではなく、最近注目されている組織学習などについても原理原則の一つとして極めようとしている。

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2008年8月 6日 (水)

残業ゼロという思想

4820717138 吉越 浩一郎「「残業ゼロ」の仕事力」、日本能率協会マネジメント出版情報事業(2007)

お薦め度:★★★★1/2

トリンプを日本で定着させた吉越浩一郎さんが、自らのトリンプでのマネジメント手法を伝える本。残業をゼロにするマネジメントを、ライフワークバランスの本としてまとめられているが、デッドラインのマネジメント、イシューマネジメント、ミーティングマネジメントなど、マネジメント手法としても興味深い。

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2008年8月 5日 (火)

ビジョンでチームを動かす

4534044054_2 吉田典生「会社をぶっ壊して、チームを創ろう! 」、日本実業出版社(2008)

お薦め度:★★★★1/2

過激なタイトルであるが、内容は会社の文化や慣習にあまりとらわれずに、チームを中心としていい仕事をしようという趣旨で、チームマネジメントの方法について書いた本。

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2008年8月 4日 (月)

ビジネス書の正しい読み方

4822246663 フィル・ローゼンツワイグ(桃井緑美子訳)「なぜビジネス書は間違うのか~ハロー効果という妄想」、日経BP社(2008)

お薦め度:★★★★1/2

賛否両論はあると思うが、ビジネス書の読者なら、必ず知っておきたい議論。ビジネス書に書かれている事例にはハロー効果があり、現実以上にその有効性が述べられることが多いということを書いた本。

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2008年8月 1日 (金)

マネジメントに心理学を使う

4817191805

中西 晶「マネジメントの心理学―会社を元気にする方法」、日科技連出版社(2006)

お薦め度:★★★★

職場のぎすぎすを指摘した本が目立つようになってきた。

このブログでも、

職場の機嫌を直そう!

クソッタレ本?!

といった記事でその系統の本を取り上げてきた。

この記事で紹介するのは、本屋さんで偶然見つけた本で、古い本だが、こんな本があったのかと思った1冊。

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2008年7月30日 (水)

あいまいさを排除したプロジェクトマネジメントの教科書

4569699413 中嶋秀隆、津曲公二「 [改訂版]実践! プロジェクト・マネジメント」、PHP研究所(2008)

お薦め度:★★★★

著者の中嶋秀隆さんが代表を務めるプラネット株式会社が展開するプロジェクトマネジメントの10ステップを簡潔に解説し、各ステップの勘どころと、10ステップを成功させるために必要なポイントについて解説した1冊。

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2008年7月23日 (水)

本書こそが、今、日本で最も読まれるべき本である

4492556141_2 佐藤通規、金澤透「ハイリターン・マネジャー」、東洋経済新報社(2008)

お薦め度:★★★★★

課長本にぶつけてきたわけでもないのだろうが、プロジェクトを中心に業務を遂行している組織の中間管理職は何をすべきか、どのようなスキルを持つべきかを具体的に示したマネジャー本。

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2008年7月21日 (月)

ジェネレーションギャップを埋める旅

4062146673 サンダー・フローム、ジョナサン・フローム、ミシェル・フローム(島田聖子訳)「父と息子の歩いて語るリーダーシップ」、講談社(2008)

お薦め度:★★★★★

サンダー・フロームとジョナサン・フロームの親子が半年間かけて、各地を旅をし、リーダーシップについて語りあった内容を紹介した本。

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2008年7月18日 (金)

トヨタはなぜ、毎年、1千万台近い車を売れるのか

4860632826 石坂芳男「トヨタ販売方式」、あさ出版(2008)

お薦め度:★★★★★

トヨタという企業は注目されている割には、製造の話しか注目されない。製品開発プロセスが何冊か本があるが、生産管理については控え目に見ての100冊以上の本が出版されていることと比較すると、ないに等しいだろう。そして、もっとないのが、販売について書いた本である。

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2008年7月14日 (月)

現場マネジャーが読むべき財務マネジメントの本

4492601740 デイビッド・メッキン(國貞 克則訳)「財務マネジメントの基本と原則」、東洋経済新報社(2008)

お薦め度:★★★★★

現場マネジャーにも財務の知識は不可欠である。ただ、財務マネジメントには財務諸表で閉じた独特の世界があり、分かりにくく、近寄りがたい部分がある。その一因になっているのは、マネジメントや経営的な意思決定との関係が見えにくいということがあるように思う。

このため、専門家以外に役立つ本というのはなかなか見当たらない。そんな中で、非常に良い本が出た。

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2008年7月13日 (日)

「協力する組織」のマネジメント

B001b0w1f0 Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー)2008年8月号

久しぶりのハーバードビジネスレビューのご紹介です。

特集 「協力する組織」のマネジメント

詳細目次はこちら(アマゾンではありません。ダイヤモンド社のサイトですので、ご注意ください)。

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2008年7月12日 (土)

退屈力がキャリアや人生にタメをつくる

416660628x 齋藤孝「退屈力」、文藝春秋社(2008)

お薦め度:★★★★★

先日、「ゆるみ力」の阪本 啓一さんと10年ぶりくらいにお話をする機会があり、この本を絶賛されていたので、読んでみた。素晴らしい本だ。ガ~ンという感じで、僕のバイブルの一冊になった。

文藝春秋のホームページには「齋藤哲学の極致」だと書かれているが、改めて、齋藤先生がいろいろな本で言われていることの意味がわかったような気がする。

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2008年7月 8日 (火)

コンサルティング業界の歩き方

4534043864 神川 貴実彦編著「コンサルティングの基本」、日本実業出版社(2008)

お薦め度:★★★★

1冊でコンサルティング業界とコンサルタント、そしてコンサルティングプロジェクトの進め方をまとめたハンドブック。

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2008年7月 3日 (木)

強みを活かして成果を出す

4532314046 マーカス・バッキンガム(加賀山卓朗訳)「最高の成果を生み出す6つのステップ 仕事で”強み”を発揮する法」、日本経済新聞社(2008)4532314046

お薦め度:★★★★

マーカス・バッキンガムは米国を代表するビジネスグル。本書はバッキンガムが10年くらい前に書いたロングセラー

4532149479 マーカス・バッキンガム、ドナルド・クリフトン(田口俊樹訳)「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす」、日本経済新聞社(2001)

の実践編。

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