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2013年1月 7日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第7話 ブレーンストーミングでイノベーションのアイデアを生み出す

Innovative

◆ブレーンストーミングについて勉強してみた

これだけ、いろいろと書いているのに、ブレーンストーミングについて書いたことはない。っていうか、ブレーンストーミングについては勉強したこともあまりない。イノベーションのネタを作るときに、もっともよく使われている方法はブレーンストーミングだと思われる。そこで、ブレーンストーミングについて勉強してみた。


◆ブレーンストーミングの作法

まず、作法から。ブレーンストーミングが重宝されている一つの理由は人数の柔軟さだと思う。一人ブレストというのは別にしても、2~3人でもできるし、10人くらいいてもできる(と思っている人が多い)。いろいろと本を読んでみると、ブレストの最適人数は6人~10人くらいのようだ。10人以下というのは物理的な制約なので分かるが、6人というのは意外だ。

だが、5人以下だと発想の変化が乏しくなり、場が活性化しないというのが理由らしい。この点については、研修などでよく4~5人のブレーンストーミングをやっているので、反省した。

次に、メンバーの選定についてだが、これは予想通り、多様性を考慮すべきだと、大抵の本に書いてある。よく言葉の説明をしなくてはならないような人を入れるのは非効率だと考える向きがあるが、そういうことではなく、素人(部外者)でもいいとのこと。年代、立場、男女、部署など、できるだけ多様にするのがよい。

最近の本で盛んに重要だと言われているのが、ファシリテーター。ファシリテーターはファシリテーションスキルのある部外者がよいとのこと。

次に、意見の評価。事前に意見の評価基準を決めるかどうかが問題。この問題については、決めると制約になることだけは押さえておく必要があるというのが一般的な意見のようだ。イノベーションのネタ探しにブレーンストーミングをやる場合には、そのアイデアがどれだけ、斬新で魅力的かがもっとも重要な基準ではないだろうか。


◆ブレーンストーミングのポイント

作法についてはこのくらいにして、次はポイント。

ブレーンストーミングには3つのフェーズがある。これを押さえておく必要がある。

最初のフェーズは解決したい問題や達成したい目標が何かを定義するフェーズだ。次に、アイデアを出す段階だ。この段階では、すべての参加者がルールを理解し、ルールに則って会議が進むようにルールをきちんと説明することが必要だ。その上で、とにかく数多くのアイデアを出す。

三番目のフェーズがアイデアの評価である。もっともすぐれたアイデアを選択し、発展させていく。ここで先に述べたように評価基準が問題になる。新製品開発であれば、

・顧客にとっての好ましさ
・技術的なフィージビリティ
・儲け

の3つが評価基準になることが多い。このような基準に従って、アイデアを分析し、評価していく。


◆場の活性化の方法

ブレーンストーミングが活性化しなければどうするか。ファシリテーションのスキルであるが、いくつかの定番的な方法がある。

一つ目は、テーマを逆にしてみる。たとえば、どうすれば顧客満足を上げることができるかというテーマでブレーンストーミングを行っていたとする。その逆のテーマは、どうすれば顧客満足を下げることができるかである。経験に基づいて、10やそこらは出てくる。たとえば、顧客と話し合いをすることを避けるというアイデアがでてきたとする。そこで、今後は顧客と定期的に話し合いの機会を持つとか、顧客の意見を徹底的に聞くといったアイデアが生まれて、本来のテーマに結び付いていく。

二つ目はランダムな言葉から連想する方法。たとえば、新聞の1面から名詞をランダムに選ぶ。それをホワイトボードに書きだし、テーマとの関連性を無理やり見つける。ゲーム的に楽しくやる。ここから意外性のあるアイデアが出てくることがある。


◆テーマの選定

さて、最後になるがブレーンストーミングで難しいのが議論するテーマの選定だ。テーマの選定にあたっては、上に例示したような「顧客満足を高める」といった課題をテーマにする以外に、ゲーム的な要素を導入すると有効な場合もある。

たとえば、製品イノベーションのアイデアを出したい場合であれば、仮想の理想的な競合商品を設定してみる方法がよく使われる。2つのチームを作り、一つが自社、もう一つが競合になり、お互いにどのようにして相手の顧客を取り込むかを話し合う。ここで理想の企業は何の制約もないので、本当に自由に発想できる。そして、全体で気にいったアイデアを選ぶ。

このような方法はファシリテーションをうまくやらないとアイデアを抽出できなくなるのでそれなりのスキルが必要であるが、頭で制約を外して議論するよりは効果的にアイデアを得られることが多い。


◆オズボーンの原著

最後になったが、ブレーンストーミングの考案者は、アレックス・オズボーンであることはよく知られているが、原著はあまり知られていない。この本である。

Applied Imagination

結構、高い本だが、Kindle版であれば721円で購入できる。読んでみてはいかがだろうか。(翻訳があるが、絶版になっており、アマゾンでは15,000円もする)

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。